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ナラティブアプローチの醍醐味

「語り」「物語」という意味のナラティブという言葉が最近よく知られるようになりました。相手の物語を訊く、自分の物語を語る、そのようにしてお互いの理解を深めるという点で注目されているのです。

「他者と働く」という書籍では、相手と自分のナラティブ(物語)に溝があることに気づき、溝に橋を架けるというプロセスが紹介されています。


そのためには、相手の語りを聴いたり観察する場面が存在するということですね。じっくり聴くと、相手が何度も繰り返す言葉や、一瞬の間をおいて言い直す言葉など、表情が変わる等、その方にとって大切な言葉や事柄があることにきづかされます。


けれども、普段の生活や仕事において、ただ、相手の語りを聴くというのは意外と難しいものです。話に割って入ったり、話の途中から考え事をしてしまったり。


キャリアコンサルティングの仕事では、相手のための時間を設定しているため集中して話を聴きます。けれども、普段の生活の中では集中して相手の話を聴くことは難しいことです。


だからこそ、時間をつくって、誰かに聴いてもらう時間を持つことが大切なのかもしれません。大人世代であればあるほど、聞き手に回ってしまっているからです。


参考図書:「他者と働く」宇田川元一 著