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ウィザードリィどれを遊んだらいい?

以前にnoteに投稿したウィザードリィの記事。

こちらをお読みいただいた方より「ウィザードリィをやってみたいのだけどどれがおすすめか」というお話があった。
これは思ったより難しい質問だなと思った。


難しいと思う理由

  1. 大昔のゲームで基本ぜんぶ難易度が高い。最近の親切なゲームに慣らされた人、JRPGと同じような感覚でエンディングまで連れてってもらいたい人は、どれを遊んでも、一番易しい作品を選んでも無理!ってなるだろうなということ。

  2. 作品によってプレミアがついている。中古のレトロゲームに万出せるだろうか、万が無理なら、何千円まで出せるだろうか。スーファミや初代PSのゲーム中古で4000円ですよ。って言われて「高い」と感じるだろうか。いくら払っても構わないから最高のものを遊びたいのか、980円未満くらいでそこそこの体験ができればいいのか、人によってこのへんの望みが違うだろうなという点。

  3. 原作の会社は2003年頃?に倒産。権利がこじれていて新作の望みが薄い。そのためレトロゲームばかりおすすめすることになってしまう。本体まだ持ってるかどうか?も気になるポイントになる。

ひとまず把握してる範囲内で、どのハードに何が出てるか、そしてお勧めかどうか(主観だけど)を記していきたい。

ちなみに、これまでに出た全ハード・全タイトルを把握したい場合、こちらのホームページがめちゃくちゃ詳しいのでお勧め。
昔のパソコン版の攻略情報なんかも乗ってて筆者も世話になっている。

移植作品たち


【ファミコン】
◆シナリオ1,2,3
 値段も安くてお勧めできる。箱説明書無しなら100~300円だよね? …と思って駿河屋みたら今1500円くらいするのか!(2022/6/28時点)
とりあえず完全な主観だけど3000円未満なら「安い」、3000円以上~1万いかなければ「中くらい」、万超えを「高い」というふうに分類しとく。
ファミコンのRPGなので不親切なところはあるけどウィザードリィは全部不親切なのでファミコンのドラクエと3DSのドラクエと遊び比べた時ほどは不便さを感じないのではと思う(主観)

【PCエンジン】
◆1&2
 値段は安いが、ファミコン版より難易度が高く、アイテムやモンスターの名前が英語固定だったりと、ちょっぴり高年齢向け。
PCエンジンは本体ユニットにセーブをするのだがウィザードリィは容量をめっちゃ使うので他のゲームのセーブを消さないとならないので注意。

◆3&4
 こちらも値段は安めだけど、3と4は難易度が高いので(特に4は異次元の難しさなので)初心者にはお勧めできない。

◆5
 PCエンジンで最初に出たウィザードリィ。雰囲気が独特で筆者は嫌いじゃないがクセが強くてバグが多いのでお勧めできない。5をやるならスーファミ版がおすすめ。
ファミコン、スーファミのウィザードリィ全制覇したら、これに挑戦してみるのもいいと思う。

【白黒ゲームボーイ】
◆外伝1、外伝2、外伝3
 値段がジワ上がり中?でもいまなら箱説明書無しで良ければ1500円くらいのもあるので「安い」に分類されるかな。
これは洋ゲーの移植ではなくて、日本の会社が作成した日本オリジナルのウィザードリィ。「5」のシステムを少し簡単にした内容で、携帯機なのでマップは狭めになってて迷いにくい。オートマッピング機能がある。初心者にもお勧めできる。外伝1が一番易しいかな。筆者は外伝2が好き。

【スーパーファミコン】
◆ストーリー・オブ・リルガミン(123セット)
 内容はイイ。しかし値段が高騰しておりお勧めできない。パッケージ市販されず、ローソンのロッピーを使った書き換えサービスでのみリリースしたため、数が少ない。

◆5
 お勧めできる。ファミコン版をより美しく、快適操作に発展させた内容。シナリオ5自体は1,2,3よりも難易度が高いと思うので覚悟して挑んでほしい。
オートマッピング機能がついている。またセーブが手動になり、マズい場面で勝手にセーブされることがなくなった点は、初心者に優しいといえる。

◆6
 ウィザードリィは「5まで」と「6以降」でシステムが大幅に変わった。6は6で楽しいのだけれど、俺の好きなウィザードリィではなくなってしまった(酒場でメンバー入れ替えとかの要素が無くなった)そういう意味ではお勧めできない。と言える。
6をやってみたいという人には値段も安いしお勧め。
あと聞いた話で不確かなんだけど、電池切れでセーブが飛んでしまうことが多い?らしい。

◆外伝4
 お勧めできるが、雰囲気がかなり特殊なので最初の一本としてはどうかな…という印象。日本製のウィザードリィ4本目。
難易度は低めでシステムも割と親切。しかしファンタジーRPGではなくなってる。というか。RPGではあるし、ある意味ファンタジックでもあるんだけど俺の想像してたファンタジーとぜんぜん違う…w
呪いを解く呪文「ジルフェ」を使うとセーブデータ破損してしまうバグがある。

【プレイステーション1】
◆リルガミンサーガ(123セット)
 お勧めできる。123三作品が3個イチになっててお得。
Best盤も出てるけど、どちらも最近値上がり傾向。値段は「中くらい」。
ファミコン版と比べて、原作であるPC版に近い内容。欠点は、ポリゴンの迷路が暗くて見づらい点と、移動がゆっくりでストレスを感じる点。
オートマッピング機能がノーリスクで何度でも使えるので地図見ながら遊べば道に迷うことはあまりない(少しあるよ!)。
PSはメモリーカードセーブなので(=オートセーブじゃないので)死んだときリセットが容易にできて安全。

◆ニューエイジ・オブ・リルガミン(45セット)
 上記「リルサガ」の続編。4と5のセット。2個イチでお得といえばお得なんだけど。「5」はお勧めできるが「4」はお勧めできない。
4が何故お勧めできないかは長くなるので手短に言うと意地悪で超ムズいから。ゲームシステムも4だけ他と大きく違うので一緒に語りにくい。
値段は中くらいだけど、リルサガより高くなってる。
5だけ遊びたい場合、筆者ならスーファミ版にすると思う(スーファミ本体持ってればだけど)

◆ガーディアの宝珠(7)
 お勧めできない。PSで一番最初に出たウィザードリィ。
お勧めしない理由はロードが非常に長く、動作も重いため。高い忍耐力が必要となる。
余談だが7は原作のPC版にも7というナンバーがついておらず
Crusaders of the Dark Savant という副題がついていた。
当時PC-98で遊んだけど「CDS(しーでぃーえす)」って呼んでた。
クルセイダーズ・オブ・ザ・ダーク・サーヴァント。訳すと、
「闇賢者の十字軍」「ダーク・サーヴァントの十字軍」って感じかな。
なんで「ガーディアの宝珠」って言う副題にしたんだろうね。
PSでは6は出ておらず1~5と7が遊べる形だ。

◆ディンギル(外伝5です)
 こっちはお勧めできる。ふしぎなサブタイがついてるが、これは外伝シリーズの5作目にあたる。
版権関連がこじれる前の、最後の国産ウィザードリィということになる。
(クリア後ダンジョンを除き)戦闘の難易度はまあまあ位に抑えられており、謎解きもある程度あって楽しい。
ちょっと南米っぽい世界観なのも新鮮だった。
忘れてた。追記:初期版と後期版(バグ修正版)のディスクがある。
初期版は酒場で遊べるミニゲーム(カードゲーム)中にフリーズするバグがあるのと、武器の鍛冶強化にバグがあり、めっちゃ強くすることができてしまう。
筆者は発売日に買ったので、初期版のみ遊んだ。

◆ウィザードリィエンパイア 古の王女
 かなり好きな内容だが、お勧めできるかと言われると微妙~。な1本。
面白いけどバグが多い。バグが多いけど面白い。そんな感じ。進行不能なバグやトロフィー永遠に解除されない系のバグもあった。でも面白かったな。
現時点での値段は安め~中くらい程度の模様。
初めての場合バグなのかどうかの判断が難しいので、ウィザードリィを知っている人が遊ぶ方がいいのかも。
クリア後、転職も装備の変更もなく、ひたすら敵を殺してアイテムリスト埋めばかりになってしまいがちだったこれまでのウィザードリィに、より強い装備や上位の職業などを追加し「もっとやり込めるウィザードリィ」にしたものという印象。
洋ゲー原作では無く、またファミコンなどへ移植を担当してきたアスキー/ゲームスタジオともまったく関係ない新規の会社が(もちろん権利は正式に取得してだろうけど)新たに作成した意欲作だった。

◆ウィザードリィエンパイア2 王女の遺産
 上記ウィザードリィエンパイアの続編。殆ど未プレイのため評価不能。

【セガサターン】
◆リルガミンサーガ(123セット)
 プレステ版と同じ。123三作品が3個イチになっててお得。
サターンしか持ってない場合お勧めできる。両方持ってる場合セーブ関連が安定しているプレステの方が個人的にはお勧めかなと思う。サターンは内蔵メモリーはボタン電池が切れると消えてしまい、パワーメモリーは差し込みの接触不良が起きやすいため。
ただ、サターン版だけ追加のボーナスダンジョンがあるので挑戦したい人はサターン版がいいと思う。
ただ、プレステのやつより値段は高くなってしまっている。

◆6&7コンプリート(67セット)
 未プレイのため評価不能。

◆ウィザードリィ・ネメシス
 未プレイのため評価不能。RPGでなくアドベンチャーゲームらしい。

【ゲームボーイカラー】
◆ウィザードリィ1、2、3
 外伝ではなく、ファミコン版の移植。3個イチではなく1本ずつ別々に発売した。ストーリーオブリルガミンのスタッフが開発したらしい。
デキは非常にいい!と思うが、価格の高騰ぶりがやばいので、値段という点においてお勧めできない。
あとファミコン版の画面構成を再現することに執念を燃やすあまり、半角の英数字フォントが使われている箇所がそこかしこにある。
再現度すげえ!って感じる反面、年取ると文字が小さすぎて読むのキツいw

◆ウィザードリィエンパイア(無印)
 お勧めできない。理由はバグが多いため。
バグの多い初期ロムカセットと、修正版のロムカセットが市場に混在している。見分け方もあった気がするけど忘れた。

◆ウィザードリィエンパイア 復活の杖
 ゲームボーイのエンパイア2作目。お勧め!というほどではないけど遊べる。前作でひどかったバグはかなり直された。
マップは割と単純で謎解きがあんまり多くなく、バトルの方に比重が寄ってる印象。
「転移の兜」の効果がファミコン版と全然違って罠アイテムになってる点は注意。

【ゲームボーイアドバンス】
◆ウィザードリィサマナー
 アドバンスは、スーファミで出たウィザードリィの移植版がバンバン発売することを期待してたんだけど、結局それらは出ず、アドバンスのウィザードリィは「サマナー」1本のみとなった。
もらえる経験値が少なすぎてダルく、お勧めできない。

【ワンダースワン】
◆ウィザードリィ1
ゲームボーイ版の開発とは別、スティングが移植を担当した。
出来は結構いい。パソコン版に近い内容。白黒ワンダースワンでも動く。
ガラケーとワンダースワンを専用ケーブルでつないで、追加ダンジョンをDLするサービスを昔やってた(現在は終了)。
今から追加ダンジョンで遊ぶためには、前の持ち主がダウンロードをサービス期間中にやっていてセーブしててくれてる必要がある。ダウンロードをやってないソフト個体で追加ダンジョンを遊ぶことは不可能な状態。
内容は良いが、値段がかなり高騰しており「高い」に分類される。

【プレステ2】
◆BUSIN
 アトラスがウィザードリィを独自解釈で再構築したゲーム。本家ウィザードリィとは結構違ってて、もはや別ゲーといってもいい。
でも結構面白かった。世界やお話はめっちゃ暗くて悲しい。
死神に取りつかれて死ぬとキャラデータが消えてしまう点はウィザードリィっぽい。
値段は安めでお勧めしたいけど、これがウィザードリィです。とは言えない内容。オルタナティブであると理解して遊ぶ分には楽しい。

◆BUSIN 0(ゼロ)
 BUSINの続編。Best盤で幾つかのバグ修正が行われた。そのせいかどうかはわからないが、通常版は安めだがBest盤だけ高騰している。
筆者は1作目ほどやりこまなかった。

◆ウィザードリィエンパイア3
 PS1で出ていたウィザードリィエンパイアの続編。
エンパイア1がそもそも基本、レベルやパラメータのインフレと高難度バトルにフォーカスした作品で、2はさらに難易度を高めた作品だった。しかし3で基本に立ち返りバランス調整をし直したのか、昔の本家作品を思わせる遊びやすい内容だった。
値段は「中くらい」程度を推移している。
PSPでも同じタイトルのゲームが出ている。ダンジョンゲームは携帯機と相性がいいので個人的にはPSP版を推したい。

◆戦闘の監獄
 ウィザードリィ外伝6に相当する作品。
もともとWindowsで発売しており、それのPS2移植版という事になる。
筆者はパソコンで少し遊んだがPS2版はノータッチのため評価不能。

◆ウィザードリィサマナー
 ゲームボーイアドバンスで出ていたウィザードリィサマナーの移植版。
PS2版はノータッチのため評価不能。

◆ウィザードリィ エクス
 ほんの少ししか遊んでないので評価できない。ウィザードリィエンパイアを開発していたスタッフが独立して開発したらしい。
この開発チームの作るDRPGに多い「舞台が全寮制の士官養成学校で主人公らは"学徒兵"である」という設定、たぶんエクスが最初。
筆者はこの設定好きじゃない。年寄りの熟練冒険者とか作れないじゃん。
”学徒”って単語出てくると「チッ(舌打ち)」っていつも思う。個人的に。

◆ウィザードリィ エクス2
 上記ウィザードリィ エクスの続編。評判は良かった気がするけど未プレイのため評価不能。

【プレステ3】
◆囚われし魂の迷宮
 「ウィザードリィ・ルネサンス」シリーズの第1作。体験版を遊んだが好きになれず未プレイのまま。シリーズ全作スルーしてしまったが、面白かったのかな。評価不能。

◆囚われし亡霊の街
 「ウィザードリィ・ルネサンス」シリーズ。未プレイのため評価不能。

【ニンテンドーDS】
◆ウィザードリィ アスタリスク
 2022/9/12 記載漏れてたので追記。
ウィザードリィエンパイアシリーズをリリースしていたスターフィッシュが出した、初のDS用ウィザードリィ。少ししか遊んでいないので正確な評価ができないが、あまり初心者向きでないかもと感じた。
2画面を使ったタッチ系の仕掛けが多い。宝箱の罠解除が脳トレ。グラフィックは渋めというか古めなタッチで、フリーズするバグが少し目立った。

◆生命の楔
 「ウィザードリィ・ルネサンス」シリーズ。未プレイのため評価不能。

◆忘却の遺産
 「ウィザードリィ・ルネサンス」シリーズ。未プレイのため評価不能。

【PSP】
◆ウィザードリィエンパイア3
 PS2でも発売した。ウィザードリィエンパイアの続編。
内容はイイ感じだが、値段が結構高くなってきてる。「高い」か、ギリギリ「中くらい」か…というくらい。安く売っていたならばお勧めしたい。

◆亜流作品について補足
「エルミナージュ」シリーズや「剣と魔法と学園モノ」シリーズなんかはウィザードリィ好きのユーザーを狙って制作されたタイトルだと言える。
どちらもPSPだけでなく3DSなんかでも出てる。
筆者はエルミナージュ2が好き

【その他】
・Priject Eggで7(CDS)の日本語版がDL可能
・Steamで6(BCF )7(CDS)の英語版がDL可能
・Windowsのパッケソフトでも何本か出てたけど全部高騰してる
・ウィザードリィ最終作の「8」はWindowsのみ。日本語版パッケは高騰
「8」は英語版ならSteamで安く買える。

パソコン版は省き、またフォロワーゲームの紹介はキリが無いので最小限にとどめたが、如何だろうか。
筆者がまったくの初心者で、何か1本だけ遊ぶとしたら…値段のことも踏まえて考えると…

据え置きなら、スーファミの「5」
携帯型なら、ゲームボーイの「外伝1」

かな、と思う。

2024/7/1追記
PC,Switch,PSで発売された初代ウィザードリィのリメイク版についても記事を書きましたので参考になれば!


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