ヨーロッパのライフスタイルの神髄は"田舎"にあり-ウィーンっ子の週末の過ごし方は?【1】REICHENAU
ウィーン在住34年になったMiyakoです。久しぶりの投稿です!現地から暮し・文化・歴史などをご紹介し、ウィーンを一緒に散歩していただいていますが、いつもこんな感想や質問を受けます。
いろいろな理由を投稿を通して今までもお伝えして来たように思いますが、実は「週末の過ごし方」に大きなヒントがあるように思います。
まず、ヨーロッパの多くの地域(観光地などを除き)は日曜日デパートやお店は開いていません。
ということで、今回はウィーンではなく、ウィーン郊外の田舎を、我が家族と共に散歩していただこうと思いつきました!
今週末は一緒にREICHENAUに行きましょう!
REICHENAU-150年の歴史を受け継ぐ避暑地でアクティブな週末を過ごす
REICHENAUは150年前からウィーンっ子に人気がある避暑地の一つ。
ハプスブルグ家皇帝やその家族、著名な作家や心理学者フロイトなども頻繁に訪れています。
金曜日、仕事を終え、ウィーンから南に車をとばすこと1時間弱!
山並みが見え始め、気分もすでにウイークエンド・トリップ!
REICHENAU(ライヒナウ)に着きました。
では、まず、
1日目 WARTHOLZ(ヴァルトホルツ)城 庭園レストランでティータイム 「歴史に抱かれる空間」
WARTHOLZ城は、1870年にハプスブルグ家フランツ・ヨーゼフ皇帝の弟であるカール・ルドウィック大公が居を構えた城ですが、これを機会に王家一家や貴族、ブルジョアなどの避暑地として人気となりました。
WARTHOLZ城の公園内にある建物は今はレストラン・カフェとして使われているほか、ガーデン関係・インテリアのグッズも販売しています。
REICHENAUを散歩していると150年前の別荘邸宅が残っているので、150年前にタイムスリップしたような感覚に浸れます。代々、家族で受け継いでいる邸宅もあるし、中には、今でも実際にホテルとして今も使われている建物もあります。
HOTEL MARIENHOF (ホテル マリーンホフ)- 歴史を紡いできた空間に泊まる
2日目 ERSTE WIENER WASSERLEITUNGSWEG ウィーンへ水を供給する源流のほとりを歩く「自然に抱かれる空間」
次の日は、大好きな川のほとりを歩きます。といっても、ただの川ではない!
この源流から、水道橋を使ってウィーンまで水がひかれたのが、1873年。ウィーンで万国博覧会が開かれた年です。明治政府が初めて海外の博覧会で正式に日本文化を紹介した博覧会でもあります。
ちょっと、ドキドキの場所もありますが、週末には家族連れでにぎわいます。犬と散歩をする人も。
夏の暑い日は、河原でピクニックが人気。
カルク・アルペン(石灰岩の山)の迫力もあって、自然に抱かれる空間。
片道3.5kmほど川のほとりを歩くと、小さなチャペルが見えてきます。
終点KAISERBRUNNに到着。お昼ご飯を食べます。
鹿肉のワイン煮
オーストリアの秋の定番メニュー❤
ここには150年前に水道を引いた時の記録が分かる博物館もあります。
帰りは同じ道を通ってスタート地点へ
方向が違うのでまた違う景色が広がります。
スタート地点に到着!ここで自然の川と水道橋へ水の流れが分かれます。
往復2時間+昼休憩1時間=計3時間の散歩道でした!
お疲れ様~ホテルのサウナへGO!
3日目 RAX PLATEAU ラックス・プラトゥ 「天空の野原」でピクニック!
ホテルから車で10分ほど山へ向かって入っていくと、Hirschwang村に到着。RAXと呼ばれる山のふもと。ここから、ケーブルカーで1.600mの高さへ。
この建物とケーブルカー開通は1926年だそう。ということは、フロイトたちはいつもこの山を足で登っていたんだなぁ。(私たちもたまに足で登山するときもあります)
ここもホテルになっていて宿泊できます。日の出が最高でおすすめです。
プラトゥとは、平らになっているという意味。
平坦な道を3kmくらいお散歩もできれば、ここからさらに高い山頂に上ることもできます。
だから、小さな子供連れ家族から、上級登山者まで様々な人が楽しめる場所です。もちろん、子供の遊び場も。
私たちはまず、歩いて40分ほどの山小屋OTTO HAUSオットーハウスへ。
途中にアルペン・ガーデンなどがあり、高山植物を楽しみながら歩くことができるファミリー人気コース。
すでに、少し雪が積もっています。
眺めが良すぎ!下からここまで上っても来られます。でも初心者向きではありません。そして、高所恐怖症の人向きでもありません(笑)
フロイトも良く訪れた山小屋でも有名。この山小屋のオーナーの娘さんがフロイトの患者さんだったそう。
お散歩族はこの山小屋で景色とお昼を堪能し、山頂駅に戻り、ケーブルカーで下山というコース。
私たちは今日は、少しだけ足を延ばしました。ここから先は、こんな感じ。下を向くと絶壁でございます。(高所恐怖症の私はなるべく下を見ないように登山します)
山頂(のひとつ)に到着
ここからさらに、1-2日のトレイルが出来るほど広いのですが、それはまた機会があれば。
今日はウィーンに帰る日なので、あと一か所HÖLLENTALを見下ろす見晴台に寄って、ケーブルカーで山を下りました。
ちなみにHÖLLENTALとは訳すと「地獄の谷」
どんな感じか興味のある方は以前アップした私のINSTAGRAMの動画をご覧ください。
ヨーロッパの人のライフスタイル~休日の過ごし方は
自然ー歴史ー文化の中に身を置きアクティブに過ごす!
今回ご紹介したREICHENAUはウィーンっ子人気の休暇地ですが、その理由をまとめると、ヨーロッパの人の豊かなライフスタイルが見えてくると思います。
ウィーンから車や電車で1時間。しかも渋滞はほぼなし!
自然・歴史・文化を堪能できる
1人からグループ、家族連れまで多様な過ごし方が出来る
1年中四季を通して美しい
過剰なオーバーツーリズムがない
テーマパーク的な用意された仕掛けがない
そして、
それがヨーロッパの人の豊かなライフ・スタイルなのではと思うのです。
それでは次回をお楽しみに!
最後まで一緒に休暇を楽しんでくださりありがとうございました❣
MIYAKO
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