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応急対応と恒久対策 (vol 230)

   臨機応変の迅速対応

と言えば聞こえはいいのですが、安心していいの?

製造現場、毎日どこかで問題が起きていると言って過言ではありません。
日々の問題への丁々発止は大切。でも火事場対応には充実感の罠があります。
「今日も1日頑張った」「お客様に迷惑をかけなくて良かった」
終わった感、それっきり、が少なくありません。

私の職場も同様。
 品質不良が出た、選別する? 代品製作する?
 材料が納期に遅れた、仕掛りの弾はある? ラインは繋がる?
みんなが必死に対応します。その後、納品が完了すると、
「よかったね」と声を掛け合って。。。。今夜のビールは美味い
チョット、チョット、まだ終わってないゾ。

少し進歩してきて、
不良原因は、設備の○○が問題でメンテしました。・・・ありがとう。ん?
材料納期の管理強化をサプライヤに要請しました・・・うちに問題は?
目先の対応だけで対策の気になって、安心。・・・でもチョット足りない。
ここで止めると、同じことが起きます。なぜ?、仕組み化がまだだから。
うちの組織の再発防止、恒久対策はどこ行ったんだ〜っ!

こうして文字にすると「そんなの当たり前やろ」と理解できます。
いざ現実の場では? この当たり前が未完了
「ま、美味いビール、それでええやんか」のメンバーも少なからず存在😅。

応急的な対応が完了すると、「重要かつ緊急」の事態は回避。
恒久対策は「重要だけど緊急度は低い」状態に変化します。
そんな時に「小さくても緊急」のトラブルがあると、意識はもう火事場対応。
で、トラブル退治できたら、今日もビールが美味い、の繰り返し。

恒久対策って重要、言葉では解っても、効果が見え難い。今でなくても痛みを感じない。結果、どうしても後回しになりがちです。
トレースする側もいつしか「ま、いいか」と心が飛んでしまう。
これじゃあイカンですね。

I receive reports on the status of the problem we faced and recovery measures every day.
I highly appreciate everyone for your quick response.
On the other hand, there are some things that concern me.
To what extent are we taking measures to prevent recurrence as well as speedy recovery from the problem?
Isn't the recovery from the problem just a containment measure?
This is still only halfway through the activity.
A permanent measure is taking actions to prevent recurrence, and reaching this point is our goal.

社内ツイート

日々直面する問題、事実状況と復旧状況の報告を受けます。
皆さんの迅速な対応に感謝をします。
一方で気になることもあります。
問題発生時のスピーディな復旧対応と同時に、再発防止の対策はどこまでできていますか?  問題からの復旧、応急対策で止まってはいませんか?
この状態はまだ道半ばです。
恒久対策とは、再発防止の対策を打つことで、ここに到達することが我々のゴールです。

社内ツイート日本語訳

再発防止の確実実行、恒久対策検討がお蔵入りしないためにどうする?
優等生の答えは、
 ・ISOの通り、恒久対策完了まで対策書をクローズせず、フォローアップ。
ですが、50件以上のトラブル処置や対策書の宿題を抱え込んだエンジニア。いませんか? 昔の案件、古新聞からの解放目的で徳政令を出したり。。。😅

これを避けるには、日頃の心構えしか手がない。
心構えを普及するなら、リーダーの出番でしょう。

ISOマネジメントも要りますが、
現実は、忘れないうちにクロージング、しつこく、声掛け
どう見てもカッコいいマネジメントに見えません。しかし、
これやると「しつこくゴール迄あきらめない」リーダーとして映ります。
リーダーの背中に、しつこい姿勢が成果を上げるんだ、の共感が生まれ、マネジャー達やその部下の面々にも次のリーダーとしてやり切る意志が芽生える。その連鎖に期待します。

仕組みを厳しく運営できない、しょぼいマネジャーの言い訳?、に聞こえたらごめんなさい。なかなかビシッとはいかないんです。だから、凡人の現実は
 「忘れない、あきらめない、やり切る環境づくり」
このリーダーシップからスタートです。

最後まで読んでいただきありがとうございます。嬉しいです。

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