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変わり種 【連鶴】の製作から、 “世界一難易度が高い連鶴”に至るまで。

連鶴と言うものをご存じでしょうか?

私は、繊細な作業が好きで比較的器用な方で、
子供の時から折り紙が好きでした。
たくさんの種類を折るわけではなく。
折り鶴をひたすら小さいサイズで突き詰めていました。
ある時に連鶴についての書籍を目にしたときからが始まりです。

連鶴とは···一枚の紙に切れ込みをいれて複数の折り鶴を部分的に繋がったまま折りあげる“折り鶴”のことです。雑な説明ですみません。

書籍でもあるように、古くから連鶴と言うものはありますが、本来は和紙などで折られており、和紙で折ることが推奨されているそうです。
和紙だと折りにくい反面、繊維がしっかりしているので千切れにくさはあります。

一通りの折り方は出来るようになり、オリジナルを考えているなかで。ある時期から紙ではない異種素材で折ることに取り組みましたので、一部ですが紹介します。

ちなみに、折った時期にカメラが古かったので画質がかなり悪いです。

フィルムで折った13羽

大鶴の口、翼、尾に1羽づつ、大鶴のお腹に8羽の鶴が放射状に連なっています。フィルムなので千切れてしまうリスクは少ないです。エンボス加工されたフィルムなので折りにくいです。
確か何かのお菓子の包装フィルムです。
下からライトを当てるときれいです。

帯の生地で折ったオリジナル

大きい鶴と小さい鶴が千鳥状に連なっています。
布生地なのでちぎれる心配はありませんが、折り目が付けにくく、アイロンなどを使いながら少しづつ折り目を付けていきました。布なので千切れてしまう心配はありません。
この生地、実は表が紫、裏が金色と言うことで、リバーシブルを上手くデザインして折りあげたったのですが、良いアイデアが生まれず、紫一色となってしまった妥協しての作品です。
非常に時間と手間が掛かった割には残念な仕上がりです。


銀紙 芙蓉

少し息抜き、銀の折り紙で作成しています。昔から存在している折り方です。

翼の縦筋で繋がっています。直線部分で繋がっているので制作中は破れにくいです。



異形、12羽“風車”

写真を見て、紙にどう切れ込みを入れたのか想像できた方がいたらスゴいです。もちろんオリジナルです。

折り鶴は正方形以外でも折ることができます。
これは6角形の紙に、ひし形を12枚配置して切れ込みを入れています。ひし形では“横の対角線”に当たる方を羽にします。
素材は和紙です。
正方形で折るよりもデザイン性の応用が効くので発展させてみたい形状です。

※ 展開図を添付します。
実線がカットする線、一点鎖線が羽になる線です。(最初に折る線)
各交点は数ミリづつ残してください。
ひし形での折り鶴は比較的折りやすいですが、一羽で折り慣れてからがおすすめです。



最高難度 アルミ箔“風車”外向き

難易度MAX。“世界一難易度の高い連鶴”
しっかりとした写真を残していなかったのが難点。

中央の尻尾で4羽繋がり、羽の先端でもお互いにつながっています。本来の“風車”は顔が中心ですが、繋がりを維持するため、外向きにしました。
これはアルミホイルで作っているので。繊維質が無くヤバイくらい千切れ易いです。

折り方に根性は一切要りません。根性では余分な力になります。
ただひたすらの集中力です。

【切り込み図】

黄色い線が切れ込みです。

いきなり切れ込みをいれるのはもちろん無理です。
切り込みをいれる前に、それぞれの鶴の折り線を完成形までの分付けていきます。
4羽分折り癖を付けたら、カッターで切れ込みを入れます。
ちなみに、12cm角シートで作り始めています。
1羽(6cm)
あまり大きいと。ひっくり返すときなどに自重で
アルミホイルが千切れます。
もう少し小さいほうが楽だと思います。

あとはピンセットを使い分けながら、形を少しづつ折り線にあわせて復元していく感じです。
全ての鶴を同時に折り進めます。息を強く吹き掛けると千切れそうになるので最新の注意を払ってください。完成したら格別の達成感です。

最近はあまり連鶴は折っていませんが。
ホテルなどに泊まったとき、
サービスが良かったとき部屋にあるホテルの便箋の片隅で数羽の連鶴と感謝のメッセージを残しています。




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