2022-06-23

三島由紀夫のことが好きで、読むたびにこの人は本当に頭がよくておしゃれで繊細だったんだろうなと思う。思想や死に方が個性的だったから、文学者としてよりもその生き方をズームされがちなのが少しさみしい。

わたしがこの先女として生きていくためには、一般よりも多くの時間を費やしたり諦めなければならないことが出てくるらしい。大して女としての機能からくるものを享受したいとも思わないので、何ともない。あまり自分がどうありたいとかもないので、どちらかに偏るような生き方も身のこなしも極力避けている。結婚に対して必ず「生殖」を伴うとした同性婚の判決には寒気と静かな怒りがあった。そんな大前提があるなんて思ってもいなかった。そんなことを国が期待しているのかと思うと、心底気分が悪い。結婚する気がないのは、わたしにその気がないからでも、好きになる相手の性別にこだわりがないからでも、自分の性別にこだわりがないからでも、子どもを持つ気がないからでも、「生殖」機能に不安があるからでもない。

自分のことを考えても考えてもよくわからないから、誰かと一緒になる選択や機会を避けているわたし。生活は続く。それだけではだめなのだろうか。

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