[OldCityBoy的「アート」鑑賞] 美術をお洒落に演出する東京ステーションギャラリーのうまさ
"みちのく いとしい仏たち"展に行ってきました。
が、今回考察するのは、この展来会ではなく、
東京ステーションギャラリーの演出のうまさ、
に関してです。
この美術館、キュレーション(展示の演出)、が、お洒落で・とても今っぽく・うまいんですよ!
例えば、この展覧会で展示されているのは"木喰"という仏像で、一般的な美術館は"木喰展!"とするはずなんですよね~。
が、東京ステーションギャラリーは異なる演出をするのです。
何が一般的な美術館と違うかというとと、下記になります。
■お洒落
集客として最も大事な・展覧会の顔とも言うべき"ポスター"を敢えてポップにしているのです。
下が今回の展覧会のポスター(裏面)になるのですが、フォントを丸っこくしてますし、全体的な色合いがPOPEYEっぽいんですよね~。
狙いとしては、
"美術展"な仰々しく・構えなければならないものでななく、お洒落なカルチャー展示を鑑賞する気分で来て下さい~、
なメッセージを発信したいもの思われますが、その辺がうまくて、他の美術館ではこのような演出はやってないんですよね。(というか、美術展示の伝統を壊す気がして、怖くて出来ない気が…)
■今っぽい
"ポスター"に載せる仏像が、癒される・かわいらしいものをセレクトしてるんですよね~。そしてキャッチコピーに"いとしい"をひらがなで入れるところも、なんとなく今っぽい。
一般的な展覧会では、重厚な・美術品として価値のありそうなものを選びそうなものですが、東京ステーションギャラリーは、このポスターが部屋に這ってあっても違和感がない・邪魔にならない、と今っぽいものを展覧会の顔に選んでいます。
ということで、"東京ステーションギャラリー"の演出意図がどうも他の美術館と違うらしい、ことは分かったのですが、これを仕掛けているキュレイター(学芸員さん)は誰だ?、と調べたところ、館長の冨田章さんのようです。
で、上の文面の中に、
知られざる作家の展覧会を好んで開催していたことも意識しています。
と合ったので、
柳宗悦のようなまだ認知されていない美を見つけ、世に紹介することに情熱をかけておられる方なのかな(そういえば、容貌が柳宗悦に似ておられるような)、
とも思いつつ、
カッコは山田五郎さんっぽくもあり、カルチャー的なこともお好きなのかな、
と思いつつ、
そんな館長が、今後どんな展覧会を仕掛け、美術館の可能性を広げていくのか、楽しみになりました~。
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