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遠慮なく人に任せろ!

文化って怖いなあと思う時があります。

特に、会社やチームや組織における「文化」って、時にはメンバーを助けてくれるし、メンバー同士の繋がりも強くしてくれます。

しかし、文化が目的となり、不文律となり、やがて文化を守るためにあらゆる手段を講じてみようとします。

手段の目的化とも言いますが、多分そんなものではなく、”無思考な奴隷”ぐらい言ってもいいでしょう。

先輩よりも早く退勤するなんてありえない。
家族が死んだら診断書と死亡届を提出しろ。
休日でも上司の電話は3コール以内で出ろ。

こんなものは”無思考の奴隷”と言わざるをえません。

ここまでいかなくても、大きく言えば同じようなことはあちこちで起きているような気がします。

トラブルのアウトソーシング

デイサービスにトラブルは付き物です。
そりゃあウチだってトラブルの一つや二つあります。

先日もあるトラブルがありました。
今まであまり経験したことの無いような部類のトラブルだったので、”どうしたもんかなあ〜”と思いつつ、僕ら(僕と管理者)が取った行動は・・・

仲のいい同業者に相談する!

でした。

しかも同じ地域で活動する方です。
(一応言いますと、利用者さんの個人情報とかは公開しませんよ。)

見方によっては、ウチのトラブルを公開することになるので、「良く見られない」とか「ウチに対して不信感を持つ」可能性もあるわけです。

でも、僕らは、公開します。

それは、僕たちの施設が「良く見られる」ことが目的では無いからです。

地域が、介護業界が良くなるために、必要な情報は公開し、より良いケアを行えるよう精進したいからです。

介護だけでなく、多くの企業や組織では、古くからの日本文化の影響もあり、「ウチ」と「ソト」を明確に分けたがります。

”ウチ”の失敗は「恥」と考え、出来るだけソトに出ないようにします。

その最たる例が、大企業の不正や違反行為、そしてその公開が遅れることによる社会的責任の追求です。

迷惑をかけないことはある意味では、良い方向に物事を進めてくれます。

しかし重要なのは、「何をもって”迷惑”と考えるのか?」ということです。

その迷惑が、自分たちの損得だったり、自分たちの保身のため出会ったりする場合は、むしろ「ソト」に向いているというより「ウチ」に向いていると言わざるをえません。

常にソトを含む「全体」に目が向いていると、トラブルの解決すらもソトを一緒に取り組むことができます。

秒で折り返し

相談する人は何人か決まっています。

・想いがあって
・誠実にお仕事をされていて
・信頼のおける方

数名です。

早速二人にLINEしました。

すると、すぐに電話をもらいました。

ーーーー

「はいはい!どうしたの?」

”実は・・・・ということがあって”

「なるほど、今の情報だけで判断すると、・・・・だと僕は思うけど、状況によっては・・・・のような形の対処でも良いかもね!」

”ありがとうございます!”

「いえいえ、いつでも連絡いいですよ!」

ーーーー

と、電話を切るまで、わずか7分。

スピード感!!!!

僕たちだけで考えるよりも、早いし、的確だし、客観的な意見を下さいます。

翌日にも・・・

もうお一人は、当日かなりお忙しかったようで、連絡は付かなかったんですが。

その日のうちにLINEを頂いて、翌日にお電話も頂きました。

「いつでも電話鳴らしてね〜!」

これほど心強い仲間はいません。

ウチとソトは、ある意味では日本社会に適していたと思います。
しかし、その構造を保つこと、さらに自分の損得のために維持することは社会のためにもならないし、公共の利益にもなりません。

ソトを上手く使って、ウチを作っていくことが僕たちのチームに必要なことなのでは無いかと思います。

”今や会社組織ではなく、プロジェクト単位で集まる時代”
”一つの会社に属するなんて時代遅れ”
と言われますが、

個人の考え方は進化している一方で、組織の考え方のアップデートはまだまだ進んでいません。
令和の時代になっても、平成どころか、今だに”昭和をやっている”のです。

本当に、”ウチ”と”ソト”で分けることが現代社会に適しているのか?
僕は非常に疑問です。

この疑問に今後も向き合い、社会による、地域による、コミュニティによる、新しい組織のあり方を追求していきたいと思います。

<終わり>



シニアの方々が、主体的に・楽しく生活し続けられるよう、頑張ります!少しでもご協力頂けると幸いです。