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きれいごとの言葉が溢れる世界

世の中は【きれいごと】ばかり。

『生きているだけで大丈夫』

『分かってくれる人は必ずいる』

『頑張れば夢は叶う』

『いつか必ず乗り越えられる』

『困ったときは誰かに相談を!』

『人は誰でも愛される権利がある』etc・・


本を読んでもネットを見てもポジティブな言葉が溢れています。

その綺麗なフレーズを信じて誰かに相談すると、その本に書いているようなアドバイスをもらいます。

『話してくれてありがとう』
『大丈夫!』
『投げやりになんてならないで』
『それだけ辛かったんですね』
『あなたは悪くない』

って言ってくれて。それに対し

『大丈夫です』
『ありがとうございます』

と、私は当たり障りのない返事をします。


きれいごとな言葉は絶対に必要だと思います。
それは誰かを元気づける言葉だから…。
ネガティブな言葉を並べて相手の気持ちに寄り添おうとしても、それは何となく伝わらないし、お互いにネガティブになる場面が多い気がします。

相談業務という仕事柄、たくさんの方々の辛さや苦しみを聞かせていただく中で、
『相談者は中立的な立場でいる』
という事の大切さを実感しています。


でも、どこかその言葉に薄っぺらさを感じてしまったりするんですよね…。


相手を否定しない
アドバイスはしない
相手が自分で考え、整理できるような話の構成にもっていく

そんな事を心がけていながら、もし自分が言われたらどうだろう?と考えると

『それ、よく一般的に言われてるやつだよね』『本に書いてあったよね』

とか思っちゃう。
あなたが『大丈夫』という、その根拠は⁉なんて聞きたくなる、私の嫌な特性!


でも…だからこそ私は昔から、相談を受ける立場になった今でも、自分の中での『根拠』がない発言はしないように心がけています。


そして、出来るだけ…相手の立場になったと想定し、相手の気持ちも考えながら、自分の思い…

例えば

『私はいいと思う』
『私は少し苦手だけど』
『そう言われると私はすごく悲しい』

などなど…私の気持ちも伝えるようにしています。
もちろん、 

『相手の言葉を受容した上で』

の話ですけどね。

ただの自己満足でしかないですが!笑


でも私たちは…
いや、助けを求めている人たちは、本に書いてある、ただのキレイなフレーズを聞きたいために相談してくれる訳ではないような気がするから。

自分の思いを伝えてくれた相手に、少しでも感謝と誠意が伝わって欲しいから。


【きれいごと】を、心が込もっていない、テキストから抜いてきただけの『ただの言葉』にしないように。

自分の気持ちをキレイな言葉にのせて、目の前の相手に伝えるように心がけ、どうにかして『ただの言葉』と思われないように、でも言いすぎないように、絶妙なラインを探しながら…。


そうしないとせっかくの素敵な言葉が、時には相手にとってネガティブに受け取られてしまうことを知っているから…。


でも、それってすご~くエネルギー消耗するし、上手くいかない時は落ち込むし、「もう面倒くさい‼テキトーに綺麗ごと言っちゃえ‼」なんて思う事もあるけれど…。

でもやっぱり私にとって、それは得意分野ではないな~と思います。



よく感じる出来事として…
友達や同僚、家族などと関わる中で
「大丈夫だよ」「かわいいよ」
などの相手を肯定すればその場が収まるようなシチュエーションで、自分が全くそう思えない時!!

出川哲郎さんばりに、ヤバいよ~ヤバいよ~!何かその言葉に代わる違う言葉を探さなきゃ!!でも何にも出て来ない~
…一瞬「シーン・・」ってなったりします。

下手な拘りを捨てて、綺麗ごとでポジティブな言葉を並べれば、目の前にいる悩んだ相手は笑顔になれるのに・・私のバカ‼泣

こんなポンコツでは、今やっているような相談業務は務まりませんね!笑


でもそれは、きっと…私がそうして欲しいと思う、私が人の話を『きれいごと』『嘘くさい』と感じてしまう、『人を信じられないという特性』が原因なんですね!


そんな事を仕事で感じて疲れて帰宅。娘から相談がある…と、学校の友達関係。泣きながら相談を受け、私の心はもうボロボロです。

普通にしているけど、結構な辛さがありますね!
これを私は…誰に相談できるんでしょう⁉笑


キレイな言葉を、ただ純粋にキレイだと感じられるような自分でありたかったな…と、心から思います。
 


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