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最近読んだ本の話 vol.10

 今週も「最近読んだ本の話」のnoteを書きます。このシリーズを今年1月から書き始めて第10弾になりました。今週も3冊ご紹介します。

1、村上 春樹『図書館奇譚』

僕と羊男はここから脱出できるのか? 図書館の地下に囚われる不条理を描く名作とカット・メンシックのダークなイラストが響きあう。
                         -Amazonより引用-

 村上 春樹さんの本をここ数年読んでいなくて、久しぶりに読みました。久しぶりに読んだら気づくこともあり、やっぱりすごいな、と思いました。誰も言葉にしないことを言葉にする人だ。この作品のオリジナルは1982年に出版されているそうです。驚きでした。去年書いたと言われても納得しそうです。4ヴァージョン書かれているそうです。この作品のイラストは、カット・メンシックさんで、イラストの怖さと迫力が物語をさらに盛り上げているというか相乗効果がすごいです。図書館の地下がこんなふうになっていたら怖い!主人公が逃げられるのかどうかドキドキしました。むくどりが出てきて重要な役割をはたします。


2、逸木 裕『銀色の国』

足の甲を切る自傷行為と「もうだめ。死にたい」というツイートを繰り返す浪人生のくるみ。ある日、突然フォロワーのひとりからDMが届き、ネット上の自助グループ〈銀色の国〉に導かれる。一方、自殺対策NPO法人の代表として日々奔走する晃佑のもとには、友人が自殺したという悲報が届いた。元相談者でもあったその友人が今になって死を選んだ原因を調べるうちに、晃佑はある恐ろしい計画の一端に辿り着く……!!︎ 横溝正史ミステリ大賞受賞作家が放つ、現代の闇「自殺」に迫る鮮烈なミステリ!!
                         -Amazonより引用-

 2ページ目から泣きそうになりました。逃げてばかりいる詩織は、高校生の時に授業で芥川龍之介の『六の宮の姫君』を読み、この作品が深く胸に刺さります。

『六の宮の姫君』の主人公はひどい目に遭い続けても絶対に逃げない。自分は逃亡欲がありすぎることで人生に支障をきたし、姫君はこれを全く持たないことで、のたれ死んでいく。正反対だけれど、同類だ、と思った。

 この時点で心をつかまれてしまった。登場人物たちがどうなるのか、はらはらしながら読みました。自殺対策NPO法人の代表をしている晃佑の、思いの強さがすごいです。


3、松岡 正剛『雑品屋セイゴオ』

オブジェへのフェチを存分に語り尽くした、セイゴオワールド全開の異色の書。120もの「商品」を陳列し、ノスタルジックな「思い出」で味付けした。全篇にわたりウィットの効いたイラスト付。1970年代の貴重な原稿に加筆修正、さらに書き下ろしを加えた。        -Amazonより引用-

 面白そうだな、と思って手に取りました。松岡 正剛さんがどんな物にどんな思いを感じられているのか興味があって。面白いです!大半私の知らないことが書かれています。時々知っている名前が出てきて「あっ!」と思います。1つめの項目は「月球儀」です。「月球儀」というものがあることも初めて知りました。画像を検索してみたら、見たことはありました。現物ではなく、映画か絵で見たのかもしれません。そこでそれが出てくるとは!という驚きの連続です。読むのが楽しい本です。


 今週は読むのに時間がかかりました。もしかしたら2冊しか読めてなかったんじゃない?と思ってドキドキしましたが、3冊読めていたのでよかったです。来週の分は間に合うんだろうか?今日もこれから読みます。最後までお読みくださってありがとうございました!

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