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食べものを育てて備える⑤

8月24日から10日間、食べものを育てて備えるオンラインサミットというものが開催されています。

概要はこちら↓

わたしはサミットの関係者ではありませんが、とても共感できる内容なので、こちらでシェアさせていただいています。

毎日一人の専門家の方のインタビュー動画が配信され、20時から24時間限定で無料で視聴することができます。

5日目の8月28日は糞土師の伊沢正名さん。

伊沢さんの動画は28日20時~29日20時まで無料配信されました。
それ以降は有料となりますので上記サイトより購入をお願いします。

糞土師という聞いたこともないワードですが、何を隠そう伊沢さんは、正しい野ぐそについて研究・実践されています。

一時間以上の動画の中で何十回とウ○コ的なワードを聞いて、こちらも感覚が麻痺しているのですが、ただただそのへんで排泄をするというのは現行の法律では軽犯罪に当たるそうですのでご注意ください。

江戸時代には高価取引されていたという人糞。

それが今や無きものにするべく、人々の目に触れない場所で処理されています。

わたし自身、下水処理場に行ってそこで浄化されて川にでも流れてるんでは?くらいにしか思ったことがなかったのですが、実はそれだけではなく、排泄物はわたしたちの暮らしになくてはならない「アレ」に姿を変えているのだといいます。

タブー視されがちな排泄物について、向き合う機会をくださいました。

視聴した今も、はっきり言ってわたしはまだ正しい野ぐそを実践したいとは思えないのですが、三陸的発想で考えると、災害時にはトイレも自由に使えなくなります。

住民で共有する仮設トイレは日に日に不衛生になり、トイレが原因で体調を崩す人も出てくるのだと、東日本大震災の復興支援に行っていた夫T氏からも聞いたことがあります。

わたしの住んでいる地域では、数十年に一度ペースで津波が来ているので、このあたりに住んでいる人はみんな、地震や津波にとても詳しいです。

あのあたりは岩盤が固いから安心だとか、貝塚は津波が被った試しがないとか、大通りは使えなくなると思って細い道を日頃から知っておけとか、そういうことを専門家でも何でもない、地域の人々が教えてくれます。

伊沢さんのお話を聞いていて、田んぼを借りている地域の長老的な方に言われたことを思い出しました。

田んぼにはもちろんトイレがありません。

車で数分の駅舎にあるトイレをいつもお借りしているのですが、その方の言うには、女性でも外でトイレができるスキルが必要だというのです。

災害時には誰もトイレが使えなくなるからと。

それは、実際に被災した地域の方が言うからこそ、重みのある言葉でした。

同時に、被災地では性犯罪なども起こりやすくなります。
誰か信頼できる人を見張りに立てて順番に済ませるとか、そういうことも、事前に考えておけば、そのときに急に直面して動揺してしまうということが軽減されますよね。

被災というできごとがあまりに身近になってしまった昨今、この問題はどこに住んでいても起こりうると思います。

携帯トイレを持っておくとか、大人用のオムツを使うとか、どんなことでもかまいません。備えという意識を持っておくことが、有事にはかならず心のゆとりをもたらしてくれます。

ちなみに実家では介護用のポータブルトイレを導入することになったのですが、そのときにふと、これでトイレ使えんくなっても安心やなあと思ったのを覚えています。

また、伊沢さんはSDGsについても独自の見解を持っておられます。

わたしは環境について世界中の人が考えるきっかけになればいいのでは、と思っていましたが、伊沢さんからすれば、SDGsも考え方の基礎がわかっていない!と仰るのです。

日本でも脱プラのためにスーパーなどのビニール袋がほぼ廃止され、有料化しました。ですが、その代わりにエコバッグビジネスが展開し、大量のエコバッグを作るのに大量の資源が使われ、自然が破壊されているのであれば、本末転倒です。

実際、エコバッグを作るのに必要な資源や、エコバッグの維持(洗濯に使う水など)に使う資源、環境汚染と、そのエコバッグをどれくらいの期間使い続けるかを比較すると、さほどエコではないのでは?という研究も出てきています。

環境のためにと言いながら、環境保全すらビジネスになってしまうのが今の社会なのでしょうか……。

さて、サミットも折り返し!

毎日、尖った登壇者さんのお話を聞く時間がとても充実しています。
何をするにもインプットは大事。まずは聞いてみよ、と気軽に視聴できるのが、サミットの魅力です♪

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