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改善計画と魔法 (vol 094)

魔法が使えたらいいな。

子供の時にそう考えた人、きっとたくさんいるはずです。

子供の時の夢を忘れない、ってことは素敵ですね。
残念ながら、ビジネスの世界で魔法は使えません。
それでも魔法を使いたがる人が多いのが事実です。

改善計画の質問に、例えば

「生産性を3か月後に5%、6か月後に10%改善します。以上。」

これって、「魔法を使って10%改善します」と説明するのと同じです。
でも、ここで計画の報告が終わってしまうマネジャーがなんと多いことか。
魔法学校の説明です。

いつまでに指標をどこに到達させるか、を示すだけでは「計画」と言えません
計画とは、「行動の計画」です。指標の推移を示すことではありません。
これを見逃さず、魔法話でなく、ビジネス指導をするのが拠点長の務めです。

計画の不備を見逃してしまい、成果報告だけで行動の話を聞くから、

「〇〇をやって、生産性が4%向上、5%には未達でした。」

指標の評価だけで終わってしまうのです。

これでは、目標数値の達成不足が、
    行動計画がまずかったのか、
    計画通りに事が進まなかったのか、
活動の反省材料が見つかりません。

目標とする数字を実現するために、
  いつまでに、何を、どの様なアプローチ、どれだけの資源投入するか。
この「行動計画」をあらかじめ宣言しているからこそ、
活動の中での課題が明確になって、次の行動への学びとなるのです。

"Make the indicator this better" only is not a plan.

I wish I can use magic like Harry Potter.
 If I swing my wand and cast a spell, I will get more productive. I can get what I want by twirl the wand around. The performance of the company will improve in no time.
If I tell this story at a morning meeting, people will laugh and say, "You're not Harry Potter.    No,No, No, you can't do it."

Wait a minute. Isn't there a similar conversation at our official meeting?
"After 6 months, we will achieve the goal by improving the index of 〇〇 to the value of ◎◎"
Once you set a goal, be sure to provide a specific plan of what kind of action physically, what kind of TO-DOs you will coordinate, and how long it will take to complete DOs, and achieve the goal state.
Simply saying "I will improve", sounds like "I'll magically make it better."
Let's check together to see if we have a concrete Story to reach our goals and targets.
「指標をよくする」は計画ではありません
私は、ハリーポッターのように魔法を使えたらいいなと思います。
「エイ」っと杖を振って呪文を唱えたら生産性が上がる。杖をくるくるっと回せば欲しいものが手に入る。会社の業績はあっという間に良くなります。
こんな話を朝会でするとみんな「君はハリーポッターじゃない」と笑うでしょう。「だめだよ、出来っこない」

ちょっと待って下さい。 同じような会話が会議の席上でも行われていませんか。
  「6か月後に〇〇の指標を◎◎の数値にして目標達成します」
目標設定したら、物理的にどういった行動、どのようなToDoを、どれだけの時間をかけて完了させて、ゴールとなる状態を実現するのか、という具体的な計画を必ず示してください。
単に「改善します」だけでは、「魔法で良くします」と同じに聞こえます。
ゴールやターゲットを達成するためのストーリーができているか、一緒に確認しましょう。

結果の良し悪しではなく、学びにつながる「計画」、ストーリーとして語れる計画が良い計画だろうと思います。
パフォーマンス評価は「結果」か「プロセス」か、という議論もありますが、
組織や人材の成長に必要なのは、
魔法ではなく、プロセス、アプローチの中身の吟味です。

それでも、やっぱり、魔法が使えたら、いいですね。
最後までお付き合い、ありがとうございます。


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