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過去の実体験

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#小説

思い出す冬

人は忘れる生き物だ、とはよく言われたものだ。今日があるように、空があるように疑うことも無しに忘れていく。それでも忘れられないことというのがある。もちろん僕にも。

僕が15歳の時から愛読している村上春樹の『ノルウェイの森』という小説にこのような一節がある。

『駅の外に出ると、彼女はどこに行くとも言わずにさっさと歩きはじめた。僕は仕方なくそのあとを追うように歩いた。直子と僕のあいだには常に一メート

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明け透けな空描きたくて

個人的なことでないと信じたいのだが、過去の思い出は小説や絵画、そして音楽なんかと紐付けて過去のフォルダにしまっていることが多い。誰かと一緒に見た映画を見るとその人を思い出すし、誰かとの待ち合わせの時に聴いていた曲を聴くとその人を思い出したりする。そんな僕は[Alexandros]のSwanを聴くとこれをカラオケで歌ってくれたはつみさんという人を思い出す。

19歳の僕は横浜で浪人生活をしていた

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星のない夜に

今更ながら僕の略歴について話しておこうと思う。
名古屋で生まれ、大阪、茨城と転々とした後に横浜で中学を過ごしてからは殆ど東京にいる。主僕が書くことはこの横浜から東京にかけてのことだ。

比較的東京に近い横浜(最寄駅から電車で20分で渋谷)だったので、中学の時からずっと東京に行きたいと思っていた。地元に対してただ、ぼんやりとした不満だけが無限にあってその反動で東京に行けば何かが変わると本気で思ってい

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