鬼連写して、セレクトなしの撮って出しで、全データ即渡し、、、の是非
ちなみに今日も今日とて超長文なのでお暇な時にでもどうぞ……
まだ上手くまとめ切れていないし、推敲しきれていませんが、とりとめもなく、アッチコッチに飛びながら行きます!
んまぁ誰がどう言っていたかとか多くは語りませんが、、、ちょいと写真関連で炎上というか、ボヤ騒ぎを起こしていた件が気になったので、備忘録として。一応、コトの発端やら何やらをば。
パリオリンピック卓球女子を伝える、とある記事(Webのみの記事だったのかな)。
サーブの際に高々とあげて落ちてきたボールが顔というか顔のド真ん中の鼻に被るアレな写真を使用した記事のポストをとある方がリポストして、、、
「撮ったデータを即渡してる時点でカメラマンではなくダメラマン」「優秀なカメラマンなら『この写真使わないで』と編集者にいう。そもそも優秀なカメラマンならばこの写真を編集者に送らない」
やら何やら色々とつぶやいて各所に火種を残す。
その写真は見たけど、、、いや、確かにフツーならセレクト時点でカットして、使わない写真なんです、実際。。。
鼻に小さなポンポンつけたピエロみたいで可愛いっちゃ可愛いんですけど、当たり前ですがフツーはボツ。確かにある種の奇跡の一枚ではあるものの、載せるのは絶対にありえない写真。
でも、カメラマンが全責任を負って叩かれるようなものか?と思った次第でして。
ちなみに、このボヤ騒動によるものか、その写真を使用した当該記事はすでに削除されているか、写真が差し替えられている、かな。記事を探せなかった。。。
まぁこれくらいの炎上とまではいかないボヤ騒ぎは写真の界隈では日常茶飯事、と言っては何だが、まったくもって息苦しい界隈ですよ、ええ。。。
Threadsで飛び交う罵詈雑言は読むに堪えないので、ヒマな時には逆に興味深く読みに行ってしまう、、、は、置いといて、、、
さて、何故、その写真が使われてしまったのか、、、撮影したカメラマンと編集を担当するメディア側との契約内容を知る由もないので推論に推論を重ね、さらに想像と妄想を重ねますが、、、(だから超長文になる)、、、
===現場カメラマンここから===
・五輪の日本人選手の試合。小さな大会だとしてもカメラマンとしては当然、「撮り漏れ=死」なのでとにかくバララララッとマシンガンのごとく鬼連写!
・報道でもありますよね。捕まった有名人が警察から出てきた瞬間をバララララッと連写でシャッターを切られる時が。あんな感じがひと試合続くとイメージしてください
・連写に次ぐ連写。撮り終えた写真を試合会場でセレクトして削除する時間なんてない(はず)
・怒涛の連写なので1試合で4桁枚は行くだろう
・とにもかくにも編集側からしたら記事を1分でも1秒でも早く公開することが命!そのため写真は撮りっぱなしで試合会場から超特急&セレクトなし全データ納品(CFやSDカードなどのメディア直渡しかサーバアップかな)になると思う
・アシスタントがついて若干のセレクトはしているかも知れないし、流れ作業で撮影データをサーバにアップするだけの係かも知れない。メディアを持ってダッシュする係かも知れない
===現場カメラマンここまで===
===編集部ここから===
・五輪のようなビッグイベントは特に鮮度命!現場から送られてきたナマモノである写真データを編集担当が大至急セレクト(ブレ・目つぶり・顔に被ったりなどは全て対象外)(のはず)(そうあってくれ)(まぁそうじゃないから使われたのだが……)
・他社との競争で1分1秒の遅れが命取り!即アップ最優先のためカメラマンの原稿チェックは当然ナシよ!
・(一応、編集側のフォロー的なことを書いとくと)大急ぎの超特急なので削除漏れの写真もあるだろう、きっと……
・写真を物理的に削除じゃなくレーティングで絞り込みかも知れない……
・間違って☆5とかレーティング付けちゃっただけかも知れない……
・それを使っちゃったのだろう、きっと……
・結果、アレな写真でボヤ騒ぎ案件に……
===編集部ここまで===
・撮ったカメラマンは試合会場ではアップされた記事を観るヒマもなく、複数人いるであろうカメラマンと交代して次に向けて休憩しているか、休憩ナシですでに次の試合を撮ってるか
===以上も以下もすべて宮田の推論と想像と妄想===
「妄想」って書けば免罪符になるなんて思ってはいませんが、たぶん、そんな感じだったのではないでしょうか。
ここまで来たらついでに妄想や感想をさらに重ねると、、、
・編集担当がインパクト重視!炎上上等!で「とにかく数を読まれれば良いや」的な写真を選んだような気もしないでもない……
・というか、どっちかっつーと、そっちじゃね??とか思ったり思わなかったり……
・ん~?でも、上司の目も通さないのか……??(編集担当者に権限があったのか、通す時間も惜しんで即時公開を目指したのか、な?)
・というか、そういったWebメディアだっただけかも知れない
・それでカメラマンが全責任を背負って叩かれたら可哀相じゃね??
・いや、もしかすると、一応のフォローになるか分からんが、、、「ピエロみたいになっちゃった写真、コレはさすがに本チャンでは使えないけど可愛い……とりあえず仮で入れといて!あとで差し替えるわ!」と、仮に貼り付け
・本チャン写真との差し替え忘れ
・ん~、結局、上司の目を通さず??
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写真業界に限らずだけど、、、ホントに色んな現場があり、様々な担当者がおりますわね。
以前、ワタクシが隅っこの方にいたIT業界も、、、と書きだすと1万文字overとか、とんでもなくなるので割愛(この時点でたぶん2500文字くらい)。
本気の本気での急ぎの場合、「とりあえず仮の写真を差し込んどいて」のまま本チャンやその寸前まで行くとか、それを見落とすとか、上司の目を通さないとか、、、んまぁ業界あるあるなのかも知れないし、そうじゃないかも知れない。
しょせんはイチ人間、知らないコトの方が多い。イチ業界内のグラデーションですら幅が広い。「この業界、普通はさぁ」と、ゼロか100かで語るのは愚かではなかろうか??
たとえば、、、なんだろう、、、たとえば、巨大なホテルや旅館、料亭などで、極端な数字ですが3000人分とか5000人分のお刺身盛り合わせを作るとする。
お魚を切る係、切り身を盛り付ける係、最後にチェックする係がいるとして、、、
とにもかくにもスピード重視!まさにナマモノは鮮度が命!
切る係はとにかく切る、ひたすら切る、何も考えずに切る、、、
盛り付ける係も、受け取って、並べる、並べる、並べる、また受け取って並べて、、、時間がないので切り口などを確認するヒマもなく、気付かずにちょっとミスったヤツも一緒に並べちゃって、、、
チェック係「サクサク切って、サクサク並べて!並べたらサササっと出しちゃって!時間ないから!(チェックしてない)」
んで、、、
お客さん「何だよ、この刺身!こんなブツ切り、刺身じゃねぇよ!ふざけてんのかよ!切ったヤツ、こんなのを廃棄も出来ず、自分の仕事も確認せず、最悪だな。ダメ料理人だな」
はてさて、こんな感じだろうか?ちょっと違うか??
前もっての仕込みからシッカリ・ジックリと時間をかけて作業を行うのも仕事だし、超スピードで超ド級の数をこなすのも仕事。
どっちも当然仕事。
僕の感覚からすると、包丁を握る人だけにダメのレッテルを貼って糾弾するのはちょっと違うかなぁ、と。
もちろん、写真や調理に限らずどんな仕事でもお互いの役割の間にはグラデーションがあって、持ち分の周辺は補完し合っている。
そもそもの話、セレクト作業はカメラマンの契約に入っていないのかも知れない。
「セレクトしろ」「セレクトできないんならカメラマンが編集部に物申せ」「セレクトしないカメラマンなんか会ったことない」「写真の丸投げは職務怠慢の職場放棄」などなどのコメントやリポストも飛び交っていた。
いや、ん~、まぁ、、、そうかも知んないけど、そこまで決めつけて言うことか??と思ったり。。。推論に推論を重ねて断ずるのはあんま宜しくないのかなぁ、と。
(決めつけで断ずることがある種の商売につながる、というのももちろん理解できるのですが……)
ひとくちにセレクトって言ったって、100枚から3枚を選ぶのと、数千枚から3枚を選ぶ、、、は、さすがに全然違う(あとから選びやすいように連写するな、は論外として)。
何度も書くが、そもそものスタート地点として、セレクト作業はカメラマンの契約外かも知れないしね笑
「撮った写真をセレクトしてるヒマがあるんなら死ぬほど撮れ!撮ったらすぐにデータを送れ!送ったら次だ、次!」という契約で、次の試合、次々の試合、、、と予定が連チャンで、、、
撮影終了後、ホテルに戻ってスマホ片手に次の日の撮影準備をしながら、「えぇ、なんじゃこの写真は……」と思っているかも知れないし、
その場ですぐに、「なんすか、あの写真!あれは使わないでくださいよ!ほかにもあるでしょ!」と担当編集に伝えているかも知れない。。。
極論に極論で返すと、紙やweb、広告や報道など写真をあつかう全業界・全担当者を知らないのに、「写真の世界じゃ普通はこうだよね」とかとか、迂闊なことは言えない、はず。
写真一枚の中ですらグラデーションがあるんですから。。。
ごくごくたまぁに、「一枚必中じゃないんだ(フフン」「連写なんて(フフン」と鼻で笑われることもある宮田ですが、特に報道やスポーツの現場では連写は基本。
フツーのインタビュー撮影だって、まばたきや表情の作り方、手の動きなどの一瞬をとらえるためにある程度は連写する。
ダメラマン()の僕ですら「めちゃくちゃ連写しますね!」って現場で言われることもあるけど、そらぁしますよ。
連写せずに「目つぶり」や「半目」の写真ばっか納品したら、=死です。
リスクを減らすための連写。自分を守るためではありますが、もちろん被写体の良い表情に直結する。このあたりはさすがに「普通」だと思います。
あ、そうそう。僕は普段のスナップからなるべく連写するようにしているんです。「あらあら、ムダな写真を増やして(フフン」って言われても宮田は負けない!笑
もちろん、一枚必中で縛ってスナップする場合もあります。自由と縛りのそのふり幅を楽しむ、といいますか。
仕事で武器として使うその連写を、普段の日常スナップから意識して練習で磨いておく。練習は本番のごとく、本番は練習のごとく、ですな。
「あたしゃプロじゃないから」って方も、是非ぜひ。
死ぬほど連写しろってことが主眼じゃなくて、本番のごとく練習して欲しい。風景写真やスナップ写真などの「本番」も、いつ来るか分からないので。。。
と、大会やイベントは即時性が何より重要なので(正確性は高くて当然)、撮ったモノをごそっと即納品。これも当たり前っちゃあ当たり前。
報道は基本的にCFやSDカードを編集部に置いて帰るスタイルでした(今やっていないのでちょっと分からんのですが)。
ブレや目つぶりなど失敗写真の削除も含めたセレクトをさせて貰えないのは、割と当たり前。
「写真家としてのコダワリ」で何時間もかけてセレクトしてレタッチしていたら、、、ね、速度的にちょっと、ね。。。
ここで当然のように意識しなければならないのは、撮って出しJPGの状態でなるべくベストに近い状態まで持って行けてること。レタッチなしでも使えるモノ、ですな。
(編集側で軽く明るめに、くらいはやってくれる)
レタッチなしの全データ即納品は失敗も何もかも丸裸で見られちゃう訳で、ちょっと恥ずかしいんですけど、「どれを使われても大丈夫」と思える写真を目指す。
そう、目指す。通販番組でも良く出てくる便利な言葉。「目指す」。
完璧なんてない写真の世界だから何とも言えないんだが、目指すのは良いことだ。
準備から撮影からセレクトから何からジックリと時間をかけてRAWからJPGを起こす仕事もあるし、そうじゃない撮りっぱなしでセレクトなしの即時即納品の仕事もある。
その間にはグラデーションがあって、この世の撮影仕事はそのどちらかしかない訳ではないのよ。。。
ああ、SNSで可視化されたのは、ゼロか100かでそれ以外はない、みたいな考えをお持ちの方が多いコト、多いコト。。。
そういえば、「撮った段階でレタッチいらずのベストに近い写真になるように普段から意識して撮ることが大事」と、前に書いたような気がするけど、「撮って出しなんて(フフン」と鼻で笑われることもあったりなかったり。
どっちが上か下か、とか、偉いかショボいか、とかそんなこと言うつもりは全然なくて、ただただ条件に沿った作業の仕方と言いますか、適材適所と言いますか。
ウダウダと書いてしまいましたが、「撮って出し」「即納品」が求められる場合ってのもありまして。だったら、よりベストに近い写真を目指す方が良いでしょ?というか目指さなきゃダメでしょ??ってだけの話でして。。。
例として挙げるのは非常に不謹慎なのだが、トランプ候補が撃たれた後の「星条旗を背にしたあの写真」も、非常に鮮度の高い即時性を持って世に放たれた。
詳しくは知らないが、おそらく撮って出しに近いものだろう。
しかも、カメラマンが映っている動画を拝見すると、パパっと下から数枚撮り、写真を確認し、あの場あの瞬間に露出をマニュアルで設定し直しているように見える。ピントもオートフォーカスではなくマニュアルフォーカスらしい、と噂されている。
でも、限りなくベストな写真だった。
陰謀論者から、「アレのために事前にスタジオ撮影で準備していた写真なんだよ」と言われても信用しちゃうくらいの。。。
普段から脳で考える前に動いているくらい鬼のように撮っていないと、出来ない芸当だと思う。。。
また話はズレたが、、、
たとえば友人と一緒に行った旅写真
何もしていないRAWのままストレージ内で眠っているデータと、撮って出しJPGだけどいつでもどこでも使えまっせ!の写真があるとする。
その友人から「SNSにアップしたいんだけど、すぐにデータ貰える??」と聞かれたときに、役に立つデータはどっちだろう??
それは撮って出しJPGだろう。
旅先で奇跡的に撮れたスバラシイ写真があるとして、時間かけてでもレタッチして、よりスバラシイ写真にして大伸ばしにしたいとする。
その時はRAWデータからジックリ、いやそもそものセレクトからジックリやりたいだろう。レタッチも時間をかけて、テストプリントも何度も行なって。。。
様々な条件のもとでの適材適所、といいますか、、、ああ、何か結局、、、上手くまとめ切れなかった。。。
まぁそんくらい写真ってフリーダムだし、グラデーションの幅も広い。イチ方向から断ずることはなかなかムズカシイ世界であることは間違いない(ああ、断じてしまった……)
駄文・長文、大変失礼いたしました。。。最後まで読んでくださった方に深く深く感謝。。。
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