クリスマスへの考え事
ここはモノカキサンタが集うクリスマスプレゼント製造工場。
イブまで1ヶ月をきった今、サンタ達は大忙しでプレゼントの準備にあたっています。
それぞれいったい何を送ろうというのでしょうか?
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神様とかそういったものはあまり信じていない。
そんな私は「命」とは神様なんて曖昧なにかではなく
母と父という明確な人物に貰ったものという認識がある。
・・・でも実際のところどうも神様はいるみたいだ。
六つの奇跡を見た。
この建物の中で起きているこのことを奇跡と言わずしてなんと説明しようか。
その奇跡は決して明確な人物が起こせるものではない。
それぞれの奇跡は小さなものかもしれないけどそれは曖昧ななにかにプレゼントを貰って起こしているものだ。
何故わたしにはその力がないのか
自分に与えられた一角で考える。
ここにはペンとノートと机がある。
私に一体何ができるのか。
この建物は人が起こす他人のための奇跡で溢れている。
この中でも私は踏み出せずにいる。
周りからはそれぞれに忙しそうな音が聞こえている。
その音が私を焦らせる。
焦燥感に駆られて叫びたくなる。
なにか私にだけ出来ることはないのかと。
膝を抱えて、目を瞑り、考えても答えは出ない。
「シャン」とふと鈴の音が鳴った。
風が吹き机の上のノートが落ちてきた。
だから私はノートを広い机に戻そうとしたが、白紙だったそこに文字があった。
「Your words always uplift me.」
意味を理解し手が止まる。
なんだ、そんなことか。
奇跡なんか無くても人を幸せに出来るのではないかって
なんでそんな簡単な事にも気が付かなかったのだろう。
私にだけなんてことは望まなくても
私だから出来ることがあるではないか。
言葉を書こう。
詩を、手紙を、物語を、たくさんのことを書こう。
誰でもではなくても
誰かが喜んで幸せになってくれれば・・・
そんな願いを込めて
願わくば、クリスマスに大切な人たちに言葉で幸せを届けられるように。
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イラストは小山さとりさん、れとろさんの作です。
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