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【誰も排除しない】多様な人があつまるカオスで頼れる居場所①~富士市「ゆめ・まち・ねっと」活動の紹介編~

■最初に

こんにちは!サイボウズのもっちーです😊

今回は、富士市で活動をしております、NPO法人ゆめ・まち・ねっとさんの活動を紹介したいと思います。

静岡県庁を38歳で退職し、今は子ども若者のためにたくさんの活動をされている、渡部達也さん(以下:たっちゃん)と美樹さん(以下:みっきぃ)のご夫婦がたくさんの活動をされています。

前回、たっちゃんが長年積み重ねてきた活動の中で出会った子とのエピソードがつまった、「子どもたちへのまなざし」の本を紹介をしました。

前回の記事はこちら

■こども・若者や関わる全てのひとたちへ

【活動①たごっこパーク(冒険遊びの場)】

2004年の12月~隔週の土日で開催しています。
参加費無料、親の申し込み不要です。
子どもたち、若者たちの居場所になっています。

プログラムはなく自由に遊びます。

土手から豪快に川に飛び込む子ども。ドラム缶風呂を満喫する子ども。雨天時に泥だらけで遊ぶ子ども。

自然を使って遊んだり、工作や川遊びなど子どもたちは色んな体験をしています。
自由な遊びを通じて、自主的に遊ぶことを通じて、たくさんの成長をしています。

【活動②おもしろ荘(放課後の居場所)】

2011年3月~旧東海道沿いの空き店舗で、月曜日と金曜日にやっています。帰宅時間にあわせて空けていて、放課後の子どもたちが自由に過ごせる居場所になっています。
参加費無料、親の申し込み不要です。

宿題を片付ける小学生。駄菓子を食べながらマンガを読む中学生。スマホ片手におしゃべりをする高校生。

ボードゲームやカードゲームや漫画もたくさんありました。
卓球台もありますよ!

夜は就労後の若者の居場所になっているそうです。
駄菓子屋さん風の雰囲気のせいか、なぜか「訳あり」の大人が立ち寄ることもあり、そんな時は相談にのっています。

【活動③みんなの家むすびめ】

こちらは、2021年~
たっちゃんとみっきぃが住んでいる自宅を、「ソーシャルディスタンス」が求められる社会になったからこそ、これまで以上に地域の誰もが集える居場所が必要だと確信し、リノベーションしました。

リノベーションの資金はふるさと納税を活用した、クラウドファンディング
現在は終了していますが、
たくさんの想いが書かれているので、良かったら見てみてください。
https://www.furusato-tax.jp/gcf/1330?fbclid=IwAR0VC6vP09sj69TFDZKy3aHnX3NsWHUrcWEy8VguyOAWq4ZFKb2oxPVFoeM

この場所は被虐待児の社会的養育の場にもなってきました。

そこで、住み開きできるようにして、
現在は火曜日と水曜日の放課後に「むすびめ」を開いています。

参加費無料、親の申し込み不要です。

火曜日・水曜日以外にも、放課後の中高生が息抜きに来たり、若者が近況報告に来たり、生活困窮家庭のお母さんや外国籍の方が相談に来たりしています。


【活動④0円子ども食堂】

おもしろ荘で毎週木曜日、子ども食堂を開催しています。
放課後は子どもたち、夜は若者たちがあつまり、無料で食事をして、遊びやおしゃべりをしています。

たくさんの事業者や個人からも食材の提供も受けていて、無料で提供できています。

参加費無料、親の申し込み不要です。

色んな方が応援している材料でその時々のものを作っているということで、オリジナル料理を味わえることも特徴です。

【活動⑤個別学舎寺子屋】

2006年10月~それぞれの学力や進路希望に合わせた学びの場です。

「オレにベンキョー、教えてくんねぇ」
17年前、非行傾向のある中学生のに頼まれたのが「寺子屋」の始まりです。

「寺子屋」は一人ひとりの求めに応じた学習の場です。

その子にあわせた学習をするので、成績の低い子には「学校」という評価で失った自己肯定感の回復が図られます。

学力のある子には、その能力で誰かを幸せにしてくれることを願いながら、学びの意味を伝えます。

不登校の子とは教科学習はせず、関心のある社会的な出来事を学び合ったりもしています。

【活動⑥子育て勉強会 ワンコインゼミ】

2011年5月~毎月2~3回開催しています。
児童精神科医の佐々木正美先生、田中康雄先生、本田秀夫先生の著書の読書会などを行ってます。
子育て世代の大人や、子育てがひと段落した大人の方が参加しております。

子育てって楽しいことばかりじゃない、子どものことを想うからこそムズカシイことも多いです。
正解が分からない中、頑張り続けることって本当にしんどいと思います。

そんな同じ思いを抱えている人とお話をしながら、違う悩みを持っている人のお話を聴きながら勉強できる場になっています。

参加費は500円ですが、非課税世帯は無料です。

【活動⑦フード&デイリーパントリー ふでパン】

不定期で開催しています。最近は週に数回・・。

「みんなの家むすびめ」で、お米、野菜、果物、レトルト食品などの食料品とトイレットペーパー、ティッシュペーパー、ウェットティッシュなどの日用品を無償提供しています。

物資の提供も色んな企業さんや、個人の方からあるそうです。
ワンコインゼミやたごっこでも物資の寄付をしてくれる人がいて、助けあいをしながら活動を継続できている状態が作られています。

児童扶養手当受給世帯、住民税非課税世帯など経済的に困っている方が対象です。

【活動⑧公民カフェむすびめ】

いまさら聞けないママのための『公民カフェむすびめ』

子育てのことって世の中のことと全部つながってるんだねぇ」そんなママたちのつぶやきから生まれた企画です。

「中学校の公民が1冊でしっかりわかる本」をテキストに学んでいるといいます。

本当に、今さら聞けない、誰に聞いたらいいのかわからないことも学べる場があっていいですね。
大人も学びたい!

参加費は500円ですが、非課税世帯は無料です。


【活動⑨カンパイでカンパ】

あなたが飲んだアルコール代が全額、子ども・若者の居場所づくりに生かされる!
R-20企画、飲んで語って、飲んで愚痴って、飲んで笑って、飲んで泣いて、飲んだ分だけ地域の子どもを支えます

地域の人ともつながりを持てる。
そして子どものころから継続して遊びに来てくれる人が大人になって一緒にお酒が飲めるのは、とても感慨深いと思います。

たっちゃんのFacebookより
小学生の時に「たごっこパーク」で出会った子、中学生のときに「おもしろ荘」で出会った子、そんな子たちのつながりで高校生になってから出会った子、社会人になってから出会った子……みんなアルコールを飲める年齢になっても、僕とみっきぃにとっては、今も愛しい子どもたち。


【活動⑩ママトーク】

ママトークは2022年11月に開催された、不定期イベントです。

母ちゃんたちが飲んで語って、飲んで愚痴って、飲んで笑って、飲んで泣いて、そんなひとときをと企画されました。

同じ立場を経験しているからこそ分かりあえる、出来る話がここではできるようで、普段だったら出ないような話題も多くて、ヨカッタという感想もあるみたいですよ。


【活動⑪講演会】

コロナ禍になり、件数は減ったといいますが、コロナ渦前は、毎年30~50本全国からの講演依頼がありました。

おもしろ荘の階段下の壁には日本の地図とともに、各地のキューピーちゃんが・・・
講演で行った地域のキューピーちゃんを集めているそうです。

講演の最後に必ずいう言葉があります。
それは、たっちゃんとみっきぃがとても大切にしている児童精神科医・田中康雄先生からの教えです。
また詳しく書きますが、とても素敵な言葉なので、何度でもお伝えしたい言葉です!

気遣う人の存在と、関わりのタイミングが「偶然に、あるいは奇跡的に」重なり合うと驚くような状況が生じるものである。

たっちゃんとみっきぃに偶然に、奇跡的に関わることができたことは、私にとっても宝物になりました。
そして、今現在、生きづらい想いを抱えている子どもだったら、本当に救われた気持ちになるだろうな、と実感できました。

【活動:その他の活動】

里親活動もしています。
児童相談所から相談され、その先の行き場が決定するまでの間、生活を共にしているといいます。
また、みっきぃは民生委員もしており、困っているご家庭を訪問して話を聴いたり、その中から活動に参加するようになる方もいます。
出来ることを色んな面で活動していて、だからこそ、たくさんの人に出会い、たくさんの人に応援されている場所です。

見学や視察も受け入れていますよ!
ゆめ・まち・ねっとHP

【活動への想い】

完全無料、親の申し込み不要ということを徹底してきたからこそ出会える子がいます。(これはたっちゃんの信念を感じた言葉です)

そして、子どもだけでなく、困っている親や大人に対しても相談が入ることや、勉強会を開いたりと本当に、困っている方がこの場に出会ってほしいと思わず願わずにはいられない場でした。


■最後に

最後までお読みいただきありがとうございます!

子どもから大人まで、たくさんの人に頼りにされていることがわかります。
頼る先って、誰でもいいわけではないですよね。
この人だから話したい、この人だったらなんとかしてくれるかも、そういう存在がいる事って本当に安心感につながると感じます。

サイボウズで、面白いなと思ったことの1つに、kintoneという自社製品を全社員が使っているのですが、色んな部署が「相談したい人は○○に書きこんでください」と示していたり、アプリとして「○○部(○○プロジェクト)相談アプリ」というものがあったりします。
相談内容によっては他の人には表示できないように配慮があったり、気遣いを重ねて出来てきた文化だなーと感じます。

次回は、ゆめ・まち・ねっとさんの活動に参加してきたので、視察・体験編になります!
また見てください

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