ミツトリヒトギのヤナギモト

アートディレクター柳本真穂とデザイナー田部井眞子の2人からなるデザインユニット、「ミツトリヒトギ」。 「育ちゆくもの」をテーマに、今にも動き出しそうな生命力を感じるデザインを生み出しています。そんなふたりのことや、感じたこと想っていることなどを呟き貯めていく場所。

ミツトリヒトギのヤナギモト

アートディレクター柳本真穂とデザイナー田部井眞子の2人からなるデザインユニット、「ミツトリヒトギ」。 「育ちゆくもの」をテーマに、今にも動き出しそうな生命力を感じるデザインを生み出しています。そんなふたりのことや、感じたこと想っていることなどを呟き貯めていく場所。

    最近の記事

    本と足湯とミツトリヒトギ

    幼い頃の、将来の夢って覚えていますか? わたしは、本に纏わることが多かった気がします。 本の表紙とか、 文章間のバランスとか 余白とかフォントとか、 紙の質感とか そういうもの全てひっくるめて本が好きで。 本に関わるお仕事をしたいなあと思っていました。 自分の好きな本に囲まれて。自分の好きな分類で並べて。来てくれた方と好きなことについて色々おしゃべりしながら、この本好きそうかもなあとそっと紹介するような本屋さんにも憧れた時期も。 ヒトギのお店が新装開店する時、 タベイと

      • “春は、黄色い花が連れてくる“

        この前の土曜日。なんかよくわからないけれど、無性に黄色い花が欲しくなって。黄色い花…黄色い花…と心のなかで唱えながら、あとでお花屋さんを覗きに行こうかなと思っていたら、ミツトリヒトギの庭から春の知らせが届いた。 箱を開いた瞬間に広がる、自然な春のかおり。 冬でもなくて春でもないこの時期特有の、少しかたさを感じるような甘酸っぱさ、でも甘くて。何度も全力で吸い込んで、全身隅々まで行き渡らせる儀式みたいなのを繰り返し。 そして、昨日。『春は、黄色い花からやってくる』という言葉を

        • ミツトリヒトギの妄想パン屋さん。

          ミツトリヒトギのヤナギモトです。 わたしは、食べることが大好きです。 音楽を聴くのも映画を見るのも本を読むのも旅行するのも…好きなことは書ききれないほどたくさんあるし、人に趣味を伝えるときは違うことを言ったりもしますが、食べることがとにかく好き。素材や空間や背景や作るひとや一緒に食べるひと、いろんな構成要素をすべてひっくるめて好きです。 「食べたい!」という気持ちは、すべての根源。食べるためなら日本でも世界でも、どこにでも足を伸ばします。そして、「カンボジアで食べた淡水魚の酸

          • 手離せない、ヒトギアイテムのこと。

            ミツトリヒトギのアイテムは、タベイとヤナギモトで話し合いを重ねて作っています。 「ねえねえ、こういうの欲しいのだけど…」という想いからはじまり、デザインやかたちやどうなっていたら嬉しいかを考えて、何度も試作を繰り返し、試作品も島根と東京間を行ったり来たりしながら、実物を見て触れて、細部までこだわりを込めています。 ミツトリヒトギのアイテムたちの中でも毎日手放せないものというのがあって、そんな時に、ああ作ってよかったなあと幸せを感じたりします。 そんなわけで、 アイテムたちへ

            秋から冬へ、

            つい先日まで秋だったのに ふと気付いたら、肌を刺すような冬の気配を感じる日。 念願の、大地を抱えるような おおきなブーケを作ることができました。 街角を歩いている中で、 秋と冬が入り混じっている景色を見つけて、 その隙間にスッと光が差し込むようなブーケ。 日々街中を歩きながら、 ちょっとした季節の移ろいを感じるのが大好きなので、 そんな物語を交えながら、束ねていくことが嬉しくて。 ここに来るようになって、 ちょっとした移ろいを感じて喜ぶ方々がいることの喜びもあり、 今

            春の蠢き。

            春の花は、動きが大きくて、 明るくなったら花開き、暗くなったら閉じるんだそうです。 そうしてじわじわと育っていく過程も、春らしいなあと感動しました。 ブーケを解体して、机の上に飾っていたら、 1日1日アネモネが開いていって、 1輪ずつ異なる紫のグラデーションに心奪われます。 「首が伸びる」と聞いていたアネモネは、 本当にぐんぐん首が伸びて、 かたつむりがぐっと首を伸ばすように動きまくり、 ちょっと気持ち悪ささえ感じるほど。 毎日「本当に首が伸びてるよ!」とタベイに報告し

            花嫁のためのブーケ。

            ブーケ・ド・マリエと呼ばれる、花束。 自然の情景をすべて包み込んだような、 大地のエネルギーを感じる、あたたかいブーケ。 素敵!という感動と、 どうなっているの?というびっくりと。 花嫁の未来のしあわせを願いながら束ねていく。 昔から、わかりやすく可愛らしいものがとても苦手で ピンクや黄色のフリフリしている可愛らしいものを喜べない、 とても扱いづらい子どもだったなという自覚はある。 好きなものを伝えきれないもどかしさを、ずっと抱えていた。 自分の結婚式でも、 緑ゆたかな

            はじめての、世界。こんにちは。

            ある日、instagramを何の気なしに手繰っていたら、 友人がアップしたストーリーに心を鷲掴みにされた。 両手いっぱいの 自然をそのままに感じられるようなブーケ。 これは何…?!と夜通し調べ、 こんな素敵なスタイルの世界があるのだと知り、 居ても経ってもいられなくなった。 即日連絡を取り、 このスタイルを学びたいのだと大興奮でアトリエへ。 (興奮しすぎて、好きが溢れて、本当に不審者だったと思う) はじめての作品づくりは、 自然の様を感じ、この季節感をどう表現するか、

            母子手帳ケースのこと。

            母子手帳ケースは、ミツトリヒトギのアイテムのなかでも、かなり古株。 正直、出産するまで何のために必要なのか?と思っていました。しかし、いざ自分で使ってみて驚いたのは、産後の方が登場シーンが多いこと。 そんな想いを連ねてみたいと思います。 母子手帳ケースが生まれたきっかけは、タベイの出産経験でした。 産院に通い始めると、病院のカードや母子手帳・エコー写真などなど色々な物を渡されるので、それがバラバラになるのが面倒!というタベイのニーズから生まれたアイテム。 その後、ヤナギモ

            たいせつな本のこと

            タラブックスを知っていますか。 インドのちいさな出版社。美しい手づくりの絵本を作っていて、世界中で人気のある出版社です。 ヤナギモトが「タラブックス」を知ったのは、結構最近のこと。 新木場にあるCASICAで開催された『TRACING THE ROOTS〜旅と手仕事〜』を訪れた際、戸棚のなかに『インドのちいさな出版社、まっすぐに本をつくる タラブックス』という本を見つけたのがきっかけです。なんとなく存在は知っていましたが、その本には、タラブックスの本が一冊一冊大切に作られる

            テキスタイルができるまで

            ミツトリヒトギのアイテムは、オリジナルデザインの生地づくりから始まっています。「え?生地から作ってるの?」と良く聞き返されますが、そうなんです。生地から作っているのです!(生地作りの話も、次の記事でお伝えできればと考えています)」 その生地づくりの工程を、2017年に生まれた『薬味』を題材にたくさんの写真を交えてお伝えします。 ◆デザインのはじまり。 タベイとヤナギモトの2人が揃って、そろそろ新しい何かを作りたいね…という気持ちになったときが、デザインを生み出すサインです。