【水鳥の歌と生活】2023年10月1日日曜〜10月7日土曜
十月一日日曜
朝、radikoで「オードリーのオールナイトニッポン」を聴く。
仕事のBGMは山二つ『テレビ』にする。
noteに日記と、クリエイターフェスのお題「推し短歌」への応募記事として近代文学への思いを読んだ短歌四首を「推しは推しでも没後推し」のタイトルで投稿する。
ひとの目が気になるくせにひとりなら何でもできて孤立していく。
夜はデリシアで買い物をして家で晩酌をする。焼肉(豚たん、鶏せせり)と豆腐サラダを食べて、アサヒビールの食彩とタコハイをそれぞれ350ml缶一本ずつ飲む。
十月二日月曜
朝、Podcastで「髭男爵山田ルイ53世のルネッサンスラジオ」「トムブラウンのニッポン放送圧縮計画」「芸人お試しラジオ『デドコロ』チャンス大城」を聴く。
仕事のBGMはAnimal Collective『Isn’t It Now?』にする。Apple Musicのインディーズカテゴリの新着コーナーで見つけたアルバム。サイケでいい感じ。ちょっとPrimal Scream『Screamadelica』のような感じもある。
仕事の合間にファミリーマートにTULLY’Sの缶コーヒーを買いに行くついでに周辺を散歩する。日中はまだ夏のような青空だ。
noteの旧アカウントに投稿していた記事を手直しして投稿し直す。「いしいしんじ抄訳『げんじものがたり』を読んだ」「リオのホテルとトゥッティ・フルッティ」の二本。
夜はデリシアで買い物をして家で晩酌をする。豆腐サラダ、キャンディーチーズ、冷凍のボロネーゼパスタを食べて、炭酸水で割った赤ワインをグラス二杯飲む。
十月三日火曜
朝方寒くて目が覚める。朝はどんどん寒くなっている。このまま秋を越えて冬になってしまいそうな勢いだ。
radikoで「伊集院光 深夜の馬鹿力」「空気階段の踊り場」を聴く。
午前中はコインランドリーへ。待ち時間にミスタードーナツに行き、ストロベリーチュロスとアイスコーヒーを注文して、ISHIYA『Laugh Til You Die 笑って死ねたら最高さ!』を読む。
noteの旧アカウントに投稿していた記事「太宰治の犬嫌い」を手直しして投稿する。
夜はツルヤで買い物をして家で晩酌をする。鮪刺身、栃尾揚げ、サラダ、冷奴を食べて、七笑の三号瓶を飲む。
つまらないものは端から見たくないのに液晶にありふれている。
過ぎるほど飲みたい日にも今はもう苦痛が勝ることを知ってる。
人に会うことすら怖くなることに備えろなんて君は言うけど。
世間とはあなたでしょうと太宰なら書いたけれどもやっぱり怖い。
文学で人間だとか人生は怖くないよと励ましていた。
精神のマッチョイズムを内面化している俺は折れないでいる。
平面と角ばかりだなこの部屋は。そんなことにもムカついてくる。
限られた文字で綴った心情を全部信じてなくていいから。
十月四日水曜
朝、radikoで「爆笑問題カーボーイ」を聴く。
仕事のBGMは大滝詠一『大瀧詠一』にする。細野晴臣に続き、はっぴいえんどのメンバーによるソロを聴く。細野よりアメリカの影響を強く感じ、The Beach Boysのようなコーラスワークもありとてもおもしろい。飄々とした歌声と歌詞世界は細野晴臣と共通しているが。
夜は市街へ酒を飲みに行く。まずは居酒屋に入り、焼きとん(ばら、はらみ、あぶら、喉なんこつ)、イカゲソ焼きを食べて、白ホッピーセットを飲み、ISHIYA『Laugh Til You Die 笑って死ねたら最高さ!』を読む。
次はビアバーへ。味噌漬けの野沢菜、チーズ、ゆで卵のセット、餃子、明太子を食べて、アンバーエールをグラス三杯とWIPAをグラス一杯飲む。隣り合わせた人などと談笑しつつ飲む。
十月五日木曜
radikoで「ほら!ここがオズワルドさんち!」「山里亮太の不毛な議論」を聴きながら、レンタルサイクルに乗って市街に向かう。
ティーンエイジ・ミュータント・ニンジャ・タートルズの新作映画『ミュータント・パニック!』を観ようと思い映画館に行ってみると、上映時間までまだかなり時間があるので、以前から行ってみたかったトンカツ屋に入り、ヒレカツでサッポロビールの大瓶を飲む。衣はサクサクで肉は分厚くて柔らかく、ヒレなので噛むほどに肉の旨みが滲み出てくる。もちろんソースでも美味しいが、肉自体が美味しいので半分くらいは塩で食べる。しみじみと美味しかった。
まだ時間があるのでTULLY‘S COFFEEへ。アイスコーヒーとニューヨークチーズケーキを注文して、ISHIYA『Laugh Til You Die 笑って死ねたら最高さ!』を読む。
上顎に傷をつけてもトンカツは美味しくてつい瓶ビールを飲む。
ランチからディナーまでには間があって、酔い覚ましに飲むアイスコーヒー。
コーヒーと読書で過ぎる休日を許せないなら疲弊している。
まだ時間があるので、王将に入り、餃子と生ビールを飲む。それでようやく時間になったので映画館へ。
タートルズは小学生の頃にアニメを見ていて、ファミコンでも横スクロールアクションのソフトが出ていたのでよく遊んでいた。これまでも映画が作られれば普段はほとんど行かない映画館に行って観るくらいには好きなキャラクターだ。今回の『ミュータント・パニック!』は事前情報をほとんど入れずに見たので、アニメシリーズでは白人の成人女性だったエイプリルが黒人のふくよかなティーンエイジャーになっていたのには驚いた。
タートルズもエイプリルも共にティーンエイジャーにすることは、元々タートルズの正式なタイトルはティーンエイジ・ミュータント・ニンジャ・タートルズなので、人間のティーンエイジャーに憧れるタートルズ、その接点としてのエイプリルというのはよくわかる。スマホやSNS、ヒップホップやK-POP、日本の漫画やアニメといったカルチャーをふんだんに取り入れることができるのもこの設定ならではだと思う。エイプリルの人種や体型を変えたのは白人至上主義やルッキズム、スクールカーストといった問題を反映しているということなんだろう。
こういった社会問題の反映というかそれらへの配慮というのは、それも大きな括りで言えばこれからの社会を作っていくティーンエイジャーたちの問題意識を取り入れていることになるんだろうか。それが設定や物語に色濃く反映されている。子供の頃見ていたアニメシリーズとは変更されている部分がかなり多いが、現代版タートルズということなんだろう。
ただやはりノイズに感じることもある。敵だったミュータントも話せばわかるというか、敵対するものを殺せばオッケーというのはバイブスが良くないじゃんということであっさり味方になるところとか、終盤の展開など、あまりにも単純で楽観的で性善説に基づいていて、道徳的であり過ぎると感じた。その軽やかさが未来の希望でもあるという解釈もできないことはないが、どうも学校の視聴覚室で見せられる教育映画のようで、記号的な理想や教訓に満ちていて違和感があった。ティーンエイジャーが主役の物語ではなく、ティーンエイジャーに向けた映画ということだったんだろうか。そうだとしてもティーンエイジャーの感受性や思考をあまり単純に考え過ぎていないだろうか。
エンドロールの最後には、日本語吹き替え版の声優の名前も挙げられていくのだが、そこで初めてエイプリルの声優を担当したのがアイドルだったことを知る。ルッキズムやスクールカースト、属性による差別という問題を反映してアニメシリーズから人種も体型も変更されたと思われるエイプリルの声優にアイドルを起用するというのはどういうことだろうか。流石に作品への敬意が無さ過ぎやしないだろうか。おそらく日本の配給会社は、エイプリルがこの映画におけるヒロインだというそれだけの理由で、人気があり集客が見込めるアイドルを起用したんだろう。最後の最後であんまりなオチにずっこけてしまった。
映画館を出てスペイン料理屋へ。トルティージャ、デーツのベーコン巻き、イカリングサンドを食べ、ブルックリンラガーとハウスワインの白をそれぞれグラス一杯飲む。
十月六日金曜
朝、radikoで「おぎやはぎのメガネびいき」を聴く。
仕事のBGMは大滝詠一『NIAGARA MOON』にする。初めて聴いたアルバムだが、「楽しい夜更し」はバナナマンとおぎやはぎのコント番組「epoch TV square」のテーマ曲で、この番組のDVDは好きでよく見ていたので懐かしい気持ちになる。このアルバムに入っていたのか。
defferenceeの廃棄宝石の定期便が届く。今回は紅玉髄(カーネリアン)、菫青石(アイオライト)、硫黄水晶(レモンクォーツ)の三つ。手元に宝石が増えていくというのは嬉しいものだ。もっと増えてきたら、光に透かして眺めたりしながら酒を飲みたい。
仕事の合間にnoteの旧アカウントに投稿していた記事「辻島衆二(太宰治)『再び埋め合わせ』について」を手直しして投稿する。
タートルズの映画『ミュータント・パニック!』のエイプリルについて、アニメ映画としては前作にあたる『ライズ・オブ・ミュータント・タートルズ:THE MOVIE』ですでに黒人の設定になっていること、また一番初めのコミックでのエイプリルも、白黒なのではっきりとはわからないが黒人的な特徴も備えた人物として描かれているという指摘をSNSで見た。私が前作だと思っていたのはアニメよりも実写に近い3DCGの映画『ミュータント・ニンジャ・タートルズ:影<シャドウズ>』だったらしい。一作飛ばして今作を見ていたということになる。
これはつまり、エイプリルの造形については元々はっきりとは決まっていないということなのか。それはそれで日本のアニメシリーズではあり得ないことなので驚くが、アメリカの(他の国はまたわからないが)キャラクターやアニメというのは本当に柔軟なんだなと思った。観客も柔軟なんだろう。
『ミュータント・パニック!』について一番良かったのは音楽だ。爆発音の後キャラクター主観のこもった音質になる演出も良かった。映画館で映画を観る醍醐味の一つには大音量の迫力が味わえるということがある。そういう意味でボトムの効いたヒップホップやエレクトロニックミュージックが沢山聴けるだけでも楽しかった。映像表現も、わざと歪んだような荒い線を3DCGで動かしていて、独特の質感になっていて良かった。そういうところではとても楽しめた。いや、基本的にはずっと楽しかったのだ。私の昔見たアニメシリーズの印象と思い入れが、大胆に変更されたストーリーや設定をノイズにしてしまったということだと思う。もう一度、全く新しいタートルズとして受け入れる気持ちで観直したくなってきた。
夜は仕事が長引いたので酒を飲まずにレトルトのカレーライスを食べる。
十月七日土曜
朝、radikoで「バナナマンのバナナムーンGold」を聴く。
仕事のBGMは大滝詠一『GO! GO! NIAGARA』にする。途中でジングルが入ったりラジオショーのようなアルバムで、L-R『LOST RARITIES』を思い出す。
仕事の合間にnoteの旧アカウントに投稿していた記事「太宰治の『富嶽百景』と井伏鱒二放屁事件」を手直しして投稿する。
夜はローソンで買い物をして家で晩酌をする。ネットで注文していた通常より一回り小さいカセットコンロが届いたので、早速ナガラ食品のホルモン鍋を作る。ネギと豆腐、唐辛子の酢漬けも追加し、最後には白米と卵を入れておじやにする。他にもからあげクン(ザパンチ)、サラダを食べて、マルエフビール500ml缶一本と宝焼酎の酎ハイをジョッキで二杯飲む。
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