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今日は面白いポチ、おっとプチ・シンクロニシティがあったのでご報告。

ということで、ここで本日のBGMを。

【きっかけ屋☆映画・音楽・本ときどき猫も 第66回】

昨日から友成純一さんの電子書籍『世界無頼旅 友成純一エッセイ叢書 (3)』 (扶桑社BOOKS)を読み始めた。


友成さんを紹介してくれたのはミステリー作家の竹本健治さん。

何十年も前に大森の我が家に竹本さんが遊びに来た時に「スプラッター小説を書いている友成くんです」と紹介してくれた。

入居する時には廃屋状態だった大森の家はなかなか趣があった。

元病院だった木造三階建の建物。

その一角を借家した。

2003年3月5日付のブログ“万歩計日和”にはこの家のことをこう書いている。

気に入ったホールやフリー・スぺースを探すのは、住まいの引っ越しの為の物件探しに似ている。一目見て、あ、ここがいい、と、直感的に感じる場所と出合えるまで探すのがコツ。

自分が暮らすスペースを決めるのだから、妥協して決め、後悔しながら長年住むのは苦痛だ。

直感的に感じる良さというのは、必ずしも、住みやすそうだとか、便利そうだ、ということとは違う。

例えば、20年以上前に大森山王で見つけた部屋は、昭和11年に建てられた木造3階建ての病院をアパートに改造した、見るからにオンボロ・アパート。不動産屋と一緒に部屋を覗くと、何ヶ月も借り手が決まらない為に、畳ははがれ、クモの巣のからまった、まるで廃虚、お化け屋敷のような佇まい。

にも関らず、ここがいい!を感じさせるものがあり、その部屋(病院の院長の居住空間で、庭付きの貸家タイプ)を借りることにした。

建て付けが悪く、がたつく扉、雨漏りのする天井、ぼろぼろでタイルの剥がれた風呂場、広く薄暗い台所。「下家(げや)」と呼ばれていた空間や開かずの間のような「中階段」があったりしてまるで小津安二郎監督の映画に出て来るような古い日本の家だった。

その空間を何ヶ月もかけて妻の金子が、その部屋の古めかしさを生かして内装を整えたため、男女一組、犬1匹、猫2匹(後に5匹に増える)が快適に暮らせるスペースに変身した。

遊びに来た友人たちにとっては物珍しく、住んでいるぼくらにとっては、古くさいながらも、子どもの頃どこにでもあったニッポンの家に住むような、落ち着ける家。

どれだけ気持ちがいい空間となったかは、2階の部屋が空くと、友人のグラフィック・デザイナーが引っ越して来たし、ぼくらが引っ越した後には、友人の推理小説家が住み始めた。

10年程前、大森に出向いた時に、その木造3階建てアパートを見に行くと、何の変哲もない駐車場に変わっていた。

ぼくらが引っ越したあとに住んだ竹本さんはその家を舞台にして『狂い壁 狂い窓』というホラー小説まで書いてしまった。

ぼくと竹本さんの出会いは竹本さんのデビュー作『函の中の失楽』を雑誌連載で読んで衝撃を受けて会いに行ったことに始まる。

『函の中の失楽』は夢野久作の『ドグラ・マグラ』、中井英夫の『虚無への供物』、小栗虫太郎の『黒死館殺人事件』ともども四大奇書と後々呼ばれるようになった推理小説だ。

最後までお読みいただき有難うございました。

この続きはまた明日。

明日もお寄り頂ければ嬉しいです。


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2002年から書き始めたブログ「万歩計日和」です。


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