月明かりの下で
一人の少年が歩いている

「あなたの声を聞かせてよ」
少年は驚きこけてしまう
「認識というものがあってこそ、人は人たり得るのだよ。だから声を聞かせてよ」
少年は怯え声が出ない
「認識がないのなら、あなたはなにも存在しない」
逃げ出した少年には帰るべき道はなかった

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