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愛にもいろんな愛がある

2018年に放送されていたドラマ「獣になれない私たち」が好きだ。(おそらく3周はした。)
その中で、とても印象に残っているシーンとセリフがある。

晶「恋愛はしばらくいい。相手にすがって、嫌われないように振舞って、嫌だ」

朱里「じゃあ、ずっと一人で生きていくの?」

晶「1人なのかな?今は2人。私と朱里さん。さっきは3人でビールを飲んだ。会社の同僚と一緒のことで喜んで、女同士で1000回のハグ。この前は飲み友達と朝までゲームをした。そういう一つ一つを大事にしていったら、生きていけるんじゃないかな?1人じゃない。じゃないかな?」 

晶ちゃんが朱里ちゃんに「1人なのかな?」と問いかけるシーン。

要約すると「愛って、性愛だけじゃないんじゃない?」ということだと思う。みなさんはどう思いますか。わたしは、晶ちゃんが言うことに共感できます。

※ただこの後、晶ちゃんは男友達でいたかった恒星と身体の関係を持つので、結局のところは、唯一満たされない性愛を、身近に求めてしまう、という展開なのだけれどね。

それから、大学生の頃に読んで、最近読み直しているこの本では、

白か黒か。

とっても仲がいいか、まったく知らないか。好きか、赤の他人か。そこには「グレーゾーン」がない。濃いつきあいではないけど、そこそこ知ってるとか、友だちまでは言えないけど、まあ接点はあるとか、グレーゾーンの住人が、ズドーンと抜け落ちている。グレーゾーンの人間関係がまったくない環境とは、「顔をあげれば、赤の他人」。気がつけば四方八方、黒だらけ。
これでは、呼吸しづらい、息づらいのもあたりまえだ。

学校で仲のよかった友だちとケンカしたとき、クラスでそんなに仲のよくなかった子が、媒介のような役目をはたしてくれて、仲直りできた。いやいや出たような会社の飲み会で、やっぱり大人数はニガテだと、出てから後悔したようなときも、たまたまとなりに座った、話したことがない人と話をして、次の朝、会社で会って、「ああ、きのうはどうも!」なんてあいさつしたあと、なんか、いい。それで、特別、その人と友だちになるとかそんなのではない。でも、その人一人分、会社という自分の居場所で、呼吸がラクになったような気がする。

グレーゾーンの住人に思えば救われてきた。「一回話したことがある」「一回いっしょに作業をしたことがある」そんな人間が、自分の空間にいてくれること、増えていくことは、ほんとうに呼吸のしやすいことなのだなあと、驚かされる。

グレーゾーンの住人は、あなたにとって、どんな人たちだろうか?

働きたくないというあなたへ

こんなことが書いてある。
これも、まあ、晶ちゃんが言っているようなことと同じようなことだよね。「自分を生きやすくする存在は、自分のことを100%全力で求めてくれるたった1人」ではなくて、もっともっと、たくさんの「曖昧な人たち」。そういう人から愛をもらってるんじゃない?と。

こちらも、そのとおりだなあと、わたしは思う。

グレーゾーンの住人は、あなたにとって、どんな人たちだろうか?

さて、この問いに、今のわたしが答えたらどんな答えになるかな、と、書きだしてみようと思う。

・家族、友人、恋人 とはちょっと違う関係
・プライベートで頻繁に会うほどの関係ではない
・別にSNSでは繋がっているわけではなかったりもする
・だけど、信頼できて、気さくに話すことができる
・なんとなく気にかけてくださっているし、わたしも気になるし、いざとなったら頼ってほしいと思うし頼りたいとも思う

そんな条件で書いてみた。

その1 第2のおかあさん

地元で習っていたピアノの先生とは、上京後もずっと関わりがあって。インスタにピアノを載せると、しっかりと聴いてくださってコメントを下さるし、あと恋バナとかもしちゃう。友人とは違うし、知人という言葉はドライに感じる距離感。いろんなことを気にかけて下さって、よく連絡して下さって、赤ちゃんの頃からのお付き合いなので、勝手に第2の母だなと思っている。

その2 妹ちゃん(のような子たち)

ピアノの先生のお子さんたちとも、今でも関わりがあります。上京する時にこんなにかわいいお手紙をくれたような子たち。いろんな話ができて、妹ができたみたいで可愛いのよ。

その3 職場の同期

もはやグレーゾーンの住人ではないかもしれないが。こんな感じ。もう本当に大好きなのよわたしは。

その4 職場の方々

まとめちゃうけれど。職場の、同じ部署の方々本当に大好き。ちなみに毎日挨拶する警備員さんも好き。良い距離感で、良い関わりがそれぞれある。友人たちに色々と話しては「いい職場だよね」と言われるたびに「うん♡」と言って全然謙遜していない。後輩が、前に「これまでに所属したコミュニティの中で一番人間力がある人の集まりだ」と言っていたことが印象に残っていて。わたしもそう思う。

その5 幼なじみ

幼稚園から高校まで一緒で、家族ぐるみで関わりのあった人が1人。もうさすがに頻繁に連絡は取らないけれど、誕生日の日には必ずお互いにお祝いしたり、たまに電話したりするようなそんな関係で。今、向こうは学校の先生なので、仕事の話もできて、いい関係だなと嬉しくなる。ちなみにこの幼なじみの職場の学校に「その2」で出てきた子が生徒として通っていることが、わたしのSNSを通してたまたま判明した時にはもうほんとーーーにびっくりしちゃった。

その6 ピアノ関連の繋がりの人たち

ピアノで出会った人達の中には、毎日毎日連絡を取り、旅行にも行くような仲良しもいるけれど、「曖昧な関係」な人たちもたくさんいる。普段全く連絡は取らないけれど、ホールに行き顔を合わせれば「今は何を練習しているの?」とか話せる関係。

その7 地元の家族のあつまり

小学生の頃に開催された「3家族合同鍋パーティ」。わたしが上京しようと、誰かが結婚して、旦那さんやそのお子さんが新入りメンバーとなろうと、毎年毎年、GWや年末に開催され、毎回同じおうちに集まっている。この3家族は父親の繋がりの方たちなので、わたしは直接的に関わりがあるわけではなくて。でも、もう昔からのお付き合いなので、居心地がよい。

こうして書きだすと、ありがとうの気持ちがとまらなくなるな。もちろん、仲の良い友人や家族などにはなおさらね、いつもありがとう。

グレーゾーンの住人が自分の空間にたくさんいることで、時に呼吸がしづらくなることも、あると思う。例えばわたしは教育実習で地元に帰った時、学校には誰かの兄弟や、もはや親戚がいてやりにくかったし、お休みの日にコンビニに行ってもスーパーに行っても必ず「あ!先生!」と声をかけられて、結構辛かった(笑)あの時は都内にはやく戻って1人になりたかったし、恋人に会いたかった(笑)

だけど、他人との関係が希薄な東京にずっといれば、グレーゾーンの関係性は、本当に呼吸をしやすくしてくれるなあと実感する。

ま、何事もバランスということか。

愛にもいろんな愛があるね。

長くなっちゃった。今日もお疲れさまでした。

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