「やらなければいけないこと」に助けられることもある

私は大学時代に人材マネジメントという学問にであって、社会人になってからも人材業界・人事畑で過ごしているので、気が付けばもう十数年もキャリアに関することに頭を使っていることになります。

「いままでの人生で一番熱中したことはなんですか？」

そう問われたら、現在進行形で「キャリア領域」になると思う。

できること・やりたいこと・しなくてはならないこと

「キャリア領域」への関心といっても、この十数年で考えていることや興味のある分野は少しづつ変化している。そして、最近は特に「やりたいこと」「やらなくてはいけないこと」「できること」のあたりにすごく意識を向けるようになりました。

それは、自分の人生もそうだけれど、家族や友人の人生、キャリアカウンセラーとして出会う人の人生について考えることが増えたからなのだと思う。

「しなければならない」って恐ろしい呪いの言葉だよね。

そんなことたぶん人生でひとつもないんじゃないかなって思ったりもするんだけれど（アドラー曰く「しなければならない」と感じていることも、根源まで深掘りしていくと「したいこと」らしいしね）。

でも、人生にはいろいろと制約があったり、自分だけでは決められないこともあるので、やっぱりどうしても「～しなければ」に囲まれて生きることになってしまう気がします。

でも、本当は「しなければならないこと」よりも「できること」で価値貢献したい。「できること」だけではなくて、「やりたいこと」をやって自分らしく生きていたい。

多くの人がそう思っていると思うし、私もこころからそう感じています。

しなければならないことに救われるときもある

基本的には「苦手なところをむりして頑張るよりも、できることで活躍しようよ」と考えている。それに「しなければならないなんて呪いから抜け出して、やりたいことやろうよ」とも本気で思う。

みんなそうしろとは言わないけれど、そうしたいと考えているならそうしようよと。

でも、最近「しなければならないこと」に助けられてしまって、ちょっと驚いていたりします。

話が急にそれるんですが、私は結婚していて双子の娘を子育て中です。夫さんは全国転勤ありの会社に勤めていまして、今年から単身赴任をしています。

そんな夫さんは、3月末にバイク事故を起こして2か月休職することになり、5月末まで単身赴任先から家に戻ってきていました。

ここ2か月夫さんにずいぶん助けられて生活していたので、6月になりまた夫さんが単身赴任先にいくときはとにかくさみしい気持ちでいっぱいでした（いつになったらなれるのでしょうね）。

で、そのさみしさを和らげてくれたのは「目の前にあったやらなければならないこと」でした。

「しなければならないこと」は頼られている証でもある

「さみしいなあ」って気持ちに浸っていてもいいのですが、私は目の前にやらなければならないことがあって、気持ちがかなり落ち着いたんです。

生きるってひとりではできないですよね。だから、なにをするにしても人とのかかわりがセットになってくると思うんです。

で、「しなければならないこと」って誰かから頼られている証だなって感じたんですよね。わたしがいまここに必要だって実感できる瞬間なのかもしれないなって。

やることがあるってすごい救いじゃないですか？私は少なくとも、なにもしなくていい人生よりは、何かすることがある人生のほうが豊かだなって思うんですよね。

もちろん「やりたいこと」で価値貢献できて頼られるほうがいいかもしれない。誰にも強制されていないのに「やらされている」と感じることは手放したほうがいいかもしれない。自分を大切にしてくれない人のためになにかをしてあげる必要はないし、そんな「しなければ」は捨てたほうがいい。

でも、「誰かから頼られている証」と思える「しなければならないこと」は、まだ少し置いておいてもいいかもなあって。

それはいままだ私がやりたいことで価値貢献して生きていけるほどのスキルや経験がないってこともそうだし、ほんとうにやりたいことだけで埋め尽くされる人生が幸せなのかという疑問の余地もあるから。

それに「しなければならない！」って思っていても、「じゃあもうやらないでいいよ」って言われると違うなあって思うことあるじゃないですか。育児とかはまさに私にとってその部類なんですけど。

そういうのはちゃんと大事にとっておくと、自分の気持ちが落ちてしまいそうになったときにちょっと助けてくれるかもしれないなって感じています。

大前提、あなたは（私も）なにかできるからすてきなのではなくて、生きているだけで尊い！すばらしい。

でも、身体が健康でなにかが自分の意志でできる間は、ゼロイチじゃなくて、もっとグラデーションな考え方で、「やらなければ」と「やりたい」と「できる」のバランスをとってもいいのではないかなって感じたのでした。

まとまらないので、これで終わり！

なんか前にも「～しなければ」思考について考えていた気がするな…と思ったらやっぱりnoteに書いていました（笑）。同じところをぐるぐるしているような、前に進んでいるような。同じものを多角的に見ようと頑張っているような、そんな人生（笑）。