見出し画像

ファーストキャリアについて


最近、2022年新卒採用の話が徐々に始まってきました。Afterコロナを踏まえた事業計画を考えるといつも以上に先が読みづらく、判断が難しいと感じる人が多いのではないかと思います。特に弊社のようなコストの多くを人件費が占めるようなビジネスをしていると尚更です。と言う事で、キャリアとか成長について学生や若い人向けに書いてみました。


会社の選び方


私は2013年頃から役員/代表として、新卒採用に関わり続けてきましたが、最終面接で学生によくする話があります。(されて無い!と言う学生はごめんなさい)たまに聞かれる質問でもあり、私が経験を元に伝えたい事でもあります。

それは、ファーストキャリアとして「会社を選ぶ視点」です。

以前、「ザ・ベンチャー」でも触れましたが、私はずっとベンチャー企業(≒ベンチャーマインドのある企業)にいる事もあり、学生からは大企業よりも中小企業を薦めるように思われがちですが、全くそんな事はありません。

最終面接でこんな話をすると学生は混乱するかもしれませんが、そもそも私の中でのベンチャー企業は、企業の規模(従業員数/業績/資本金など)に関係しないと思っています。どんなサイズ感の企業でも、ベンチャーマインドがある企業は「ベンチャー企業」だと考えています。特に定義が明確化されている訳ではないですが、wikipedeiaの説明がしっくりきたので貼っておきます。

そういう意味では、私はトヨタだって(メガ)ベンチャー企業だと思っています。だって、「ウーブン・シティ(Woven City)」のようなコネクティッド・シティを開発するプロジェクトを立ち上げるほど新しい技術を保有し、イノベーションを創出しようとしている訳ですから。しかもスケールが奮えるほどデカイ。


話を新卒採用に戻しますが、私が言う「会社を選ぶ視点」と言うのは、会社=働く環境として、「何を」優先順位高く選ぶのかと言う事です。

給与、事業内容、好きな事、憧れ、オフィス、先輩社員のキラキラ感など色々あると思います。かく言う私も当時ミーハーだったのでそんな視点で会社を選んでいました…

ただ、今思うのは、打席に立てる数が多い環境が大事だと言う事です。打席というのは、つまり試合でバットを振らせてもらえる(実践)と言う事。勿論、基礎的な練習(研修など)をした後ですが、若いうちから担当顧客を持って商談したり、数字責任を負ったりといった経験ができる環境。つまり、「失敗と成功経験」が沢山出来る事。これに尽きると思っています。

私は趣味でゴルフをやりますが、打ちっぱなしである程度基礎練習したら、早々に気心知れた仲間とコースに出てしまった方が、実践の感覚が早く掴めるのと同じだと思っています。すると、現実は平らな場所で打てる事はほとんどない事に早々に気づくのです…(泣)
雑な例えですが、結構近いと思います。


早めに、分かり易く、失敗する


特に失敗については、新卒時代のような若い時が一番し易い時期だと思います。言い方は悪いですが出来なくて当然、失敗する事を前提に先輩や上司も仕事を割り当てますし、サポートもしてくれるからです。勿論、年を取ってベテランになっても、失敗を恐れずリスクテイクするべきシーンもあるのですが、それまでに(失敗)経験を積んでいないとプレッシャーや恥の意識などから行動を起こすまでに迷いが生まれてしまうのが人の性です。そうやって突然大きな壁にぶちあたって自信を喪失したり、その後の成長が減速していった人をみてきました。

私は、早いうちに、分かり易く失敗する事で、失敗のメカニズムを理解し、大損害や取り返しがつかない大きなトラブルを起こす確率を減らせると同時に、失敗を恐れずチャレンジする気持ちも醸成出来ると思っています。


四角形の面積を最大化する


これはあくまでも私の持論ですが、キャリアのイメージを下記のように考えています。

画像1

縦軸はスキル(ビジネス/ヒューマン)で横軸は時間になっています。一般的には時間に比例してスキルは一定の成長確度で上昇し、入社後~20代の間である程度一つの土台が出来上がってくる。そして、30代前後からは、転職、結婚、出産、住宅購入、引っ越し、場合によっては親の介護など大きなライフイベントによる変化を経験する事になる人が増えてきます。

そんな中、新しい会社や職場、新しい業務や役割などにピボットする事で、また新たに成長確度が上がっていきます。これをその先も何度か繰り返すイメージを持っています。

図の色で言えば、「黄色」が普通だとしたら、「赤色」が理想の姿で、「青色」はサボった姿です。これは、勿論個人差もありますし、全く別の動きをする人もいるとは思います。あくまでも私の考える一般論です。

この図のポイントは、3つあります。

1つ目は、色のついた四角形の面積をどれだけ最大化できるかです。それがイコール市場価値に近い考えになります。(※需要と供給の観点もあるので絶対ではないですが…)

2つ目は、20代の成長確度が肝になります。四角形の面積を最大化するには、最初の20代の成長確度①を出来るだけ上げておく必要があります。そうじゃないと、成長確度②で相当頑張らないといけません。(それが悪いわけではありませんが、そこそこ大変)

3つ目は、つまり20代の約10年間で一つ自分の軸・土台を作る事が重要です。それを元に、30代以降にピボットをする事になる為、次の成長確度②(又は③)にも影響する事になります。

このポイントを踏まえ、やはりファーストキャリアは20代の若いうちに「失敗と成功経験」が沢山出来る環境をお薦めします。それが最も成長確度を高める事が出来るからです。


100万人に1人の存在になる方法


先日、グループ会社全体の研修を受講する機会があり、そこで藤原和博さんの講義を受けたのですが、その内容が非常に興味深く、且つ私のキャリアの考え方に比較的近く、納得感があったので、藤原さんの著書100万人に1人の存在になる方法を早速購入して読んでみました。

長くなるので、ここで感想は書きませんが、感じたのは「希少性」をどう創り上げていくか、その為には改めて「自分を(本質的に)知る事」が重要だと思いました。そして、確実に言える事は私の考えを更にアップデートする事が出来たのと、これからの自分の働き方、生き方に十分活かせると言う事です。なので、お薦めです。

それもあって、今回少し長くなりましたが、このテーマで書いてみました。ではまた。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?