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朝鮮王朝実録 太祖実録総序

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朝鮮王朝実録 太祖実録総序を翻訳したもの なろう系
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記事一覧

朝鮮王朝実録 総序(1) 穆祖李安社

初めに 朝鮮王朝実録の総序の翻訳。9月から作業しているが、なろう系展開が多すぎてモチベー…

みし
2年前
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朝鮮王朝実録 総序(2) 翼祖 李行里

 李行里は、元寇に参加した逸話と神話じみたエピソードがあるだけ。 翼祖 李行里 穆祖配孝妃…

みし
2年前

朝鮮王朝実録 総序(3) 成宗 李椿(孛顔帖木兒)

 成宗 李椿こと孛顔帖木兒はモンゴル名を持っており、李成桂の祖父にあたる。この人物は、実…

みし
2年前
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朝鮮王朝実録 総序(4) 桓祖 李子春(吾魯思不花)

 李成桂の父親、李ウルス・ブカ。親戚が女真族である。 桓祖諱子春, 蒙古諱吾魯思不花。 齠…

みし
2年前

朝鮮王朝実録 総序(5)太祖 李成桂1

 李氏朝鮮の初代王、太祖 李成桂は恐らく女真族である。ちなみに、なろう系エピソードばかり…

みし
2年前
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朝鮮王朝実録 総序(6)太祖 李成桂2

 出仕から紅巾賊まで。朝鮮王朝実録は実は嫌韓本じゃないかと思い出す昨今。  高麗の恭愍王…

みし
2年前
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朝鮮王朝実録 総序(7)太祖 李成桂3

 納哈出は、元が北に転じたあとに、満州地方を支配したジャライル部出身のモンゴル人。ただし、満州で独立したのは1370年頃と考えられる。1387年に明に降伏した。高麗史によれば、恭愍王11年(1362年)に三撒、忽面の地に侵入したとあるが、双城総管府長官の趙小生が旧地を取り返すための援軍を出しただけだろう。また同時期、紅巾賊が高麗・満州に侵入しており、紅巾賊に対抗するための軍でもあるだろう。双城総管府は1362年、趙暾と李子春(ウルス・ブカ)の内応により高麗の手に落ちた。双城総

朝鮮王朝実録 総序(8)太祖 李成桂4

 ここに書かれているのは要するに、咸鏡南道を廻る李成桂を含めた女真族の勢力争いである。後…

みし
2年前

朝鮮王朝実録 総序(9)太祖 李成桂5

 モンゴル皇帝トゴン・テムル(順帝)の皇后に高麗人奇氏がなったのだが、それを頼みにして高…

みし
2年前
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朝鮮王朝実録 総序(10)太祖 李成桂6

 この編は、なろう系エピソードを書き連ねているだけである。逆に言うと1371年から1375年まで…

みし
2年前
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朝鮮王朝実録 総序(11)太祖 李成桂7

 原文と訳と注を併せるとラノベ一冊分あった。倭寇に関する部分はその中でも1/10をしめている…

みし
2年前

朝鮮王朝実録 総序(12)太祖 李成桂8

前文  本編は、阿其拔都と言う名の倭寇が出てくる部分で日本でも割と有名なのだが、調べてい…

みし
2年前
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朝鮮王朝実録 総序(13)太祖 李成桂9

 胡拔都は遼東あたりに勢力を持っていた女真の一族らしい。ところで、高麗史によれば胡拔都は…

みし
2年前
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朝鮮王朝実録 総序(14)太祖 李成桂10

 本編は、なろう系エピソードの寄せ集め。ここから殿下(李芳遠)の名前が出始める。王位の正統性を論じるためのプロパガンダである。  九月、太祖は自ら東北面に行った。  このとき、太祖は安邊を回っていき、畑の中の桑の木に二羽のハトが集まっていたので、太祖はこれを射ると一発で二羽のハトがともに落ちた。*1  道ばたでそれを覗いているものが二人居た。一人は韓忠*2で、もう一人は金仁賛*3だった。これを見ると感嘆して言う「都領(李成桂)の弓はすばらしい!」  太祖は笑って「私はす