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内受容感覚からの感情を「呼吸」でコントロールする方法。寝たままできるエクササイズを紹介

よく気持ちを落ち着かせるために深呼吸をすると思います。逆に呼吸を早く行うことで、興奮状態になるといった現象を感じられることでしょう。私たちの感情は、呼吸と深く結びついています。このことは、特に知識がなくてもこれまでの経験で理解できる人が多いでしょう。

今回は、呼吸によってなぜ感情がコントロールできるのかを、脳との結びつきによって理解していきたいと思います。後半では呼吸を活用したメンタルコントロールのエクササイズを用意しているので、ぜひ試してみてください。

内受容感覚と感情の関係性〜2つを結びつける「島皮質」の存在〜

まず紹介していくのは、「内受容感覚(インターセプション)」です。これは「体の中の感覚」を示す言葉であり、私たちは飢餓、渇き、疲労、心臓の鼓動、胃腸の動きなど、身体の内部から来るさまざまな感覚を認識しています。内受容感覚を通じて、私たちは「何かを食べる」「リラックスする」といった行動につながっているわけです。

そして、この内受容感覚は「感情」にも強く関係しています。感情は単に心理的な現象ではなく、生理的な変化も伴います。例えば、恐怖を感じるときに心臓が早く打つ、緊張すると胃が痛むなど、これらの生理的な反応は内受容感覚によって感じ取られます。内受容感覚はこれらの身体の変化を認識し、それを感情として経験するのに役立ちます。

感情は単に心理的な現象ではなく、生理的な変化も伴います。例えば、恐怖を感じるときに心臓が早く打つ、緊張すると胃が痛むなど、感情の変化と同時に内臓からの感覚もあります。逆に言えば、胃が痛む、腸が煮えくり返るといった感覚を通じて、私たちは自分の感情を認識してもいるのです。

このように、内受容感覚と感情は相互に深く関係しているわけですが、それは脳の構造も深く関係しています。

大脳皮質には「島皮質」という領域があります。島皮質には、大きく4つの役割があるとされています。

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