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バーニングマン記録⑤ いざBlack Rock Desert

夜の闇には音楽が鳴り響き、何もない白い大地に胸躍る。この地に来ることができた喜びに、誰もが高揚して踊り出す。
バーニングマン記録5本目は、最寄りの街リノからついにブラックロック砂漠に足を踏み入れるまでの長い1日のお話。

リノからブラックロック砂漠までは地図上で見ると車で3〜4時間程度の場所。通常はおそらくこの通りかもしれないが、バーニングマンの会場に足を踏み入れるのには実はとてつもなく時間がかかる。

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ということで、朝日が昇る前に起床して活動開始。最後の買い出しのスーパーに行く前に、早朝から空いているガソリンスタンドへ。

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キャンピングカー用だけでなく、発電機用にもタンクに詰めて準備を整える。アメリカでは何気なくセルフでガソリンをタンクに詰めていたが、後から知った話、日本はどうも法律上扱いがさらに厳しいらしい。いずれにせよ危ないのでよくよく注意…

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改めて買い足しておきたい水や食料を調達したら、後はいざ砂漠へと出発。

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高速道路で徐々に街を抜けて…

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大陸を感じる雄大な景色から
いかにも乾燥地帯の岩肌まで…

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木材に囲まれ朝の車内は、まだまだ夢の中。

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眠気に誘われながらも未知への旅のワクワクは、ますます膨らんでいくばかり。荷物だらけの狭い車内も、非日常を彩る特別な空間。(もはや自分が荷物と化したような感覚…)

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周囲を走る車が、いかにもバーナーらしき車両ばかりになってきたら、順調に砂漠に近づいている証拠。迷うような道はほとんど無いが、一か所だけ危ない分かれ道が、、見事に間違って進んだものの途中で無事に引き返して軌道修正。(薄ら残る記憶では、警察に呼び止められてビビっていると親切にもただ道を教えてくれたような…)

さあさあついにバーニングマンっぽいカラーのお店がぽつぽつ出現。賑やかな洋服がたくさん並ぶ休憩スポット。

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いよいよもうすぐ会場入りか…!と意気込んでいくその前に!ここらで大事な作業をおすすめ。

そう、車の隙間という隙間から入り込んでくる砂塵を防ぐため、出入り口、窓枠すべてに布テープとビニールシートを貼り作業を。中からも外からもみっちり対策。

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この先はもう真っ直ぐ砂漠に向かうのみ。
だんだん景色が白くなり、綺麗に並んだ赤いコーンが見えてきたら、ついに入り口の入り口に到着。この辺りからバーニングマン会場用のラジオチャンネルに切り替えてアナウンスを確認。携帯の電波はもう届かないエリアに…

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そして、、実はなんといってもここからが長時間勝負!

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まるでお盆の帰省ラッシュレベルの渋滞に突入。昼下がり頃にここまで到達するも、この状態でまさかこの後6時間を超える缶詰め状態になるとは… 

さらにここで初めての砂嵐の洗礼。

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前後左右の車もよく見なければ見逃すほどの白さ。定期的に襲われては視界が開け、また襲われるの繰り返し。ちょっとずつちょっとずつ進む長期戦のため、ドライバーは交代で昼寝でもしながら回すのがベター。

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初心者はちょっとドキドキしながら進んでいく中、ベテランバーナーは砂嵐が止む度に外に出て「Hey!」のご挨拶。もう皆んな外に出ずにはいられない模様。見ていると笑っちゃうくらい出たり戻ったり出たり戻ったり…

そうこうしているうちに夕焼けの時間。。途中で仮設トイレが設置されており交代でダッシュ。

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外に出るともう大音量の音楽。美しい空。初めて体感する空気。ああ、ついにやって来たんだ。と高鳴らずにはいられない。

キャンピングカーの上に飛び乗り見渡した景色。さっきまではまだ、外で弾ける人たちを車内から見ていた日本人だったのに、一度体感すると自分もはしゃがずにはいられない。そしてきっと参加2回目以降の人は、ああ、ついに戻って来た…!と喜びを噛み締める時間だろう。

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まだまだ写真の通りここからもさらに長い長い列を進み…ついにチケット引き換え所へ。

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すっかり外はひんやり寒い夜の砂漠。

そして、わーお。受付。まるで「ヤバイ大人のディズニーランド」なんて言葉が似合う空気感。

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東洋人はかなりの少数派。高身長の欧米人だらけの間に入ると、身長153cm程度の自分はやはりちびっこ小動物感をかなり実感させられるので、ちょっとドキドキしながら参入。(動物的にフィジカル弱いなと再認識する瞬間…笑)

そんな中、雰囲気溶け込みレベルはMAXの我らがドライバー。グッジョブ。

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そして列に並んで受付まで来て、チケットの引き換えで重大トラブル…!チケット名義と身分証明の名義が違うと発行してもらえないハプニング。誰かからチケットを譲り受けた場合、ネット上で先に名義変更が必要らしく、さらにここまで来ると電波が届いておらず、唯一の弱々しいWi-Fiを頼みにかなりの時間をかけてなんとか変更作業完了。。ハラハラドキドキだったが、粋で頼もしいレンジャー(バーニングマンの運営スタッフ)にも助けられ、感謝。

ちなみにレンジャー、若い人から70を超えるお爺さんお婆さんまで、色んな人にバーニングマンは支えられている。

チケット引き換え後はキャンピングカーに戻り、入場ルートのほうへ。一台一台、最後にごく簡単に車内チェック、人数とチケット確認をされ、ようやく入場。

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無事に自分たちの居住地にたどり着けたのは23時くらいだったか…
そのときもまだ長い車の行列は続いており、きっと一晩中かけてバーナーたちの入場が続いたに違いない。

次回、砂漠生活のはじまりはじまり。

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