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未夜野 ぱん
2024年8月3日 23:46
私は納得していないなのに勝手に元気よくセミやら雲やら日差しやらあれよあれよと夏にする待ったも聞かずに「日々」の上眩しい色を塗りたくる私は納得していないだから勝手に薄れてく記憶や匂いや感触に嫌だ嫌だと反り返るそれでも気付けば「過去」となり私の背中を蹴り飛ばす飛んだ私はどこへ行くせめて着地は緩やかに
2024年6月11日 01:37
日曜の夜いつものふたりいつものコーラまいどあり夏の夜は「生き返る」って冬の夜は「変だ」って楽しそうにケタケタ笑って僕からコーラを買っていく日曜の夜いつものふたりいつものコーラまいどありある日それほど寒くない日今日もふたりはやってきて日曜の夜歪なふたりいつものコーラまいどあり笑い合うけど静かに寄り添いまるで今を噛み締めるみたいじっくり小さく歩い
2024年6月10日 09:20
もやりと広がる世界で白いカーテンが光を浴びている嗅ぎなれた匂いと隣には大きな丸み健やかな呼吸が心地よく耳を撫でる向かい合い縮こまり胸元に身を寄せるふたりひとつの赤子になってカーテンでは収まらない光が部屋を満たしてあたたかいまるで母の懐みたいにふたりひとつの赤子になってふわりすっぽり包まれる
2024年6月9日 17:41
私の母はなんでもかんでも口を出す人だった私はそれを受け入れ思春期には嫌がる素振りはするものの内心では些細なことでも決めてもらえることに安心していた今、光指す教会の体をした壇上で左手の薬指に光る輪が通っていくがちり、と一生離れなさそうな音がした現実味のない景色を眺めながら異動だろうかと考える安心を貪る相手が変わるだけだどこまでも子供だなと呆れて上がった口角に彼はにっ
2024年6月9日 13:35
貴方の為に流す涙はいつだって虚しい流したことさえ知らない流した分だけ強まって離れがたく縛られる変えられない現実を見つめて落ちてくはらはらと私を洗うシャワーみたいですっきりと目が覚めて鮮明に突き付ける清々しく痛い心地良くて危うい君の前で流す涙はいつの間にか優しい啜る音に飛び起きて濡れた頬を確かめる拭って摩って抱きしめて期待している将来が満
2024年6月7日 06:50
薄くグレーがかったあなたの顔をよく見たいなぁと頭を枕に預けながら思う少し俯き手元を見ていたあなたが安心したようなそれでいて迫り上がる熱を堪えるような潤んだ視線でこちらを向くきっとあなたには始まりで私にとっては終わりでやっとお腹を満たす時が来たと大きな口で咀嚼するあなたとても満足気で美味しそうでそんな無邪気な表情をモヤがかかる意識の中で眺めるまた終わってしま
2024年6月6日 11:18
私はつやつやしたものが好きでロールパンの卵黄を塗った表面とかつるんとした葉の表面とか光沢のあるその質感が好ききっと同じ理由が当てはまる私を掴む艶やかな黒少し濡れた表面に光が当たって綺麗なのたまにきょろりと愛おしく動き私の鼓動を速くする遠くを見つめるそれ細めて楽しそうなそれおどけて見開くそれ少し恥ずかしそうに伏せるそれそれが瞼に覆われる時あなたはどんな顔をす
2024年3月16日 05:35
いつものその顔 見たくないのにあんたの棘に噛み付いて私、別に悪くないずるいやつやわ、いなくなったらこっちの気持ちが煽られる二人おったら意地張る時もあるもんやねぇあんたねぇあんたはよ帰ってきて並ぶ器が私を責める減っていく熱さは一緒やろ私、別に悪くないずるいやつやわ、今日もああ頑固なあんたにかなわへん二人おったらすれ違いもあるもんやねぇあんたねぇあんたど