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ミトカラ#2

移動スーパー「とくし丸」に密着①

- 美都から始まる地域の未来 -
全国各地では高齢化や人口減少が急激に進み、生活の維持が難しくなっている地域がたくさんあります。
「過疎」発祥の地、益田だからこそ考えられる地域を持続可能にするアイデアを、ぜひ、あなたも一緒に考えてみませんか?
美都町出身の高校生が取り組む地域活動「ミトカラ」START!


「とくし丸」密着取材報告

移動スーパー「とくし丸」の販売パートナー和井元さんは、益田市内をエリアに移動販売されています。今回は美都町の東仙道地区での販売の様子を密着取材させていただくことを了承していただき、日時が決まりました。
いよいよ、とくし丸の取材の日。ドキドキしながらメモ帳と買い物に来られる方へのアンケート用紙をもって、いざ約束の場所へGO!

「とくし丸」は週2回、東仙道地区へ販売に回ってこられます。合図は「とくし丸」のテーマソング。公民館前にはいつもの音楽が聞こえてきて、近所の高齢者が集まってきます。

和井元さんは公民館の駐車場に車を止めると早速、軽トラックの荷台の扉が次々開け、素早く営業の準備を始めます。
車内にはカレーのルーや醤油、ふりかけなどの食料品や、ヨーグルト、ふりかけ、納豆、生卵、刺身などの生鮮食品が並び、トイレットペーパーなどの生活用品も上手に積まれています。
お客さんは和井元さんに「今日はどんな魚がある?」「○〇はどこにあるかいね?」「今度来るときに〇〇持ってきてもらえん?」などと声をかけ、和井元さんも腰を落とし同じ目線で笑顔で丁寧に応対されている姿が印象的です。お客さんもご近所さんと話をしながら楽しそうに買い物をされておられます。

専用の軽トラックにはぎっしりと商品が載せられています。
生鮮食品やたくさんの商品があり、和井元さんと楽しく会話をしながら商品を選んでいます。

「とくし丸」は約300品目の商品を車に陳列しています。軽トラックのため限られたスペースしかありませんが、日々のお客さんとのコミュニケーションを通じてお客さんが欲しいと思うような商品を毎日スーパーで厳選して揃えます。
行動範囲が狭くなりがちな高齢者にとって、近所の方々や和井元さんとの会話を楽しみながら商品を選ぶことができる憩いの場所でもあるのだと感じました。

聞き取り調査・・・買い物するひと

半数以上の方が毎回とくし丸で買い物をされている。

「とくし丸」が来てよかったことは?

  • わざわざ市内に行かなくても商品が買えること

  • 家の近くまで来るので便利に買い物ができること

  • 買い物だけでなく人と会話ができること

  • 重い物の買い物が助かる

  • 近くにお店がないから助かる

  • 主人が免許返納してから知人に頼んでいたが、気兼ねなく買い物できる

あなたにとって「とくし丸」とは?

  • なくてはならない大事な存在

  • 会話を楽しむことのできる場所、会話ができて楽しい 

  • いろいろな商品を買うことができて便利

  • 市内に行かなくてもいいからすごく助かっている

  • 市内に買い物に行かれないときにすごく便利

  • 足りていないものを補うことができる

  • 食生活のため、地域のために必要

  • なくなったら困る、ありがたい

「買い物するひと」への聞き取り調査では、「とくし丸」を好意的に感じている方が大半で、多くの方が毎回利用されていることが分かりました。
この地区では、近所のコンビニでお弁当など購入される方もおられ、また、病院受診のついでに市内で買い物をしている方や、家族の車や自治組織が運行する買い物バスで定期的に市内まで買い物に出られる方もおられました。「とくし丸」だけに頼るのではなく、日常の買い物を補っている方が多いように感じました。
しかし、市内のスーパーで買い物をしても、お店が広すぎて歩いて買い物するのが大変だったり、重い物を運ぶのが大変など、自宅の前まで来てくれることがすごく助かるという方もおられ、市内への距離が更に遠くなったり、買い物に連れて行ってくれる家族等がいない高齢者にとっては不可欠なものだと思います。
地域にとっても「とくし丸」は欠かせない存在です。

買い物中の聞き取り調査に、皆さん驚きながらも快くご協力いただきました。
ありがとうございました。

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