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小説

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自筆の小説(散文)
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2020年1月の記事一覧

おと

音の鳴るほうへ。向かって歩く。当たりは一面の霧で足場はぬかるんでいる。でも向いているほ…

相川 実
4年前

移りゆく今日が、生活のすべてだ。変わらないこの景色が、生活のすべてだ。いつか変わるこの…

相川 実
4年前

スキ

この胸の疼きが、好きな子と会ったことに起因するものならよかった。でもそうじゃないから、…

相川 実
4年前

あなたごと

救いを求めて手を伸ばした、あなたの先にあるものはなんだった?誰かの温もりでも自分の冷た…

相川 実
4年前
2

分割払い

呟いた言葉が現実になる世界で声にした「私を2分割できたらいいのに」。ここは私が2人いる世…

相川 実
4年前
1

「いつかみたきれいな景色も一瞬で消えてなくなったみたいに、私もいつかいなくなるのよ」 君…

相川 実
4年前

此処有

声とか立場とかじゃなくて、ただ言葉だけで繋がっていたかった。あなたと対峙する日なんて来てほしくない。言葉以外の世界は思惑を生んで、好きとか嫌いとかもっととかもういいよとか、そんな全部を存在させる。嫌だ、この温もりだけは喪えない。嫌われるほど愛したくもない。あなたと触れ合ってしまえばあなたを愛してしまうかもしれない。怖い。愛されるのも同じだけ怖い。 痛い。胸の奥がずっと痛い。あなたに会えない今日が憎い。触れない今が嫌い。痛い。愛とかあなたとか本当はどうだっていい。誰とも触

キンシン

‪「推理小説だからといって何人も人が死ぬのは不謹慎極まりない!」‬‬ ‪さっきまで横で寝…

相川 実
4年前
1

流転

私立百合ケ丘学園。私はこの学園の幼稚舎で日語を教えています。いつか百合ケ丘国家が日本国…

相川 実
4年前
2

役者

あなたにとって愛とは何ですか? そう聞くと、なんでしょうね、と困った顔で声を飲み込んで立…

相川 実
4年前
3

換気扇おじさん

23:59、「よいお年を」を言ってから数十秒後、「あけましておめでとう」を言うはずだった…

相川 実
4年前
4