見出し画像

ピンク髪にしたらわたし革命が起きた話

28歳、海外移住を決めた

いきなりなんなんだ。
タイトルとの関連性は考えたのか。

そんな声が聞こえてくる気がするけれど
(読んでくださってありがとうございます)
これは、「ピンク髪にしてみたら、何でもできるような気がしてきたあげく、海外移住を決意した」という自分でも驚くほど飛躍した話。

ベージュの呪いにかけられた

「あなたはベージュが似合う。」
誰だったかは忘れたけれど、一緒に買い物に行った誰だかに言われてから、私はベージュの呪いにかかってしまった。

その人はきっとただ素直に褒めてくれたのだと思うけど、明るいピンクのニットを手に持っていた私は
とてもショックを受けたことを覚えている。

今から11年ほど前、そんな私にとっての一張羅は
PAGE BOYで買った6000円くらいのキラキラビジュー付きベージュのカーディガンだった。

カラフルな服や、明るい髪が似合うのは
世の中の選ばれしお洒落な人たちで、
私はそういう群の人間ではないと思っていた。

その呪いをかけられてからは、
春夏秋冬いつだって私が着るのはベージュか白色の服で、髪は「地毛かな~どうかな~」と判断がつかないくらいの暗髪。
大学3年生の冬、就活で黒染めしたときに全く違和感がなかったくらいだ。

別にベージュや白色が好きだったわけではない。
暗髪にこだわりがあったわけではない。
なんなら、H&Mで売っているような
布面積の狭いカラフルなワンピースを着てみたかったし、今しかできないような(そんな訳がないことを知るのはそこから10年くらい後の話…)、
金髪や明るい髪色にしてみたかった。

ただ、”そうじゃない”私が
お洒落な人たちと並ぶのはおこがましかった。
挑戦をして似合わないって
周りに失笑されることが怖かった。

好きな彼はつやんつやんのピンク髪

そんな私が2020年、世の中の流れにするりと乗っかってあれよあれよと韓国ドラマにハマり、
仕事以外のほぼ全ての時間を
ネットフリックスと共に過ごした。
さらにあれよあれよとKPOPアイドルにハマり、人生で初めてオタクになった。(オタクに憧れていたという話もおいおい)

ほとんどフルリモートワークで働いていた私は、
1日の中で耳にする言語量が瞬く間に
韓国語>日本語となった。

そうしている内に何人もの推しができたが、
特にアイドルの彼らはいつだって髪色が違った。
ピンク、赤、青、金、銀、緑、紫……
カムバックの度に新しい髪色とともに新しい姿を見せてくれたし、ピンクだった髪色が翌日には鮮やかな青になっていたりもする。
それなのに髪がつやんつやんなのはどうしてなのと
ほとんど痛めつけていないはずなのにも関わらず
パサついた軟弱な髪を見ながら何度も思った。

お仕事とはいえ、そんなにも軽やかに髪色を変える
推したちを見続けている内、ある日突然に、今までの私とは180度違った気持ちが芽生えた。

「あ、なんかあの色私にも出来そう」

たかが髪色、されど髪色

ピンク髪にした。

人生で初めて、美容院で写真を見せて「この色にしたいです」と言った。
人生で初めて、ブリーチをした。
美容院にあんなにも滞在したことはなかった。

推しとおそろいにするつもりでピンクにしたのに、
翌日リアルタイムで見た彼の髪色はシルバーだったけれど(笑)

ピンク髪にした。

大げさでなく、
なんだか生まれ変わったようだった。
人生で初めて、路上で自撮りをした。
人生で初めて、ピンク髪に合う服を検索した。

ピンク髪にした。

呪いをかけていたのは自分だった

「なんか、私にも出来そう」と思ったとはいえ、
スーパーウルトラ勇気を出して染めたわけだけど、
そんなピンク髪を見ながら思った。

「思ったよりもしっくり来たな」と。

ピンク髪にした後、いろんな人に会ったけれど、
誰からも笑われなかった。誰からも暗髪の方がよかったのにって言われなかった。

似合わないと思っていたのは誰でもなく私で、
呪いをかけていたのは誰でもなく私だった。

TPOさえ選べば(といってもそもそもピンク髪だけど)着たいなら奇抜な色の服だって着たらいいし、
英語も話せない言語的弱者だけど、
推しの言葉を理解したいからという理由で先に韓国語を勉強したっていい!
前の記事に書いたように、上手くなくたって文章を書いたらいいし、ひとりで入りづらい店にも入りたいなら入ってみたらいい。

いつか、いつかやってみたいと思っていた海外移住だって……うん、やってみたらいい!!!!!

自分で自分にストッパーをかけていたんだって気付いたら、そのストッパーが一気に見えるようになり、自分で外すことができるようになった。

そうして、28歳の秋、海外移住を決めた。
29歳の今、その準備は進んでいて、
あと半年ほどで旅立とうとしている。

そんな話の続きはまた次に。

p.s.前回の記事、スキをたくさんの人にいただけてとっっってもうれしく、肯定された気持ちになりました。読んでくださった方、本当にありがとうございました。

この記事が参加している募集

#やってみた

37,031件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?