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腸内環境と自律神経のお話②メンタルと腸を改善するアプローチ
腸内環境と自律神経の話の第2回。前回は、こんな話を紹介しました。
内臓は副交感神経優位で働きやすい
腸はセロトニンを多く分泌し、メンタルの安定に強く働く
自律神経が乱れると腸機能も低下する
これらを踏まえて、腸内環境を改善し、自律神経を整えるためのアプローチを紹介していきたいと思います。
腸内環境を整えるアプローチ
①善玉菌を増やす
善玉菌と言えば、乳酸菌やビフィズス菌です。乳酸菌は、腸内における善玉菌の0.1%と言われ、残り99.9パーセントを占めるのが、ビフィズス菌です。
乳酸菌は、主に小腸に1億~1,000億個ほどそんざいし、オリゴ糖などをエサとしてエネルギーを生成。その過程で乳酸などを作ります。ビフィズス菌は、大腸に1兆~10兆個ほど存在するとされ、悪玉菌の繁殖を抑制し、腸の蠕動運動を促進すて便通を改善する作用があります。
ビフィズス菌は乳酸菌の一種ですが、両者の違いは酢酸を生成するかどうかです。ビフィズス菌は、乳酸以外に大量の酢酸(短鎖脂肪酸の一種)を生成するのが大きな違いです。酢酸には強い殺菌力があり、悪玉菌の繁殖を抑制します。悪玉菌はアルカリ性の環境を好むのですが、酢酸によって腸内が酸性に保たれ、悪玉菌を死滅させるのです。
酢酸は血糖値上昇を抑え、インスリンの過剰分泌による脂肪蓄積を抑制するなど、健康・美容・ダイエット効果も注目されます。
乳酸菌が豊富に含まれているのは、味噌、醤油、酢、キムチ、納豆、チーズなどの発酵食品です。ビフィズス菌の場合、エサとなるオリゴ糖を多く含む大豆、ごぼう、アスパラガス、玉ねぎ、にんにく、バナナなどを意識して食べましょう。
最近では、プロバイオティクス(乳酸菌やビフィズス菌など、人体にいい影響をもたらす微生物)のサプリメントを摂取する人も増えてきました。しかし、サプリメントは胃を介して腸へ行く際、胃酸や胆汁で多くが死滅するので意味がないのでは?という意見もあるようです。
死滅してしまった菌を「死菌」と呼び、生きている菌を「生菌」と呼びます。生菌は腸内で、腸内環境を整える働きをするわけですが、実は彼らにも役割があります。
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