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  • ドラマ アンサング・シンデレラ実況ツッコミ解説集

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ドラマ アンサング・シンデレラ第11回(最終回) 解説とツッコミ

こんばんわ。このドラマ解説も最終回となりました。史上初の薬剤師ドラマ、どうなることかと不安がありました。実際は予想よりも物語の構成はしっかりしているものの、やはり視聴者に見せるための演出が多かったのが気になりました。  専門職としては「これは事実とは違うから」と言って指摘したいのですが、それを全部クリアしてしまうとドラマではなくドキュメンタリーになってしまいますし、一般の人が見てもきょうみをひかないものになってしまいます。見る人はいわゆる知的好奇心のある人のみです。  そ

    • ドラマ アンサング・シンデレラ 第10話 解説とツッコミ

      こんばんわ。ついにこの記事も残すところあと2回です。(もしかしたらあと1回やるかも) 存在を認め、支援する皆さん 治験について 治験担当医師の畑中先生に感謝。 治験に関しては、医師がメインであるそうです(治験には詳しくない) 畑中先生も、治験の医学に対する貢献という視点から支援されています。 治験担当の七尾副部長。自分の感情を出さずに、治療の選択肢を与える、という意味で文献を調べ、みどりに提案しています。治験が正当に行われることを第一に考えた行動です。(治験の正当性、

      • ドラマ アンサング・シンデレラ 第9話 解説とツッコミ

        今晩は。 1.薬の過量投与 処方薬を過剰に服用することをオーバードーズといいます。 昔から医療の現場では珍しくないことだったので、安全性を高める方向に薬剤の開発が進んでいっています。個々の薬によって量は違いますが、飲みきれないぐらい多くの薬を飲まないと命に影響がないように設計されている薬もあります。体から薬を出す方法として胃洗浄が上げられますが、苦しいです。 薬の過剰摂取で入院している人を一般の病棟に入れることは考えにくいです。薬から遠ざけるのが第一なので、薬剤師が

        • ドラマ「アンサング・シンデレラ」第8話 解説とツッコミ

          こんばんわ。今回は様々な薬剤師の方がそれぞれの業務内容、業務に対する思いをつぶやいていたのが印象的でした。 いいつぶやきも多かったので、自分のツイートだけでなく、他の方のつぶやきも引用します。 薬剤師による在宅療養支援 「居宅療養管理指導」(介護保険によるもの)  要介護認定を受けた人に対するサービスです。介護保険の上限額の枠の外で計算されます。(上限額に関係なく、一定の額の支払いとなります) 独居や介護者が長時間目を離すことが難しいなど通院が困難な人が対象となります。寝

        ドラマ アンサング・シンデレラ第11回(最終回) 解説とツッコミ

        • ドラマ アンサング・シンデレラ 第10話 解説とツッコミ

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        • ドラマ「アンサング・シンデレラ」第8話 解説とツッコミ

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        • ドラマ アンサング・シンデレラ実況ツッコミ解説集
          11本

        記事

          ドラマ アンサング・シンデレラ 第7話 解説とツッコミ

          こんばんわ。 調剤の機械化いろいろな調剤を行う機械がどんどん出てきています。 ・粉薬を自動で測って1回分ごとにパックする機械 ・水薬の量を自動で測って容器に入れる機械 ・錠剤の数を自動で数えて取り揃える機械 ・一包化(1回分ごとに薬を1つの袋にまとめる)する機械 ・鑑査をして、記録する機械(画像に記録するものもあります) これらの導入目的は、  作業の時間短縮  作業を確実に行う  薬の中に異物が入るのを防ぐ  調剤した薬の形状を記録する  人件費の節約 などがあります。

          ドラマ アンサング・シンデレラ 第7話 解説とツッコミ

          ドラマ 「アンサング・シンデレラ」第6話解説

          こんばんは。 女性ホルモン製剤と女性の暮らし いわゆる「低用量ピル」と呼ばれるものについての解説。  卵胞ホルモンと黄体ホルモンを組み合わせて、妊娠に似せたホルモンの分泌の状態を作り出し、妊娠しないようにしたり、子宮内膜が必要以上に分厚くならないようにします。もしくは、自分の体の中で起こっているホルモン分泌バランスの乱れを整え、月経周期に伴う心身の不調を改善する目的で服用することもあります。最近では、より影響の少ないとされる「超低用量ピル」も出てきていますし、その中には12

          ドラマ 「アンサング・シンデレラ」第6話解説

          「ドラマ アンサング・シンデレラ 第5話 解説」

          こんばんは。今回は「アンサングシンデレラ」第5話の解説をします。 患者さんの職業、行動、趣味や何気ない一言は治療の大きなきっかけになります。  怪我した場合の原因、リハビリの目標、今回のように「生きている間に叶えること」の大きなカギになります。(今回は「野球」「息子の店の料理を食べる」でしたね) がんのように「治癒せず、亡くなってしまう可能性のある病気」場合、治療の過程や患者の死後に心身ともに病んでしまう家族がいます。治療の間から家族の心身の状態も観察して接していくのも医

          「ドラマ アンサング・シンデレラ 第5話 解説」

          「ドラマ・アンサングシンデレラ 解説 第四話」

          このドラマ毎回のように「患者さんの生活を守る」という視点での語りから入るのが特徴です。病院に勤務していると、どうしても治療100%、医療的な正しさ100%になりがちです。しかし、患者さんはずっと入院はできません。治療100%の暮らしもできません。  入院設備のある大きな総合病院ではなく、開業医、さらにその中でも往診を真面目に行っている診療所では「患者さんの生活をより良いものにする」という視点が強くなっていきます。  このメッセージから始まるということは、患者は生活を守って欲

          「ドラマ・アンサングシンデレラ 解説 第四話」

          「ドラマ アンサング・シンデレラ」解説第三話

          どの職業もそうですが、新人はこのような体験をして大きくなっていきます。このような思いを受け止め、導く先輩の存在は大きいです。(日本の薬局薬剤師はこういう先輩を持たずに自分で大きくならざるを得なかった事例が多いのが残念なところ、今の6年制の薬剤師はそのあたりは改善されていると思います。) 毎回このセリフが出てくるのが好感を持てます。職業としての薬剤師は、 入院して治療100%の生活を送るところから、 退院後、外来で生活しながら薬物治療を中心とした治療がうまくいくよう支えるの

          「ドラマ アンサング・シンデレラ」解説第三話

          「ドラマ アンサング・シンデレラ解説第二話」

          こんにちは。アンサング・シンデレラ第2話の解説をツイッター投稿を含めて紹介します。 1.子供に薬を飲ませるには マイコプラズマ肺炎にかかった子供にどうやって薬を飲ませるのかについてが今回のテーマの一つでした。  クラリスロマイシンはマクロライド系の抗生物質です。菌などをおとなしくさせる効果のあるものです。よく使われますが、相互作用が非常に多い上に苦いのが欠点です。服用回数を2回にすることができるのが長所です。(冒頭で味見していた「メイアクト(成分名:セフジトレンピボキシル

          「ドラマ アンサング・シンデレラ解説第二話」

          「ドラマ アンサング・シンデレラ解説第一話」

          こんにちはみやQです。 次回以降はTwitterで実況解説+解説Noteを掲載します。 それにしても、武田〇〇になにか言いたい方が多かったようで・・・・ https://twitter.com/miyaq55/status/1283758370596352006 まず頭に入れておきたいこと ・そもそも視聴者は薬剤師の仕事がなにかわかっていない ・それどころか、視聴者は病院にはどんな人が働いていて、どんな仕事をしていて、どのような分担をしてるのかすらわかっていない ・よって

          「ドラマ アンサング・シンデレラ解説第一話」