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ひ・ふ・み

 『ひふみ祝詞』は古代から奏上されてきた祝詞で、冒頭部分は和語の数え方にもあり、“すべての生物、森羅万象は恩顧に生を受けるものである”という意味をもつ。一つひとつの文字には言霊が込められていて、唱えることで森羅万象に感謝することができ、心が安定し、運気がアップするといわれる。
 この数え方がまず脳裡に浮かび、直感なのか、脳の退化なのか、近頃の私のテーマである「非・不・未」という文字と合致した。非は非二元(ノンデュアリティ)、不は不易流行、未は未来・未完成である。大杉日香理さんの著書『龍神とつながる強運人生』に、「人間には、自分の思い込みを現実化するために最適な自分を演じようとする性質がある」という一節がある。たとえば、数学が苦手だなと思うと、それを現実化させるために、それに見合ったものがどんどん集まってくる。また、因果関係がはっきりしない“血液型判断”によればA型には綺麗好きが多いらしいと言われると、それを現実化するために演じようとしている自分がどこかにいる気がする。実際、大学生のとき、アパートに業者が入る日にも関わらず、遅刻寸前でキッチンをそのままにして出かけて恥ずかしい思いをしたことがあって、それ以来、片付ける習慣を強化した。確かに装っているのかもしれない。
 人間は生き物であるが故に、常に変化していく。そもそも未完成だから、完璧であることはない。間違いも失敗もある。だからこそ、成長していけるのだ。今が完成形だったら、生涯をどれほど楽しめるのだろうか。やはり何かが欠けていた方が人間らしいのではないか。後世に名を残すほどの偉業を成し遂げた偉人でさえ、数多くの失敗をしている。それこそが“歴史”そのものであり、その生き様は書物としても形に残っている。だから、そういう類いの本を読むことによって、自分の経験のみでは考えつかないことを多く学び得る。「過去は、あなたへのプレゼントのようなものである」と大杉さんは語るが、本はまさに過去のもの。著者が過去に思い描き、現代に向けた篤き想いの結晶である。本と同様に、祝詞などにある言葉たちも私たちに大切なことを教えてくれるし、パワーを与えてくれる。そこまで大それたことでなくとも、日常的な挨拶や笑顔、些細な親切でも相手に力や光を与えられる。
 20年前、当時の教頭先生が至らぬ私に頼み事をした。それが人生の転換点となり、今の基盤となっている。まさしく「今、ここ」にいられるのは、そのお陰である。この縁起を大切にし、私は極力、頼み事を断らないようにしている。心からお願いをするということはその人を信頼している証であると思う。その一つの言葉がけが、後光のように私に道を示してくれた。どんな事物(歴史)であれ、それを動かすのは、想いや思想であり、篤き言葉であろう。私たちは歴史の一員であり、歴史を紡いでいるのだ。現在のあり方が未来を作る。動かすのはあなた自身の行動でしかない。動かなければ何も始まらない。信念を持っていても、一人で何かを成し遂げるのは困難だが、たくさんの人が集まれば、成し遂げることもできる。だからこそ、仲間や協力者がいる。そんな仲間を大切にしたい。

 同じものはない たった一つの輝き (Uru『それを愛と呼ぶなら』 「マイファミリー」主題歌)


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【Q9】本を買うときの基準は何ですか。本の何を見て買うことを決めますか。
【A】表紙(カバー)から放たれる、あらゆるオーラです。勿論、帯も読みます。手に取ったときの感触も大事です。最近は、本から「今、読んだ方がいいよ」というような聲が聴こえてくる感じすらします。しかし、書店に足を運ぶことが殆どなくなったので、自分が率先して選ぶことは減りました。今では、東京都にある書店『読書のすすめ』が薦めている本の中で、自分の心に響いたものを読んでいます。ただ、参加している読書会には選定本があるので、好きなジャンルばかり読むことはありません。好きなジャンルに固執してしまうと視野が広がらないので、未知の世界に挑戦してみた方がいいですね。そういう意味では、人に勧められた本を読んでみるのはいい好機です。自分の中にあるものを知る機会になります。それから、読書会で知り合った方たちのお薦め本で気になったものを買うこともあります。
 
【Q10】人見知りはどう直しますか。
【A】実は、こう見えても私は人見知りです。中学生のとき、家庭訪問で担任の先生が来たときですら、自宅でソワソワしていたくらいです。小学生のときは、珠算大会の会場で自己紹介するだけで緊張して噛んでしました。初めて会った人に自分から話すなんてあり得ません。無口です。たくさん人が集まるような場所にはあまり行きません。コンビニとかでお買い物するときも、さっとレジに並べません。あの店員さんは愛想いいかな、きちんと応対してくれるかなと、つい考えてしまいます。
 
【Q11】好きなアニメとか漫画はありますか。
【A】漫画はめっちゃ大好きです。『BLEACH』は愛読書で、処世の指針でもあり、唯一売らずに保存してあります。『テニスの王子様』も好きです。出遅れていますが、今は『呪術廻戦』『鬼滅の刃』を読みたいですね。そもそもドラゴンボール世代なので、こういう戦闘物はワクワクしちゃいます。とはいえ、最近は殆ど漫画を読んでいません。
 
【Q12】なぜ昔よりもテストとかで読解力や考える力を求められるようになったと思いますか。
【A】情報飽和時代となったため、検索すれば必要な情報が格段に手に入りやすくなりました。一般的な知識は大概調べれば分かってしまいます。だから、数十年後にAIに支配されないためにも、今のところAIが持っていない力である読解力や考える力の方を重視しているように感じます。
 
【Q13】学生時代、一度でも数学が苦手だなと感じたことはありますか。
【A】そもそもテスト前に数学を勉強したことがないので、入試にあまり出ない「二次曲線」という分野で点数がとれないときがあって、びっくりしました。数学そのものが苦手というか、“必要十分条件”を筆頭に苦手な分野はありました。今もあまり変わりませんが、当時問題を解くことはある程度できましたが、どうしてそうするのかという本質を何も理解していませんでした。学生時代に、数学全般で苦手だなと思ったことは多分ありません。ただ、分からないことはたくさんあります。しかし、それを解明するために試行錯誤することそのものを楽しんでいます。何でもできたらつまらないですよね。

2022.5.9

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