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【水鳥の歌と生活】2023年9月17日日曜〜9月23日土曜


 九月十七日日曜

 朝、radikoで「オードリーのオールナイトニッポン」を聴く。
 仕事のBGMはOcto OctaのDJ Mix、『Pride 2021 (DJ Mix)』にする。Octo OctaはApple Musicで見つけたアーティストで、新着コーナーで見つけた『Dream Of A Dancefloor - EP』が良かったので他のアルバムやこのDJ Mixを聴いている。
 夕方、職場の周辺を歩きながらradikoで「マシンガンズのオールナイトニッポン」を聴く。
 夜は酒を飲まずにスーパーで買ってきたサラダ、ハンバーグ弁当を食べる。

  陽が落ちる間際の風を何もせず椅子に座って浴び続けたい。
  何もしない人を見る目が怖いから、夕方の風を浴びつつ歩く。
  夕食を買いに出掛けて帰りにはキャベツ太郎を頬張っている。

 九月十八日月曜

  もう朝の空気は寒く、かといって布団は熱く、捩じくれている。
  まだ朝で晴れているのに庭の木を見ればやたらと陰影が濃い。

 朝、Podcastで「髭男爵山田ルイ53世のルネッサンスラジオ」を聴く。
 仕事のBGMはWoods『Perennial』にする。Apple Musicのインディーズカテゴリの新着コーナーで見つけたアルバム。ドリーミーでポップなロックという感じ。と思うと時々ギターを弾きまくるので、ドリームというよりサイケか。
 仕事の合間に、以前トラックを作ってループさせて聴きながら書いた短歌を、そのトラックに乗せて曲の形にして動画にしてSNSに投稿した。結構面倒ではあるけれども楽しいのでまた気が向いたら作ろう。

  枷のある脚で歩みを止めないで。むしろ踊ってみてもいいかも。
  注がれる目や思惑ははじめから無かったもののように歩いて。
  足取りのBPMが合う人と、知らずにクロスフェードしていく。
  歩いても歩いてもまた帰路に就くありきたりさに今日も慣れない。

 夜はセブンイレブンで買い物をして家で晩酌をする。ヤンニョムチキン、プルコギチャプチェを食べて、マルエフビール500ml缶とこだわり酒場レモンサワー350ml缶をそれぞれ一本ずつ飲む。

  音楽も酒も負担になってきて降り出してきた雨音を聴く。
  雨音と共に窓から忍び寄る冷気を火照る素足で探る。

 九月十九日火曜

 朝は、radikoで「伊集院光 深夜の馬鹿力」を聴く。
 仕事のBGMは細野晴臣『HOSONO HOUSE』にする。いつ聴いても安心できる音楽だ。
 仕事が終わり、radikoで「空気階段の踊り場」を聴きながら片付けをして、ツルヤで買い物をして帰る。
 晩酌は焼肉とサラダを食べて、炭酸水で割った赤ワインをグラス二杯飲む。

  また今日も手櫛をすれば毛髪が抜けて命が削られていく。

 九月二十日水曜

 朝、radikoで「爆笑問題カーボーイ」を聴く。
 仕事のBGMは山二つ『テレビ』にする。Apple Musicのオルタナティブカテゴリの新着コーナーで見つけたアルバム。「Surf's Up」なんて曲もあるからThe Beach Boysの影響を受けたバンドなのかと思いきや、特に影響を受けている感じは無い。よく練られた演奏の、落ち着いた日本語ロックという感じ。
 夜は市街へ酒を飲みに行く。

  電車にてブリッジをしているくらい浅く座った成人を見る。

 一軒目は居酒屋へ。定休日では無いはずなのに行ってもやっていないことが多い店で、久しぶりの訪問。まぐろぶつ、たこから、焼きとん(かしら、はらみ)、麻婆豆腐を食べ、生ビール、ホッピーセットを飲む。飲みながらISHIYA『ISHIYA私観 ジャパニーズ・ハードコア30年史』を読む。
 二軒目はビアバーへ。ブロッコリーと鳥ささみの胡麻和えを食べて、アンバーエール、イングリッシュIPA、ジャーマンピルスナー、ミルクスタウを飲む。名古屋に行ってきたお客さんが買ってきてくれたたこ煎餅で、名古屋のB級屋台グルメ「たません」を作ってみんなで食べる。久しぶりに食べたが懐かしい味だ。

 九月二十一日木曜

 朝、radikoで「ほら!ここがオズワルドさんち!」を聴く。
 予約していた歯医者へ。歯石取りの二回目。今回は上の歯をクリーニングし、奥歯の染みる辺りを樹脂でコーティングしてくれたとのこと。

  お車と同じですよと微笑んで奥歯を樹脂でコーティングする。
  歯から骨へ伝わる電動ヤスリなどの奏でる体感ノイズ音楽

 歯医者を出てマクドナルドへ。ホットアップルパイとアイスコーヒーを注文して、ISHIYA『ISHIYA私観 ジャパニーズ・ハードコア30年史』を読む。
 本を読みながらアップルパイを食べていたところ、中身がパンツに落ちて染みになってしまう。大人になってシミができたパンツを穿いて歩くのは恥ずかしいことだ。
 radikoで「山里亮太の不毛な議論」を聴きながらコインランドリーへ。待ち時間にセブンイレブンで「肉盛り濃厚旨鶏塩ダレの冷やしまぜめん」を買い、車内で食べる。
 洗濯を終えたら、車で二十分ほどの距離にある大塩温泉へ。久しぶりに来たので、共同浴場の駐車場に車を停めて周辺を歩く。以前にも増して廃墟が風化している反面、温泉地を流れる川には新しい橋を架けようとしていて、これからまた変化があるのかもしれない。暑い日が続いてなかなか温泉に入りたい気持ちになれなかったが、大塩温泉はぬるめなので、ゆっくり湯船に浸かる。浴場を出ると思いのほか体がさっぱりと軽くなっていた。やはり休日には温泉に浸かった方がいいと改めて思った。

  滅びゆく温泉地にはあるうちに行けよと語る風景がある。
  見ていない栄華の跡を見るような、かつて慰安を与えてた土地。

 夜はセブンイレブンで買い物をして家で晩酌をする。牛ホルモン焼き、チキン南蛮、豆腐サラダを食べて、マルエフビール500ml缶一本と、プレーン酎ハイをコップ二杯飲む。

  実感があって言葉にできるなら僕は尊くなくていいです。
  暗闇の布団の中で雨音が今日のエンディングテーマになる。
  人情が麻薬であればおそらくは孤独なんかも麻薬だろうな。
  本当に有害なものは少なくて、貪ることで傷ついている。

 九月二十二日金曜

  カーテンを少し開いて一日が始まっていく物音を聴く。

 朝、radikoで「おぎやはぎのメガネびいき」を聴く。
 仕事のBGMはNight Tempo『Neo Standard』にする。最近よく名前を目にするようになったNight Tempoだがちゃんと聴いたのははじめて。シティポップだが、トラックはもっとミニマルでクラブユースになっていて、確かに現代的にアップデートされた音だと感じた。そこが良いところでもあり、どの曲も同じように聴こえる人もいるかもしれないとも思った。実際BGMにして聴いていると、曲が終わってまた同じ曲が始まったように聴こえる箇所があった。そういう意味ではボーカルの客演をいろいろな人に頼んでいるのは効果的だと思う。またその客演の人選が豪華だ。藤井隆のプロデュース作品を連想した。
 夜は家で晩酌をする。セブンイレブンで買ったものの昨日食べきれなかった冷静ピリ辛焼きいかと、レトルトの牛丼の具を豆腐に乗せて温めた簡易肉豆腐、ベビーチーズ、スモークタンを食べて、マルエフビール350ml缶一本と酎ハイをコップ三杯飲む。

  分からないことがとにかく分かってることにことさら言及をせず。
  自分とは関わりのない呪いとか不幸が好きと教えたくない。
  もう二度と楽しむことが無いような記憶ばかりを保管している。
  幾層も重なるように鳴く虫の中で鋭く鷺の鳴く声。
  長雨にそれらしい嘘書き綴る

 九月二十三日土曜

  目覚めても変わらず虫は鳴いていて際限の無い生活のよう。

 朝、radikoで「バナナマンのバナナムーンGold」を聴く。
 仕事のBGMは今日もNight Tempo『Neo Standard』にする。なんだかんだで好きな音だ。過剰だったりエモーショナルじゃないミニマルなトラックが良い。シティポップ的なメロディや歌声そのものだけで充分エモーショナルなのだという認識を感じる。

  労働が生活なのに気がつけば旅に出ている空想をする。
  生活を愛することができなくて、ここに居ながら放浪をする。

 夜はマクドナルドへ。ダブルチキンフィレオ、ホットコーヒーを注文して、ISHIYA『ISHIYA私観 ジャパニーズ・ハードコア30年史』を読む。

  環境が生む歌もあり読書から生まれる歌もそれぞれにある。
  血や皮脂を拭って鞘に収めるように、シャワーを浴びて床に収まる。


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