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【読了 2024 No.21】原田まりる著『ニーチェが京都にやってきて17歳の私に哲学のこと教えてくれた。』(ダイヤモンド社)読了

読了No.20の『みんなの宗教2世問題』で、当事者の一人がこの本を読んで救われたと書いていたので、読んでみようと思った。

自分自身もニーチェの言葉には気に入っているものが多かったし、本人の著作に挑戦する前の入門書として読んでおこうという気持ちもあった。

題、ちょっと引く😅よね。でも、内容は良かったよ。期待を大いに上回ったよ👏

ニーチェを初め、キルケゴールやショウペンハウアー等著名な哲学者が、京都に住む男性に憑依して女子高校生の主人公の前に現れて哲学をレクチャーしてくれる💕という、羨まし過ぎる設定のお話。

(漫画版もあるよ←私は読んでないけど)

特に私にとって良かったのは、邪魔をする迷惑な人の心理を学べたこと。

私の約60年の人生は、頑張ってる私の前に色んな邪魔が入りまくる人生だった。

邪魔するヤツラの心理を理解することは、邪魔を避けるためというより、邪魔を気にしなくする、“強さ”を手に入れるために必要なことだと思う。

以下は文中の(若者に憑依した)ニーチェの言葉。

「(人というものは、)羨ましいものや、妬ましいものを“悪”だと思うことで、自分のしていることは正しいんだ、善いことをしているんだ!と自分で自分を納得させるのが人間と言うものだ。…(中略)…人が何かを悪だと思う時には、悪の反対に、自分を置いている。…(中略)…悪を決め付けることで、自分を正当化しているのだ。…(中略)…何かを否定したり、何かを悪と決めつけることは、自尊心を高める行いでもあるのだ」


ニーチェって、人間のネガティブな本質をズバッとついてくる人だよね。

私としては、「何かを否定したり、何かを“悪”と決め付けることは、自尊心を高める」に、“バカバカしい”も加えたい。

他人を“バカバカしい”と見下すことは、「自尊心を高める行い」だろう。

「否定したり、」見下したりすることは、何の努力も必要としない、一番簡単な自尊心の高め方である。

ネットで私の言葉を切り取って攻撃をする人、サッカー⚽をする犬と私を眺める人、砂浜で走る犬と私を盗撮する人、ロードでゆっくりめに走る私を走って追い抜いて、その後歩き出す人、走る私の前に立ちはだかって不愉快な言葉を吐く人、走る私を見てからタバコに火をつけて煙を吹き掛けてくる人…枚挙に暇ないな😭

コイツらはきつと「発言できる人」「犬と楽しく遊べる人」「ロードで長時間走り続けられる人」を潜在心理では、「羨ましい」「妬ましい」と思っているんだろう。

そして、潜在心理では、何もできない自分を「情けない」「不甲斐ない」「意気地がない」と思っているののだろう。

そんな自分の気持ちに向き合いたくないから、攻撃したり、盗撮したり、追い抜いたり、タバコの煙を吹き掛けた瞬間に、自分の方が偉いんだ、強いんだと言い聞かせねばいられないのかも知れない。

そして、かりそめに「自尊心を高め」て気を紛らわしているのかも知れない。

う~む、それにしても悔しいね😠

暑い中、4キロも走っても、30代のときフルマラソンでサブフォーを達成しても、特に自尊心が高まりはしなかった自分からしたら、簡単なことで「自尊心を高め」られる人が羨ましい。

サブフォー時代でも、しょっちゅう男のランナーに追い抜かれた。
ただ、その後間もなく、私を追い抜いたはずのやつが、思い切り減速しててたり、歩いてたりするのを見ることになる。

でも、彼らは私に追い抜かせない。

気がついて、「もう、お前とのレースは終わったんだ!」とばかりにコースを外れる。

スタートもゴールも自分に都合良く変えていける。

このくらい、自分に都合良く考えられるなら、精神を病むことはないだろうね。

羨ましい限りだ。

ここで終わったら、やりきれなさが残るだけ。しかし、ニーチェの言葉は深かった👏

そのやりきれない気持ちが、(若者に憑依した)ニーチェの次の言葉で解消された。

以下は引用。

「己を超える、ということは苦しいこともあるが至高の喜びを感じられることでもあるのだ。」

「たとえ苦しみが繰り返されるとしても、つねに自分の殻を破りつづける、挑戦しつづけることでしか、得られない喜びがある」

「楽しさと喜びは、似ているようで別物だ。つまり楽な道と、喜びある道は別物なのだ」

ロードランニングを再開したのは、6月1日(土)だった。

そのときは時速約5.93kmだった。筋トレ💪のメニューをYouTubeで学んで陸上選手用にアレンジし、日曜日の筋トレ後も、再入会したCHOCOZAPのトレッドミルで走ることにした。

そした。

そしたら、6月15日(土)は平均時速6.4kmになっていた👏。

少しずつだけど、成長してるじゃないか?

この事実を素直に喜ぼう😆と思った。

追い抜いたところで走るのをやめちゃうズルいランナーは、こんな風に成長なんかできないんだよ。

ランナー用アプリ、

周囲の音もちゃんと聞けるランナー専用骨伝導ヘッドセット、

夜間に走るためのランナー用アームライト、

今はこんなギアもすぐに手に入る。

ギアを使いこなして楽しみながら、努力をし続けよう。

そして、成長の喜びを謳歌しよう🎵。

こんな贅沢、他に無いだろ😃

主にランナー🏃‍♀️としてのモチベーションアップにこの本は役にたった。

他にもキルケゴールの言葉などいいものがあった。

付箋を沢山つけて、線を引きまくっている。何かあったとき開いてまた読み直すために、座右の書に加えておきたいと思った。


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