見出し画像

【読了2024No.1】山口周著『武器になる哲学』KADOKAWA読了

【2024 読了 NO.1】

今年こそ50冊め目指すぞー💪

(昨年は40冊で止まってしまった😮‍💨)

山口周著『武器になる哲学』KADOKAWA読了。

著者は外資系コンサルタント会社の現役コンサルタント。だけど、大学や大学院での専攻は経営学でも経済学でもない。

なんと❗大学院まで哲学が専門だった。

そんな人がコンサルタント務まるのは何故か?

ってか、そんな人だからこそ務まるのだ。

著者は、クライアントとの会議で「…よくそんなこと、思いつきましたね」と言われることがままあるそうである。

人は考えるとき、「アタマでゼロから思考を組み立てていることは、ほとんど」ない!のである。

日本の教育者の中には、そこの所、分かっていない人が多い。

考えることや行動することを重視するあまり、知識の蓄積、学力の増進をそれらの対極に置いてしまい、軽視してしまう人が多い。

昨年度最後に読んだ、

工藤勇一著

『考える。動く。自由になる。』(実務教育出版)は、

まさにその「対極的な思考」を代表する本だった。このような対極的に考えてしまう人が、弁証法も知らないという超~薄っぺらい教養で本を書いてしまうから、教育現場や家庭には、彼よりもっと酷くなって、“考えること”と“覚えること”を「二項対立」に考えてしまう者が増えている。

“覚える”と“学ぶ”はイコールではない。

でも、不可分である。

しっかり学べば、関係する単語は自ずから覚える。

また、改めて関係する単語を見直して、必要な場合は“覚える”ことで、学習効果は上がる。

さすがの私でもこの本に出てくる「ペルソナ」や「ルサンチマン」位知っている。

でも、「ロゴス・エトス・パトス」や「リバイアサン」や「ゲマインシャフトとゲゼルシャフト」は「聞いたことがある程度」であった。「ナッシュ均衡」や「パノプティコン」に至っては「初めて聞いた」である。

これらの単語を目次を見て改めてどのくらいそこで読んだエッセンスを思い出せるか?という読後復習はやはり必要だと思ったし、必要なら用語は覚えておこうと思った。

意外なところで使えるかも知れないから。

そういう「何の役に立つのかよく分からないけど、なんかある気がする」ものを「ブリコラージュ」というと、レヴィ=ストロースは言っている。

鰤🐟️+コーラ🥃+ルージュ💄で、「ブリコラージュ」とか言って暗記するのは本質的ではないけど、心のどっかに「ブリコラージュ」が引っ掛かっていれば、この本で学んだレヴィ=ストロースが提示した、そして作者自身が提案したコンセプトの数々を思い起こせるようになるだろう。

私が指導している日本史は「暗記科目」と呼ばれて、日本の教育を悪くしている元凶のように見る人の多い科目である。

だが、日本史学習での歴史用語を暗記するということは、それ自体が目的なのではない。歴史を学んで得た人間社会のケーススタディを思い起こすスイッチを作ることなのである。

歴史は複雑な背景を持つ人間ドラマである。歴史を学ぶことで、人間間だけの心理ドラマを卒業して、いかに人間が環境や時代に左右されて生きているかを理解できるよになる。

そこまで深淵に学んでいないから、単なる暗記で終わってしまうのである。

予備校で「質問待機」なるものをしていると、季節講習も含めて一度も私の授業を受けたことのない生徒が来ることがある。彼ら彼女たちは教科書に書かれているちょっと複雑な社会構造が理解できていない。彼ら彼女たちに共通して言えることは、歴史上の人物たちが“生きた人間”になってないことである。

彼ら彼女たちは私の授業のような“血の通った”授業を受けたことがないのだろう。私は簡単だけど、表情のあるイラストや「プチ劇場(←昔、私の生徒の一人が名付けた)」を授業でやる。こういうこと、殆どの教師や講師はしないのだろう。

簡単な表情の描き方、思い出せば昔、読んだ手塚治虫の『漫画の描き方』という本が役に立っている。この本は本来の漫画の話だけではなく、日常生活でも漫画が描けると役に立つよという話になって、授業における教師が簡単に描けると表情の表現方法まで教えてくれた。当時は自分が予備校の講師になるつもりなんて1ミリもなかった時代である。でも、その本で書かれた漫画の活用法が今になって役に立っている。

これもまた「ブリコラージュ」だな。

はーいみなさーん

鰤🐟️+コーラ🥃+ルージュ💄で

「ブリコラージュ」でしたよねぇ~。

↑予備校の講師風


私はこの本で一番フェスティンガーの「認知的不協和」の項目で語られた朝鮮戦争のときの😝米軍捕虜の洗脳の話と、ハンナ・アーレントが報告したナチスの捕虜の大量虐殺の首謀者アインヒマンの二つが最も衝撃的💥だったはずだが、何故か、レヴィ=ストロースの「ブリコラージュ」がメインになってしまった。

それ位、学ぶことの多い本だったということで😁。

最後に、読んでいて、著者の圧倒的な読書量を感じてしまった。とても叶うわけないが、自分ももっともっと本を読みたいと思う。

それが「何の役に立つのかよく分からないけど、なんかある気がする」なら、読むべきだと分かったから。

あと人生80歳まで20年。

毎年50冊読んで1000冊📖読むぞー❗

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?