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面白い本・好きな本|対話をするからわかること[経済と音楽とアニメ]篇

早く行きたければ、ひとりで行け。
If you want to go fast, go alone. 
遠くまで行きたければ、みんなで行け。
If you want to go far, go together.

有名なアフリカの諺の通り、ひとりがいいときもあるけど、ひとりではないほうがいいときだってある。
本だって、ひとりによる単著でなく、ふたりの対話本のほうがいいときもある。

対話をするから、よりわかりやすく、より深く。


直接会うことの価値

3.11で「つながり」の大切さからLINEが生まれ、Uber、Airbnbで「シェア」の文化が広がり、コロナによって「リモート」が日常となる。

ひとりなんだけど、ひとりではない。
いつでも誰かと繋がっている。

結果として、直接会う機会は激減し(特に仕事で)、直接会う必要があるかどうか、常に判断を求められる。
対面するからこそ感じ取れる雰囲気空気感が必要なのかどうなのか。

会うことはあたりまではなく、とっても価値があることなんだなぁ、という気づき。


対話をするからわかること[経済と音楽とアニメ]篇

と、いうことで、ふたりで会って会話することで生まれた面白い本を3冊ご紹介。錚々たる面々。

佐藤雅彦×竹中平蔵
小澤征爾×村上春樹
養老孟司×宮崎駿

知性の優劣を競う論争ではなく、知的な交流による互酬的な対話の本。

対話によって、よりやさしく、より深く、より面白く。


経済ってそういうことだったのか会議/2002

佐藤雅彦×竹中平蔵

佐藤雅彦さんは「ピタゴラスイッチ」や「バザールでござーる」や「だんご3兄弟」など、人々の心に強く残る作品を多数生み出してきたすごい方。

何気なく見過ごしてしまう日常に、
目の付け所と新鮮な驚きを与えてくれる。

そんな方が、経済について質問をする。
質問がいいから、答えがとてもわかりやすい。
いい質問が、いい答えを導く。
とてもいい対話のかたちを示してくれる

やさしくわかりやすい経済の本。


小澤征爾さんと、音楽について話をする/2011

小澤征爾×村上春樹

音楽を語る上で小澤征爾の知識と経験に非の打ち所なし。対話が成功するもしないも村上春樹にかかってくる、という本。

結果は大成功。

村上さんの音楽への愛情の深さ、造詣の深さ、思慮深さ。

もうこれに尽きる。小澤さんがひとりで語るときよりも、圧倒的に臨場感を持って深い話が展開される。音楽にまったく詳しくない人でも、"流れに身を任せて、音楽を聞くように読めばいい”、そんな本。


虫眼とアニ眼/2002

養老孟司×宮崎駿

宮崎作品を通して自然と人間のことを考え、若者や子供への思いを語る本。

自分を好きになろう
人間を好きになろう
自然と生きるものすべてを好きになろう

そんなメッセージの対話本。

圧巻なのは、宮崎駿書き下ろしの「理想の保育園」。
この本の冒頭に「養老さんと話してぼくが思ったこと」と題して、20ページ近くにわたって掲載されているもの。対話があったからこそ生まれた作品。

こんな保育園があったらいいなぁと素直に思う。

町のいちばんいい所に子供達のための保育園つくる
子供達が夢中で遊べるところ
すべての感覚を使って、身体を動かしてしまうところ
木や土、水と火、いきものと触れるところ


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