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エンターテイナー・ストリート

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甘野充プロデュースの共同運営マガジン「エンターテイナー・ストリート」です。  共同運営マガジンは、みんなで作るマガジンです。  小説、詩、エッセイ、絵、音楽、動画など、想像力と創… もっと読む
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 甘野充プロデュースの共同運営マガジン「エンターテイナー・ストリート」です。  共同運営マガジンは、みんなで作るマガジンです。  小説、詩、エッセイ、絵、音楽、動画など、想像力と創造力あふれるアートやエンターテイメント作品をnoteで公開している人たちが集まって、作品を披露する場となります。  参加すると、自分の記事を共同運営マガジンに追加することができるようになります。  たくさんの人に自分の作品を読んでもらえるチャンスです。  参加費は無料!  ぜひともご参加を。  

【連載小説】ガンズグロウ vol.12「勧誘」

チャットもスムーズになり、ピットインの回数もかなり減った。 もう初心者ではないと言っても過言ではないだろう。 このところ、やたら他の部隊から勧誘がひどい。 女の子のプレイヤーが少ないからだが、なんというか、うざい。 レナに聞いてみたが、 「私のところには勧誘きてないよ?」 と逆になんで?と質問されてしまった。 どうして私ばかり誘われるんだろう? 女の子キャラでプレイしているみなもにも聞くが、そんな勧誘来ていないという。 タツキに相談してみると、 『どこかに

5月20日の詩

誰も僕を止めちゃいなかった。 止めたのは僕自身だ。 傘を捨てて 雨に打たれ 重くなった シャツで 駆け抜けたい。 今の僕なら駆け抜けられる気がする、 じゃなく 瞬間移動できる。 僕はもう 自分を止めない。 生きるために 生きてやる! おはよう、世界。

作らない理由

詩人は戦争の詩をかけ そんな一文を見た 私は戦争を意識させるような詩は嫌い 平和な場所から 見下ろして、ダメだよ!と言ってるように 聞こえてきてしまう。 戦場となった街の詩人さんが 戦争の詩を書くのは気にならない 戦争を題材にパフォーマンスしてるだけに見えて仕方ない詩人さんがたまにいる 表現の自由 確かに表現は自由だ だけど その自由に誰かの不自由さが 入り込んだらそれは 自由ではなく、エゴだ 平和な場所から 戦争の詩を書くのは 「あなた達、大変ね、かわいそう

風飛

小さき手を握りしめ降り立った そこは風の強い街だった 山から振り下ろす風は 意地悪く絡んできた 北風と太陽のように… 小さき手を握りしめて 私は身を縮めた 風なんて嫌い 私はつぶやいた 好きになんてならなくていい 風は笑った 意地悪な風は私達を容赦なく叩いたが いつしか 風から守るたくさんの防風壁ができていた 暖かい風に守られて 長い長い季節が過ぎた 「自立の風」が吹きだした 子供達の背中に翼が生えた 「自信」という名の風が そっと翼を震わせた 翼は追い風

前橋ポエトリーリーディングin前橋文学館に参加して

やばっ! コンシーラー塗るの忘れた! そんな夢を見て 目を覚ました朝 いよいよ、本番! ドキドキして眠れなかった…わけでもなく ぐっすりとはいかなくても それなりに眠れました。 ”晴れ渡る空 気持ちを込めて作った詩に いよいよ羽をつけて 羽ばたかせる日が来た 伝わるかな 聞いてくれた人の心や気持ちに 色んな『風』が吹いてくれたならいいな さあ 旅立ちの準備をしょう” 当日(5/19)に朝は青空 初体験の日にはピッタリ。 前橋ポエトリーリーディングは 13時から

【連載小説】ガンズグロウ vol.11「初出勤」

それにしても、カフェに行ったことがないとか言って自分はしっかりカフェでバイトしてるじゃないの。 と私は思う。 今日は初出勤の日。 出勤すると、制服のポロシャツと名札、それから腰巻きのエプロンを与えられた。 それから滑らない靴。 下はジーンズやチノパンでよいと言われていたので、ジーンズを履いてきた。 まず最初にメニューから覚えていく。 メニューには略称があって、キッチンには略称で通す。 パスタが八種類くらいだから、なんとかなりそうだ。 次に接客。 「いらっし

5月19日の詩

くぐもった空気。 何か言ってるけど、 今の私では聞き取れない。 ごめんね、 と空気に謝ってみるけど 何て言ってるか 分からない私は 許されているのか 許されていないのかすら 分からない。 またいつか 空気と お話がしたい。 またいつか。 おはよう、世界。

「死生観と自覚」

「死生観と自覚」  深夜に拾い読みで「論語」を読んでいたが、今日風の解釈の浅薄さに複雑な想いが生じていた。  自明だが物事の考察、解釈は其々が自分自身の視点観点に引きつけて読むしかない。    今日、浅薄な無常観や相対的世界観に呪縛されている魂は「死生観」の自覚から生じる人間の「根本的課題」という見解を断じて認めぬであろう。  かかる状況は悲惨というしかないが、今日の時代はこの最も基本的、本質的問いに対して頗る無関心である。何故かと言えば、好んで困難や労苦、痛みを受

【創作】水霊の碁 第3話 鎖の遺言

※前回はこちら 第3話 鎖の遺言 3-1 (俺は一体何を望んでいるのか) 弥之吉は自分に問いかけた。自分が本因坊の跡目になって、名人になる。それは実力的に無理なのは痛感していた。だが、長之助にはそれができる。その能力がある。 だが、長之助を跡目にするのには、年齢という高い壁があった。まだ12歳。対して、兄弟子で実力者の因出は、22歳。適齢期であり、十歳差。 もし、因出が跡目に就いたら、長之助は一生跡目になれないかも知れない。 弥之吉は、因

【連載小説】ガンズグロウ vol.10 「バイト」

夏と言えば…… 「海!」 「コミフェス!」 レナと私の差はここではっきりわかる。 私は久しぶりにレナと街ブラした後にカフェで話をしていた。 主にガンズグロウ系のお話。 「新しい武器と防具が販売されてるらしいのよ」 「あー、有料でまでやろうとは思わないなあ」 「私はもうセット予約しちゃったよ」 「金持ちだなぁ」 「そのためのバイトですから!」 タツキは彼氏にはなったけど、バイトがあって土日に確実に会えるというわけではなかった。 私は時間をもて余していたの

「しきにありぬ」

「しきにありぬ」 しきにありしひとひとたり しきにはいりてしきにいき いきしちににてしきあらむ しきあらむとてしきありぬ しきしきありてもしきにいき いきしきしぬによにありぬ よにありぬとてよにありぬ ありうむならむよにありて むひのおくやまこえてなを ゆめゆめしきにいきいきぬ いきいきいきてしきいきぬ しきいきぬきぬいきいきぬ

銀河鉄道

長閑な山間部 のんびりゆっくり 3両電車が走ってくる 古ぼけた汽笛 錆びた線路が鳴く 日本中を走ってきた 年老いた僕は 長閑なこの街にやってきた 余生は静かな場所で ゆっくりゆっくりと こっそり僕は思っていた ガラガラの客席で 居眠りするおじいさん カバンから みかん取り出し くるくると皮を剥いて 美味しそうに食べるおばあさん ガラガラの電車の中で ぴったりくっついて 愛を語る恋人達 「あ!乗り過ごした!」 酔っ払って寝てしまった サラリーマンが 途方にく

5月17日の詩

身体の真ん中に 空洞があって、 そこは永遠に空洞のまま。 だから、そこに 太陽から千切れたフレアを 入れようと思う。 熱いかしら? 私の体温は低いから フレアを入れるくらいが 丁度いいのではないかしら? 照らして 私の空洞を。 照らして、 埋めて。 花を咲かせよう。 ずっとずっと 枯れない ピンク色の可愛らしい 花を。 こんにちは、世界。