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【読書感想】「インクルーシブな地域の居場所」小金井地域の寄り合い所 また明日~番外編~

■最初に

こんにちは!サイボウズのもっちーです😊
インクルーシブな居場所の第一弾として、武蔵小金井にある「地域の寄り合い所 また明日」さんにいってきて、居場所を作ったきっかけなどのインタビューの様子をまとめました。

①居場所紹介編はこちら
②インタビュー前編はこちら
インタビュー後編はこちら

今回は番外編!!
太田美由紀さん著書の本、
新しい時代の共生のカタチー地域の寄り合い所 また明日
を読んだ読書感想をせっかくなので、書いていきます。

この本について、取材に行った時に知って、記事にした後に読みました。
私がかけなかったエピソードや、知らなかったエピソードもたくさん書かれております。

インクルーシブ:多様な人々がお互いを尊重し合い、共に支え合う社会

■読書感想

【導入】

著者の太田美由紀さんは、15年以上にわたり、フリーランスで編集者、ライターとして、子育てや教育に関連する雑誌や書籍、TV番組に携わってきた方です。
また明日には、運営や利用者さんについての取材をされたそうです。

実際に訪問し、惹かれ、自分の中の問いの答えが見つかる可能性を「また明日」に感じたと書かれています。
本にはこんな疑問をいつも抱えていたとあります。

私たちは何に追い立てられているのだろうか。
私がしていることは役に立っているのだろうか。
幸せに生きるとはどういうことか。
そもそも、人間とはなにか

【第1章】

「地域の寄り合い所 また明日」ができるまで

また明日さんの、きっかけが丁寧に書かれています。

実は、また明日さんの拠点となっているアパートを見つけたエピソードや、
地域の方や大家さんの協力がとてもあって・・とお話いただいたのですが、記事にできずにおりましたが、本では丁寧に書かれています。

あと、序盤に出てくる森田さんについて、フランクでどこかであった人かな?と錯覚するくらいというイメージが、私の感じたイメージそのものだったのも面白かったです!

【第2章】

分けないことで分かること
~多様な人が多様なままで~

第2章では、たった1つのルールのことについてや、また明日の生活についてスケジュールや、日々の生活のことがエピソードとして書かれてました。
あと、私が聞くことのできなかったスタッフの方のエピソードもありました。

仕事の効率なんてどうでもいいこと。目の前の人に寄り添うことが一番大切。そのために他の仕事が終わらなくてもそれは仕方がない」
という考え方を学んだというお話は人と寄り添う仕事ならではですね。

その根幹にある、森田夫妻の考え方も素敵でした。
一部を抜粋すると
ここは見守る時なのか、待つときなのか、そういうことをその人自身に感じ取ってほしいのです」

中でも森田さんを表していることがこちら↓ ↓
本を読みながら、うんうん。これぞ森田さんだなーと思いました。

オープンすぎることで、困ったことや問題がおこらないのかと聞かれ、

森田さん「これまでに困ったことはないんです。知らない人がうちの近くにいたら、「こんにちは。どうしました?」と声をかけます。その人が「また明日」に用事があるか、何か困っていたら答えてくれますし、そうじゃなければ返事もせずに行ってしまう。
閉じれば閉じるほど何とかして入ってくる人がいるんじゃないかな。」

【第3章】

本当の地域共生社会とは
~できる人ができることを~

この章では、人が自然体で無理せずに過ごすこととは?
そして、つながりを作る取り組みについて、具体的なエピソードとして紹介しています。

ダメな自分も受け入れてくれること
おなかがすいたと言えること
など…

また、ボランティアさんのことや東日本大震災での気づきなど、
何かを思いつくと、できない理由を探すのではなく、どうすればできるかを考える。とにかくやってみる。そうするとたいていのことはできてしまう。
というお話もありました。

色々と取材させていただいて、この考え方がみなさんの根幹にあることをとても感じています!

森田夫妻の幼少期のエピソードもあり、考え方の根幹に少しふれられた気がしました。

【第4章】

幸せに生きて死ぬということ
~主体的に生きる~

この章は、私の知らない「また明日」のお話でした。
おばあちゃんと女の子の会話から始まりました。
死についての考えさせられるエピソードや、親子の物語がたくさんあります。

また明日のデイホームは認知症の方のデイホームです。
認知症のおじいちゃん、おばあちゃんと「また明日」の子どもたちや、スタッフの関わり、その家族の物語です。

第4章のエピソードが、知らない話ばかりということもあり、本当に心に響いたのですが、シニアの方から見て「また明日」ってこういう場なんだろうな、他のデイサービスと違った良さはこういうところなんだろうなと感じた言葉がこちらです。

デイホームの利用者さんのご家族より

「あれをしてはダメ、これをしてはダメと言われることがないので、本当に良かったと思います。
普通のデイサービスだと、外に葉っぱを取りに行ったりできませんよね。「また明日」に行った日はご機嫌で、まるで子どもが学校から楽しく帰ってくるようだった。
とても幸せだったと思います。」

【最終章:対談「ぐうたら村」と「また明日」】

違い」が強みになる世界へ

最終章は対談でした。
気になるワードをいくつかピックアップしました!


細分化せずに「人間のこと」として丸ごと受け止める場があり、人がいた方がいい

どんな個別のニーズがあろうと、人間として共通の部分がある。そこで、「あっ、おなじだね」と感じられるところがあればあるほど、「人間っていいな」と思える。細かく分けてしまうと「同じ」ではなく、「違う」というところばかり目に入ってしまう

子どもは、変にコントロールされずに共感してもらっているだけの時、とても心地いい

何もないところで「何をやりたいのか」と聞かれても、わかるものではない。素晴らしい文化とたくさんであうことで、何かの機会に自分のなかに響くものがみつかる。人間の知恵を見る機会はとても大事。

この本の最後の最後は、つながりのヒントが18個も入ってました!

■ご報告

森田さんに連絡をすると、ちょうど今NHKさんの取材が入っています。
とのお返事が・・
5/5(金)の子どもの日にNHKで放送される、「君の声が聴きたいプロジェクト」で、寄り合い所に来ている小学生たちをメインに取材されているとのこと、私もわくわくして放送を待っています!
みなさんもぜひ!!

■最後に

最後までありがとうございました!

はじめて、読書感想文というものを書いてみました。
今回初めて知るエピソードが第4章に詰まっていて、「共生」、共に生きていくこととはということを考えさせられました。

本はこちらから購入できます!
新しい時代の共生のカタチー地域の寄り合い所 また明日

著書の方とお話しする機会がありそうなので、、またそのお話をnoteに書くかもしれません!

ちょっとだけサイボウズのお話、
サイボウズは図書の購入が比較的自由に行えます。
そのため、チーム内で同じ本を読んで共有し合うことで、知見を深めたり、違う部署の人と共感しあうなど、様々な活用がされています!
さすが、「チームワークあふれる社会を創る」が企業理念な会社だなーと感じます。

次回からのインクルーシブな居場所の舞台は静岡県富士市です。
かなり長いシリーズで、伝えたい事盛りだくさん!!
いつもよりペースを上げて公開していこうと思います。
またよろしくお願いいたします😊

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