鹿水 美優

ぶんしょうをかく 読んでくださった皆さまの心になにか残せればいいな #モノカ…

鹿水 美優

ぶんしょうをかく 読んでくださった皆さまの心になにか残せればいいな #モノカキ空想のおとにて検索してご覧になってくださると文章で遊ぶ仲間たちの書いたものが読めるのでぜひに!

最近の記事

クリスマスへの考え事

ここはモノカキサンタが集うクリスマスプレゼント製造工場。 イブまで1ヶ月をきった今、サンタ達は大忙しでプレゼントの準備にあたっています。 それぞれいったい何を送ろうというのでしょうか? ------------------------------------------------------------------------------- 神様とかそういったものはあまり信じていない。 そんな私は「命」とは神様なんて曖昧なにかではなく 母と父という明確な人物に貰ったもの

    • やさしさ

      優しさ とはなんだろうかという事について考えたのはいつだったか。 一概に優しさと言うけれど、甘やかすことも優しさだし、成長できるようにきびしくすることも優しさだと思う。 一般的には人に優しいと評価される人は結構な割合で思った事を人に対して強く言えない事が多いと私は感じる。 でもそれって突き詰めてみると、人に言って嫌われるのが嫌だから言えないだけではないだろうか。そうなってしまえば、その人は自分に優しい人ということなのだろうか。 だからと言って人にばかり厳しく言う人を優しいと

      • ひと

        届けるということ。 伝えるということ。 その難しさにいつ気付いたんだろう。 ヒトとは、漢字で書けば人。 二人がそれぞれ支え合う絵だとよく比喩されている。 文字にするとそんな単純なものだ。 でも実際はどうだろうか。 桜吹雪きの舞う、河川敷。 親と子供が手を繋いで歩いている。 40手前の母と父。その間に小学生であろう子供。3人の掌は繋がって和かに歩いている。 その3人の後ろでじっとその手を見つめる中学生くらいの少年がいた。 子供の手は両方埋まって居たが、少年の手は両方空いて

        • 冬の早朝、私は走っていた。 赤信号に捕まり、足を止めた。 「少し肌寒いな...」 腕をさすりながら呟いた。 遠くの方を見ていると、ふと、ジムの前に立っている方と目があった。 何故かはわからないがその人の元へ勝手に足が動き出し 「メールアドレスを教えてください」 と声をかけていた。

        クリスマスへの考え事

        • 冬の早朝、私は走っていた。 赤信号に捕まり、足を止めた。 「少し肌寒いな...」 腕をさすりながら呟いた。 遠くの方を見ていると、ふと、ジムの前に立っている方と目があった。 何故かはわからないがその人の元へ勝手に足が動き出し 「メールアドレスを教えてください」 と声をかけていた。

          診断結果 鹿水さんは、「早朝のジム」で登場人物が「見つめ合う」、「メール」という単語を使ったお話を考えて下さい。

          診断結果 鹿水さんは、「早朝のジム」で登場人物が「見つめ合う」、「メール」という単語を使ったお話を考えて下さい。

          あついひ

          ------------------------------------------------------------------------------- ある女の子の死から5年。久しぶりにあった男女の会話 登場人物 しゅう:男性 みつき:女性 -------------------------------------------------------------------------------- しゅう:あついなぁ。まったく溶けちゃいそう。 みつき:

          ふうりん

          ジィジィギィと虫や蛙の鳴き声、自然の音がする方を私は屋根の下でなんとなく見ていた。 ふと「ちりん」と頭の上から音がした。 気になり音の鳴る方を見ると最初はクラゲのお化けが頭の上に浮いていると思ってびっくりした。 しかし、よく見るとそれは夜の色をした綺麗なものであった。 薄蒼く、それでいてキラキラと光って見えるそれから「ちりん」と綺麗な音がした。 素敵なものに見えた。 不思議そうに見ている私に、叔母は微笑みながら「それはね、風鈴っていうのよ。」と教えてくれた。 「ふうりん?

          靄(もや)の晴れるその瞬間

          少し陰った空模様の下、ふらふらと、でも少しイキイキと歩く、仕事を終わらせたその帰り道。 上司に怒られたことや、失敗してしまったことを思い出してしまい気持ちが少し疲れたので、お気に入りの小粋なカフェに寄った。 いつもの席に、座り、いつものようにカフェラテを頼む。 注文したものを待つ間、少し暇なので、鞄から書類を出そうとしたが、やめた。気分転換で来たのにそんなことをしたら、私の気分も、なによりせっかくのお店の雰囲気も台無しだ。 この心地よい空間に仕事などのピンっと張りつめた緊張

          靄(もや)の晴れるその瞬間

          借りコトバ

          簡単なだけど暖かい言葉 それをあなたは簡単に吐き出すけれど、 私には上手く言えなかった。 ねぇどうしてあなたは素直に言えるの? 恥ずかしかったりしないの? そう聞こうとした時、私は気づいた。 ぁぁ、自分が汚れているから 素直に綺麗な言葉を言えないんだと。 ねぇ、どうしたら元に戻れるの。 私の言葉はどうしても心の奥底には届かない。 思ったままをまっすぐに伝えたい。 汚い自分は、言葉一つ吐き出せない。 口を開いて声を出してみる。 そうすると声にならない言葉が、ぽろぽろこぼ

          借りコトバ

          はなし話

          「あなたのお名前聞かせてよ。」 その声を反芻したが、 僕の名前はなんだったか。 その意味はなんだったか 僕の頭では理解出来なかった。 慣れた手つきで袋を開け シャリっと音を立て食べた。 僕の好物はうまい棒だ。 安いからただそれだけの理由だけれど。 やはり慣れ親しんだ味であるから、 美味しいのだと感じる。 何か光って見えるものを見た。 そこには見すぼらしい姿の少年が、 薄い茶色の目を携え、 立っていた。 光って見えるその中で、 少年の目はちっとも光っていなかった。 存在証

          くものかたち

          私は白い雲の形をいろいろなものに例えて 「あれはうさぎだな。」 などと眺める彼の顔が好きだった 「ねぇ、君は知っているだろうか、 爆弾は簡単に作れてしまうことを。」 いつも穏やかな彼にそう問われて驚き、私の顔が引きつっているのが自分でわかる。 「何を突然言っているの?怖いじゃない、やめてよ。」 「傷の消毒液とマニキュア落としで高性能爆薬が作れる。 消毒液には過酸化水素水、マニキュアにはアセトン、この二つを酸触媒存在下で高性能爆薬のトリアセトントリペルオキシドが容易に合成

          くものかたち

          紫の怪しげな月が木々の隙間から顔を出す。 ばさりという音と同時に 一枚の羽が目の前にふわりと降ってきた。 ショウジョウトキか。 ふと後ろを向くと 紫の妖光の瞳がこちらを見ていた。 「あなたの存在を識る人は何人いるの?」 そう歌を聞くと ふとその瞳とそこにあった道が消えていった。

          紫の怪しげな月が木々の隙間から顔を出す。 ばさりという音と同時に 一枚の羽が目の前にふわりと降ってきた。 ショウジョウトキか。 ふと後ろを向くと 紫の妖光の瞳がこちらを見ていた。 「あなたの存在を識る人は何人いるの?」 そう歌を聞くと ふとその瞳とそこにあった道が消えていった。

          月明かりの下で 一人の少年が歩いている 「あなたの声を聞かせてよ」 少年は驚きこけてしまう 「認識というものがあってこそ、人は人たり得るのだよ。だから声を聞かせてよ」 少年は怯え声が出ない 「認識がないのなら、あなたはなにも存在しない」 逃げ出した少年には帰るべき道はなかった

          月明かりの下で 一人の少年が歩いている 「あなたの声を聞かせてよ」 少年は驚きこけてしまう 「認識というものがあってこそ、人は人たり得るのだよ。だから声を聞かせてよ」 少年は怯え声が出ない 「認識がないのなら、あなたはなにも存在しない」 逃げ出した少年には帰るべき道はなかった

          【鹿水】 紫の妖光を纏う瞳を持つ、ショウジョウトキの翼のトリビト。「忘れられた人間の歌」を歌い、帰り道をわからなくさせてしまう。月夜の晩に姿を見せることが多い。 https://shindanmaker.com/603912

          【鹿水】 紫の妖光を纏う瞳を持つ、ショウジョウトキの翼のトリビト。「忘れられた人間の歌」を歌い、帰り道をわからなくさせてしまう。月夜の晩に姿を見せることが多い。 https://shindanmaker.com/603912

          本の国

          草原の真ん中、広々とした快晴の元に白いお城、それに立派な砦が見える。 城下に町はなく、ただぽつりと城が建っていた。 しかし、廃城ではなくしっかりと整備されているようだ。 弓や槍をもった見張りが砦を巡回しているし、城には旗が掲げられている。 その日の光に輝く白く綺麗なお城に見惚れていると、 突然、かたり、とその城は傾いて・・・。 「いたいっ」 そんな私の小さな悲鳴でで目が覚めた。 わたしの飼っている小さなリスに思いきり指を噛まれたようだ。 「ほら、お食べ。」 リスの名

          日記

          私の娘の話をしよう。 先日、先立たれてしまったから。 娘は18歳だった。 親バカと思われるかもしれないが 娘はとても綺麗だった。 透き通った白い肌にすらりと伸びた黒い髪 すっきりとした顔立ちに そして、その目は鏡のように全てを写して とても不気味だった。 頭がとても良かった。 どんな難しい問題を出しても解くくせに 学校のテストでは90点台を取ってくるから 何故か聞いたら 目立ちたくないからと 素っ気なく言われた記憶がある。 娘は以外と人気者だった。 ただ、私にはどこかそ