渡辺今日子

犬と卓球と日本史をこよなく愛す予備校講師です。

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最近の記事

【2024 読了 No.36】『池上彰と学ぶ日本の総理19 山本権兵衛・寺内正毅』(小学館ウィークリーブック)読了。

雑誌なので、読了目標50冊の1冊に数えるのは卑怯な感じがする😅が、日本史の講師としては薄いながら豊富なネタを得ることができた。 【読了 No.35】の感想文で宣言した通り、今後は本職に関係の深い歴史の本ばかり読もうと思った。 ちょうど高卒の授業が第一次世界大戦に入ったこともあり、シベリア出兵について知りたかったので、この本を選んだ。 山本権兵衛は元々大好きだった。彼のエピソードは、愛妻家ぶりなども含めかなり知っていた。でも、山本権兵衛が酒もたばこもやらないこと、家庭菜園

    • 【2024 読了 No.35】しんめいP 監修 鎌田東二『自分とか、ないから。 教養としての東洋哲学』(サンクチュアリ出版)読了。

      著者によれば、(というか、ブッダによれば) 人生の苦しみの根本的な原因は、「自分」 なのだ(!)  …という指摘。 なかなかショックだった💥 この前に読んだ本では「自分軸」を作ることの重要性を説かれたばかりだったから余計だった。 著者は言う 「すべてが変わっていくこの世界で、変わらない『自分』をつくろうとする。 そんなことしたら、苦しいにきまってるやん。」 そして、ブッダの言葉。 「『おれがいるのだ』という慢心をおさえよ。これこそ最上の安楽である」 うーわか

      • 【2024 読了 No.34】『精神科医Tomyの気にしない力』(だいわ書房)読了。

        【読了2024 No.32】に続き、精神科医Tomyさんの著書を読んだ。 私はつまらないことを気にし過ぎているかもしれない。それがつまらないエネルギーロスに繋がっていることは確かである。 それでこの本を読むことにした。 「あまり『気にしない人』はどこを見ているかというと、『現在』です。今問題になっていることは気にして対応するけれど、それがなければ何も気にせず、今という時間を楽しんでいる。」 そうすることで、気にするエネルギーを他にまわすことができるわけである。 では

        • 【2024 読了 No.33】佐藤政樹著『人を「惹きつける」話し方』(プレジデント社)読了。

          人の心を動かすには、結果を出すためには、「どう話すか」といったテクニックよりも「なぜ話すか」の原点に返ることが大切という指摘はその通りだと思う。 さて、その人を惹きつける話し方を身につけるためにはどうするか? 作者によると、それは「書く練習」‼️🤪 話すために書く⁉️🤔 ちょっと矛盾している感じに思えるかも知れない。 でも、「書く」ためには頭の中を「整理」しなければならないことは誰でもわかると思う。 要するに、話すためにも頭で整理してまとめるべきだという、至極当然の

        【2024 読了 No.36】『池上彰と学ぶ日本の総理19 山本権兵衛・寺内正毅』(小学館ウィークリーブック)読了。

        • 【2024 読了 No.35】しんめいP 監修 鎌田東二『自分とか、ないから。 教養としての東洋哲学』(サンクチュアリ出版)読了。

        • 【2024 読了 No.34】『精神科医Tomyの気にしない力』(だいわ書房)読了。

        • 【2024 読了 No.33】佐藤政樹著『人を「惹きつける」話し方』(プレジデント社)読了。

          【読了2024 No.32】Tomy著『精神科医Tomyが教える40代を後悔せず生きる言葉』(ダイヤモンド社)読了

          思っていた以上にいい本だった🎉🎉🎉 ハンパなく、ソッコーに役に立った。 実は、この本を読む前に、某心理カウンセラーの本をよんでいた。 その本が残念な本😔で、途中で読むのをやめてしまった。 その本は初め 「自分の心に正直になることは、心にプラスの感情を増やす」 「自分の心の声を聞いて行動していると、自分の軸が定まってきて、自分らしさが輝いてくる」 と書いていた。 しかし、曰く、自己肯定感が高い人は 「他人に何をされても、言われても、プラスの意味づけをするので、

          【読了2024 No.32】Tomy著『精神科医Tomyが教える40代を後悔せず生きる言葉』(ダイヤモンド社)読了

          【2024 読了 No.31】枡野俊明著「仕事も人間関係もうまくいく放っておく力―――もっと「ドライ」でいい、99の理由 (知的生きかた文庫)」(三笠書房)読了。

          著者は曹洞宗の僧侶にして、世界的にも高い評価を受けている庭園デザイナーで、しかも多摩美術大学の教授である。 プロフィールについては読んでいる途中から知った。 題だけを見て飛び付いた。 今、自分がいちばん読むべき本はこれだと思ったからた。 「人間関係に振り回されない人は、放っておく力のある人です。」 禅語には、一切の執着を捨て去ることを意味する「放下着(著)ホウゲジャク」という禅語があるそうだ。 だから、「放っておく力」を発揮する生き方は、禅的な生き方でもあると著者

          【2024 読了 No.31】枡野俊明著「仕事も人間関係もうまくいく放っておく力―――もっと「ドライ」でいい、99の理由 (知的生きかた文庫)」(三笠書房)読了。

          【2024 読了 No.30】金間大介著「先生、どうか皆の前でほめないで下さい-いい子で症候群の若者たち-」(東洋経済新報社)読了。

          Kindleで買ってしばらく読まなかった。 しばらくたったら、表紙が変わってて驚いた。 なんか、妙に官能的になっている。 この表紙では、本屋では手にできないな。 閑話休題。 本の本題に戻ろう。 「がむしゃらに働いたり人並み以上に努力したりしないこと。あるいはその努力を軽視すること」なんてとこ読んでて、 「昔っから日本ってそんな人ばっかりだったんじゃね?」と、しきりに首をかしげながら読んでいた。 そしたら、 やっぱり後半は大転回した\(^^)/ 「現在の若者たちをいい

          【2024 読了 No.30】金間大介著「先生、どうか皆の前でほめないで下さい-いい子で症候群の若者たち-」(東洋経済新報社)読了。

          【読了 2024 No.29】小宮信夫著『-見てすぐわかる犯罪地図-なぜ「あの場所」は犯罪を引き寄せるのか』(青春新書)読了。

          犯罪学では、不審者や怪しい人等、人に注目する立場を「犯罪原因論」と呼び、場所に注目する立場を「犯罪機会論」と呼ぶそうだ。 この本は、「犯罪機会論」について紹介している本である。  著者の主張する通り、「不審者」という言葉があるが、外見だけでその人が犯罪を企てているか否かを判断するというのは、かなり無理があるかもしれない。著者は更に言う。「誘拐犯という人間は児童心理のスペシャリストであり、したがって子どもは簡単にだまされる」。確かに言われてみればそうかも知れない。「俺はこれ

          【読了 2024 No.29】小宮信夫著『-見てすぐわかる犯罪地図-なぜ「あの場所」は犯罪を引き寄せるのか』(青春新書)読了。

          【読了 2024 No.28】佐藤優著『メンタルの強化書』(クロスメディア=パブリッシング)読了

          著者は、最近、心を病んかでいる人が多い背景を「日本社会が急速に新自由主義化しているために、ビジネスパーソンが常に競争圧力にさらされているから」と考えている。 「新自由主義を推進すると弱肉強食の社会になる」わけで、こういう世の中でいわゆる「勝ち組」になるには、「図々しい人」=下品な人にならなければならないことになる。しかし、この本は、図々しくなってのしあがれ!という本ではなく、「下品に落ちることなく、強く生きるにはどうしたらいいか?」を探る本である。 結論についてはネタばれ

          【読了 2024 No.28】佐藤優著『メンタルの強化書』(クロスメディア=パブリッシング)読了

          【読了 2024 No.27 】大鶴和江著『「ずるい攻撃」をする人たち』(青春新書)読了

          「ずるい」というか「嫌らしい」攻撃をする人に私はなやまされている。 それでこの本を紐解いたのだが、分かったことは、攻撃する側の心理と、攻撃する側は、「絶対に自分に反撃してこない人を狙ってターゲットに」するということ。 そして、攻撃されたくないのなら、初めから毅然とした態度をとること。 毅然とした態度をとると、逆に相手を怒らせて状況は悪くなると思わない方がいいということ。 本を読み終わった後の本日(7/21(日))も、スーパーでチーズを見ていたら、「あんた邪魔よ」とばか

          【読了 2024 No.27 】大鶴和江著『「ずるい攻撃」をする人たち』(青春新書)読了

          【読了 2024 No.26】久保田競 田中宏暁著『仕事に効く、脳を鍛える、スロージョキング』(角川SSC新書)読了

          著者の一人、田中宏暁氏は福岡大学で肥満と運動不足の人のジョギング指導をしている。彼の患者さんのなかには、62歳の女性で、それまで運動経験がなく、「肥満ばかりか階段を踏み外して骨折して杖を手放せない状態」だったにも関わらず、ステップによる踏み台昇降と固定式自転車運動での減量から始めて、約一年(減量に6ヶ月+スロージョキング始めて6ヶ月)でフルマラソンが完走できるまでいった方もいたそうだ。 その方が、「人生は変えられるんですね」とおっしゃっていたのが印象的だった。 それにして

          【読了 2024 No.26】久保田競 田中宏暁著『仕事に効く、脳を鍛える、スロージョキング』(角川SSC新書)読了

          【読了 2024 No.25 】池上彰 佐藤優 対談『真説 日本左翼史』(講談社現代新書)読了

          1950年代前半の日本社会党、特に左派の躍進の理由や、逆に1955年の55年体制以降の日本社会党の国会議員の堕落していった理由がよく分かった。 授業ネタとして、冬期講習に使わせて貰おう。 その一方で、革マル派(日本革命的共産主義者同盟革命的マルクス主義派)等の新左翼につては、私自身が基礎知識がなくてよく理解できなかった。 日本社会党推薦候補の国会議員の堕落ぶりの背景には、労組との関係があった。 日本社会党の内部には「社会主義協会」という理論派が揃った組織があり、地道な

          【読了 2024 No.25 】池上彰 佐藤優 対談『真説 日本左翼史』(講談社現代新書)読了

          【読了 2024 No.24】古谷経衡著『シニア右翼: 日本の中高年はなぜ右傾化するのか』(中公新書クラレ)読了。

          「同じことばっかり繰り返してね?」 「ほとんど取材してないから、肝心の右傾化する中高年の生の声が出てこない」 そして、古谷経衡氏は、言葉の定義を厳格に狭めすぎる傾向がある。例えば、『「意識高い系」の研究』(文春新書)もそうだった。「意識高い系」や「リア充」の定義がやたら狭くて、私の回りにいた「意識高い系」の人たちがみんなその定義から抜け落ちてしまって。読む意味を失ってしまった。 この本でも、古谷氏は「シニア右翼」の定義をかなりしぼってしまっていて、私の姉は間違いなく中高

          【読了 2024 No.24】古谷経衡著『シニア右翼: 日本の中高年はなぜ右傾化するのか』(中公新書クラレ)読了。

          【読了 2024 No.23】石黒圭著『コミュ力は「副詞」で決まる』(光文社)読了

          日本語において、副詞のどこがコミュニケーション能力に効果があるのか? その理由は意外な所にあった😳 「日本語は、文の最後に動詞が来るSOVという構造を取」るからなのである。 この構造は、相手にとっては、「文をおしまいまで聞かないと意味がわからな」くなりがちである。だから、最後にくる動詞や形容詞より先に来る副詞を効果的に使って、聞く相手に「心構え」を作ってもらうのである。言い換えれば、副詞には、使い方によって、こちらの言いたいことを、相手に先に予想してもらう働きががあるの

          【読了 2024 No.23】石黒圭著『コミュ力は「副詞」で決まる』(光文社)読了

          【読了 2024 No.22】細谷 功著『具体⇔抽象トレーニング』(PHPビジネス新書)読了

          「個々の事象の間に法則性を見つけることで、実際に経験していないこともある程度は予測ができるようにな」る。 これがこの本から得た最も大きな提言である。 歴史を学ぶことの意義はここにある。 だが、私はあまりこの著者のことは最後まで好きになれなかった。 著者は【読了 2024 No.11】と同じであるが、 著者は、「不毛な議論や無用な軋轢」が起きてしまうメカニズムに関心が高く、その原因は、「具体と抽象が混同されていること」と考えている。 より具体的に言えば、「客観的な一

          【読了 2024 No.22】細谷 功著『具体⇔抽象トレーニング』(PHPビジネス新書)読了

          【読了 2024 No.21】原田まりる著『ニーチェが京都にやってきて17歳の私に哲学のこと教えてくれた。』(ダイヤモンド社)読了

          読了No.20の『みんなの宗教2世問題』で、当事者の一人がこの本を読んで救われたと書いていたので、読んでみようと思った。 自分自身もニーチェの言葉には気に入っているものが多かったし、本人の著作に挑戦する前の入門書として読んでおこうという気持ちもあった。 題、ちょっと引く😅よね。でも、内容は良かったよ。期待を大いに上回ったよ👏 ニーチェを初め、キルケゴールやショウペンハウアー等著名な哲学者が、京都に住む男性に憑依して女子高校生の主人公の前に現れて哲学をレクチャーしてくれる

          【読了 2024 No.21】原田まりる著『ニーチェが京都にやってきて17歳の私に哲学のこと教えてくれた。』(ダイヤモンド社)読了