水たまりとシトロン

御糸さち、西村曜、千原こはぎによる短歌な公開交換日記

水たまりとシトロン

御糸さち、西村曜、千原こはぎによる短歌な公開交換日記

最近の記事

遅すぎた10(千原こはぎ)

こんばんは、千原こはぎです。 12月もそろそろ終わろうという今日このごろ、いかがお過ごしでしょうか。 さて、水たまりとシトロン、6巡目のテーマは「10」です。 たしか、曜さんの誕生日が10月だったということで決まったこのお題……今は…12月ですね……時の流れって無情ですね。 このお題、簡単そうで意外と難しく、なかなか10が出てこないまま時間ばかりが過ぎてしまいました。このままでは今年が終わってしまう……いい加減書かないと他のお二人にしばかれる、と、うんうん唸ってふと思いつい

    • 10 minute pasta

       ああ、10月がおわってしまう。こんにちは、西村です。「水たまりとシトロン」六巡目のテーマは10月にちなんで「10」なのですけれど、交換日記がまわりきるころにはすでに11月に突入していそうな予感……すみません……。  というわけで「10」です。これもなかなかむずかしい。わたしはテーマにぎちぎちに縛られているほうがものを書きやすいのかもしれません。「自由に書きなさい」と言われるととたんに手が止まってしまう、みたいなかんじです。10……「10代の頃」というのがまっさきに浮かびま

      • どうして秋は読書なんですか?(御糸さち)

        こんばんは、御糸さちです。 色々あって(具体的には転職活動などをしていて)久しぶりの更新になってしまいました。 全部この不況が悪い。 それはさておき、五巡目のテーマは「読書」です。 西村曜さんの正統派な「読書」、千原こはぎさんの「読書」から生まれた素敵な出来事──さて、私の「読書」は。 前回の日記にも書いたのですが、私はほとんど読書をしません。 特集などに釣られて短歌総合誌を時おり購入してみたりはするものの、全てのページを読み切ったことはないです。 歌集も時々買いますが、

        • ふしぎな縁(千原こはぎ)

          こんにちは、千原こはぎです。 だんだんと秋らしくなってきましたね。この季節の空気感、とてもすきです。 さて、5巡目となる今回のテーマは「読書」。 変わったテーマが多かった「水たまりとシトロン」ですが、今回は王道といった感じです。 読書にまつわることならなんでもいいということで、すきな本の紹介でもしようかな~と思っていたのですが、昨日ふと思い出したできごとが読書にちょっと関係していることだったので、今回はそちらのお話をしたいと思います。 大阪の中崎町というところに、詩歌を主

        遅すぎた10(千原こはぎ)

          Good night(西村曜)

           短歌な交換日記「水たまりとシトロン」も五巡目となりました。五巡目! めでたいことです。そして読んでくださりありがとうございます。  今回のテーマはすっきりと「読書」になりました。読書にまつわることならなんでも、という仕様です。前回が「本棚にある、タイトルに飲み物が出てくる本」という無茶題だったので、その反動かもしれません。五巡目のテーマが決まったときはとうぜん(四巡目よりは易しいな……)とおもったのですが、いざ書くとなるとじつは難しい。「〜〜タイトルに飲み物が出てくる本」

          Good night(西村曜)

          Soup(西村曜)

           今回のテーマは「本棚にある、タイトルに飲み物が出てくる本」。無茶題です。三人で話し合って決めたのですが、三人寄れば文殊の知恵のぎゃくの現象が起こり、こんなことになりました。決まったとき、どうしてこんなことに……となりつつも、わたしのあたまのなかには一冊の小説のタイトルがありました。それが吉田篤弘『それからはスープのことばかり考えて暮らした』(中公文庫)です。……スープって飲み物なんでしょうか。飲み物というより料理っぽい(?)気もしますが、じゃあスープをどうやって食うのかとい

          調べてみたところその絵本の名前は『りんごがひとつ』でした(御糸さち)

          「本棚にある、タイトルに飲み物が出てくる本」。 これが4巡目のテーマです。 テーマを決めるための話し合いにはもちろん参加していましたし、「いきましょう!」と軽い感じで返事もしたものの、探してみたところ、ないんですよね…。 文芸であるところの短歌を少々齧っている身としては情けない話なのですが、私、自分でもビックリするほど本を読まないんですよ……。 本棚はあります。 ありますが、子どもたちの本しか入っていません。 絵本や図鑑がぎゅうぎゅうに詰まっているので、何かひとつくらいは

          調べてみたところその絵本の名前は『りんごがひとつ』でした(御糸さち)

          ティーは飲み物(千原こはぎ)

          こんにちは、千原こはぎです。 水たまりとシトロン4巡目です。 さて、4巡目のテーマは、いろいろと協議を重ねた結果、「本棚にある、タイトルに飲み物が出てくる本」ということになりました。謎テーマです。 本棚を見渡して、その背表紙に飲み物を探しましたが、これが意外とないものです。 さちさんによると、「カレーは飲み物」「生卵も飲み物(ロッキーが飲んでたから)」「雨は飲めるから飲み物でOK」ということでしたが、わたしは飲まないのでそれらは無しということで、探しに探して見つけた一冊がこ

          ティーは飲み物(千原こはぎ)

          Lunch 何を食えばいいのか、そして希望の光(西村曜)

           お昼ごはん  何を食えばいいのか。  こんにちは。  西村曜です。  毎日忠実にやってくるお昼ごはんの時間。  何を  食えばいいのか。  どう  食えばいいのか。  いかに  生きるべきか。  改行を重ねることでことばに重みをもたせてみました(ほんとうにもたせられているのかは不明)今回のテーマは「お昼ごはん」。ほかのおふたりはサンドイッチだったり冷やし中華だったり、じつにお昼ごはんらしいお昼ごはんを食べていらっしゃいました。そして、わたし。  そもそもお昼ご

          Lunch 何を食えばいいのか、そして希望の光(西村曜)

          マルちゃんは悪くないよ(御糸さち)

          こんばんは、3巡目の御糸さちです。 前回までは「だ・である」調で書いていたのですが、エッセイに対する何となくのイメージでしかなかったのと、他の二人が丁寧語だったので、手のひらクルンしますね! さて、3巡目のテーマは「お昼ごはん」です。 お昼ごはんです。 ……お昼ごはんですか……。 いやもう、その語を思い浮かべただけで気が重くなりますね…。 季節は夏。 というか夏休み。 日がな一日在宅ワークの私を後目に朝から騒ぎ回る子供たち。 さっき朝ごはんを食べたばかりと思っていたの

          マルちゃんは悪くないよ(御糸さち)

          サンドイッチ(千原こはぎ)

          こんにちは、千原こはぎです。 水たまりとシトロンも3巡目に入ります。 3巡目のトップバッターは、じゃんけんでわたしに決まりました。コロナ下で会えないのにどうやってじゃんけんをしたかというと、さちさんが見つけてきてくれたweb上のじゃんけんサービスです。なんでもある。 さて、今日は久々に最寄りの図書館に行きました。 書架をぐるっと見て回ってから、フリーペーパーコーナーに置いてもらう「うたらば」の最新号を司書さんに預けました。わたしの居住地をご存知の方はこっそりとくだんの図書館

          サンドイッチ(千原こはぎ)

          あいたい夏(千原こはぎ)

          こんにちは、千原こはぎです。 あっという間に7月が終わり8月となりました。 すっかり梅雨も明け、突然の夏本番といった日々ですね。 さて、2巡目のテーマは「雨の言葉」。 今年は7月が丸々ずっと梅雨という変な気候でした。どうなってるんだ…と思ったものですが、考えてみると、昨年は7月に入っても梅雨が来ず、梅雨がないまま夏になるのでは…と不安に思ったし、近年は猛暑だったり冷夏だったり、毎年「例年と違う」気候なので、「普通」ってなんだろう、「普通の夏」なんて存在したのかしら、などと考

          あいたい夏(千原こはぎ)

          Onomatopoeia(西村曜)

           おはようございます。西村です。前回の日記の記述(短歌や短歌の文章は深夜のふとんのなかで書く)に反して、朝にこちらを書いています。しかしおふとんのうえではあります。二巡目のテーマは「雨の言葉」。御糸さんの日記を読むまで「にわか雨」の「にわか」と新規ファン・初心者の意の「にわか」はわたしのなかでリンクしていなくて、おお「にわか」って「にわか」じゃん!(?)となりました。にわか雨のそれだとおもうとたしかにちょっとかわいいです「にわか」。  そんなわたしもにわかにハマっているもの

          Onomatopoeia(西村曜)

          なおひとつも採用されていません(御糸さち)

          一通りの自己紹介が済んだところで、2巡目のテーマは「雨の言葉」です。 水たまりとシトロン。このnoteのタイトルを決めるとき、3名それぞれが好きな言葉を好きなだけ挙げていくところから始めた。 意味・語感・文脈等、好きな理由は問わずバンバン出していきましょう!ということで、私は「おもち」「キャロット」「ココア」といった食べ物に関する言葉や、「メンデルスゾーン」「ハイソサエティ」などのちょっと長めの横文字、「シャトーブリアン」といった食べ物に管するちょっと長めの横文字などを次

          なおひとつも採用されていません(御糸さち)

          あそびば(千原こはぎ)

           こんばんは、はじめまして。千原こはぎと申します。  世界中が大変なことになっているあいだに、周りの風景はすっかり春です。  今の状況を何ひとつ予想もしていなかった冬、曜さんとふたりで「なにか楽しいことをやりたいね」と話していました。その後、御糸さちさんも引っ張り込んで、冬の企みをついに実行に移しています。普段あまり書き物をしないので手探り状態ですが、とりあえず何かしら書いてみたいと思います。  まずは二人に倣って自己紹介を。  短歌を初めて作ったのは中学3年生のとき。大人

          あそびば(千原こはぎ)

          Home(西村曜)

           こんばんは。西村曜(にしむら あきら)です。いま家にいます。  未来短歌会という短歌結社の、さらにそのなかのニューアトランティスopera という集団に属しています。短歌をはじめてこの六月で五年。一昨年、二〇一八年の夏に、出版社 書肆侃侃房の新鋭短歌シリーズから第一歌集『コンビニに生まれかわってしまっても』を出しました。 コンビニに生まれかわってしまってもクセ毛で俺と気づいてほしい(『コンビニに生まれかわってしまっても』書肆侃侃房)  そしていま家にいます。これを