「傷ついても大丈夫」と思えるかどうかは、傷ついてみないとわからない。
こんばんは。美月です。
今日は「本当はもっと深い関係になりたいのに自分を否定されるのが怖くて、自己開示できない」という文脈で悩まれている方向けに、私が個人的に思う「人と深い関係性を築くときのステップ」についてお話してみます。
先日、我が家に泊まりに来ていた友人にも「河合家(名字)みたいにさらっと自己開示しあえる家族ってなかなかいないよ」「ふたりの関係性がすごくいいよね」と言われたんですね。
その時に、
「たぶんそれって個人の自己開示できる能力があるかどうかの問題ではなくて、ここなら開示しても大丈夫って安心感を抱けるかどうかだと思う」とお話しました。
その安心感と言うのは、
「私はこの人に不用意に傷つけられない(であろう)」
と非言語で予測している感覚のことを指しています。
その安心感が少しでも感じられるというのがファーストステップで、
その感覚が満たされた後が関係性を深めるタイミング。
そしてそのこれまで言わなかった本音を伝えるといった自己開示のタイミングは、無理に意図せずともそうせざるを得ないタイミングが向こうからやってくるのです。
そして、本音を開示しあうプロセスに多少心がチクっとすることがあったとしても、自分と他者の意見や価値観が違ったとしても、「傷つきの先に受けとめあえた」という感覚になってはじめて、「傷ついても大丈夫」な感覚が抱けるんだなあと思います。
自己開示できない、心をひらけない、よわさをみせられない、と言った悩み相談に対して「あなたの周りにはいい人がたくさんいてもう平和なのに、あなただけが過去を引きずって戦っているのよ。」と言葉で認知的に気付かせようとするアプローチもありますが、それは本人の「安心できない」という感覚を「個人の認知の問題」に置きすぎているような気がしてわたしはあまり好きじゃありません。
(これは私も認知的アプローチをやってみてわかったことですが、「そんなのあたまじゃわかってるよ…」となることも多いからです。)
個人的には悩んでいる本人の「主観的な感覚」がその人にとっては真実であることを尊重したい派なので、本人が「ここだったら大丈夫かも」という安心安全の感覚が文字通り"感じられていない"から悩んでいるのに「それはあなたの認知の問題ですね」と"認知の問題"として対処しようとするのは原因と対策がずれるような気がしてならないのです。
怖いなら、焦って開示しなくてもいい。
怖くても、この人と「より深いところでわかりあいたい」というニーズが溢れ、その想いが怖さを超えた時に、自然と開示し合えるものかな、と。
「二人は仲良さそうでいいよね」なんて言われる我が家の夫婦関係も、最初からお互いに踏み込み合えてたわけではもちろんありませんでした。
昨今流行りのマッチングアプリで出逢っての結婚で、ゼロベースで相手のことを知っていくしかなかったし、わたしのことを知ってもらうしかなかったのです。
ある日、今なら踏み込んでも大丈夫かもしれない、という積み重ねてきた自分と相手への信頼感とひとさじの勇気によって、感情をぶつけながら本音を伝えあう対話に至りました。(あの時は、ほんとうにこわかった…)
その渦中で傷つくこともありましたが「傷ついても大丈夫だった」という体験を通じてお互いの関係性のレベルが進化したような気がします。
人間は過去の記憶や体験をデータベースに、次に起こることを推論して相手の反応や返答を予測しながらコミュニケーションをとっています。
これまでのコミュニケーションの体験やパターンからほぼ自動的に予測して「いやあ、これ言ったらなあ…」と今すでに不安を感じているのにも関わらず、その状態のままで「もっと踏み込んでよ」と思っても相手は「大丈夫」とは当然思えないんですよね。
一方で、傷つきや怖さを徹底的に回避して、「踏み込んでも大丈夫」と感じることは、スカイダイビングをしていないのにスカイダイビングしたら超気持ちいい!と感じるくらい不可能なことです。
宇宙という未知な空間に行くのにいきなり宇宙に飛び立つのではなく、まずは地球という安心な環境で徹底的に宇宙空間を想定して訓練するのと同じように、まずは安心安全な空間で「他者に踏み込んでみる」という体感を伴った練習体験がその先の深い関係性を築くという未知を経験するためには大事なのです。
(そんな練習場として自然体セッションを使っていただくこともあります)
他者との関係性を深める力を身に着けたい方は
親子や夫婦関係、上司部下の関係、パートナーシップ…。アドラーは「人の悩みはすべて人間関係だ」と言うように、わたしのもとにも人間関係にまつわる相談が多いです。
自然体セッションのお悩みランキングのTOP3に入るくらい人間関係は普遍的なテーマです。(ビジョンメイキングやセルフケアと同列かなあ…)
人間関係の悩みで多いのは、他者とのコミュニケーションのズレなんですよね。
人は1人じゃ生きていけないと言われるように誰しもが、「人とつながっていたい」というニーズがあります。とりわけわたしを見つけてくださる方々は「人と深くつながりたい」という関係性への想い溢れる方が多いです。
一方で、そういう方ほど繊細な感受性を持っており、その共感性や洞察力ゆえに人に踏み込むことを恐れて戸惑っている方もいらっしゃいます。
つながりたいという執着があるからこそ、怖さも感じますよね。
大切な人を大切だと思えば思うほど、離れてしまうことが怖くてたまらない、そんなニュアンスに近いでしょうか。
そんな方こそ、人間関係の深め方や健全な人間関係の対立への対処法を身に着けておくことで穏やかに生きていくことができます。
関係性の深め方について、身をもって体感したい方、練習場がほしい方はいつでもお声がけくださいね。
*****
●自然体セッションはこちら👐
月に1度ペースで、自分と相手の両方ともを大切にする共感的コミュニケーションのワークショップもやっています。
●共感的コミュニケーションのワークショップ
●自己理解が深まるラジオ (最近リスナーさんが増えました。嬉しい♪)
あなたが自然体で、心地よく過ごせるのが一番のサポートです💐