短歌

本

Twitterに投稿したものです

定期券売り場の列の長さだけ桜並木が生まれればいい

総武線各駅停車千葉行きに身を委ねれば私は積荷

網棚に乗せた荷物は少しずつ所有権が減らされていく

ＪＲ北海道の遅延情報が流れる　一応見とく

君の住む街の青さを知りたくて安房鴨川に今降り立った

生きている以上のことを知らなくてSNSに甘んじている

本当は誰も傍にいないことイヤホン外す時の静けさ

体温計売り切れているこの街にまだ税金を納める覚悟

有人のレジでよかった日が落ちるまでに誰かと話したかった

何もかも消えた街でも白線の内側を歩いてしまうだろう

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