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「やりたいこと」や「尖った個性」が"無い"あなたへ。|『マーケターのように生きろ』 井上 大輔 著|要約と考察

就活、転職、将来を漠然と考えるとき等、

「自分のやりたいことが分からない」
「特にやりたいことが無い」

これ、結構みんな同じだったりしませんか?
私自身はそうでした。夢を語るとかも苦手。

あと、
「もっと個性を出して」と言われるのも苦手。

別に隠しているつもりも無いし。
あー、私には個性が無いってことですね、と…

****

今日は、

「やりたいことが無い、見つからない。」
「他人より尖った個性なんて持っていない。」

と思い悩んでいる人や、

「そもそも、やりたいことって必要?」
「個性を出すって(考え方も含め)苦手だな。」

と感じる人に、

お薦めしたい1冊を、ご紹介いたします。

▼『マーケターのように生きろ:「あなたが必要だ」と言われ続ける人の思考と行動』/井上 大輔 著 (2021年)

以下、お薦めしたい理由や、私なりの解釈による
本書のメッセージ要約、自身の経験と考察など、
少しでも参考になれば幸いです。

◼︎お薦めしたい理由

著者・井上大輔さんは、

「やりたいこと」なんて、なくていい

という前提で、それでも、

「あなたが必要だ」と言われ続けるような
キャリアを歩むための考え方を説いています。

「やりたいこと」や「尖った個性」が無くても
活躍できる"思考と行動"必見です。

◼︎本書のメッセージ

"キャリアの検討に活かす"という観点では、
以下2つが、重要なメッセージと捉えています。

①「あなたがやりたいこと」ではなく、
「相手があなたにやってほしいこと」を考え、
 それを仕事にすればいい。

②「マーケターのように生きる」とは、
「相手を理解し、その人の期待に応える」為に
  集中することで、必要な人になり続けること。

スティーブ・ジョブズのように
自分のビジョンや大きな夢を語れなくとも、

「相手視点」を持って、期待に応えることで
活躍していくことができる、という考え方です。

では、実際どうやって考えていけばよいか。
そこにマーケティングの考え方を応用できる
と、本書では述べられています。

◼︎マーケティングの考え方→キャリアへの応用

商品を売るためのマーケティング活動は、
大きく以下の4つのステップで進めます。

【マーケティング活動:4つのステップ】

①市場を定義する:「誰に」対して
②価値を定義する:「何を」提供するか
③価値をつくりだす:「どのように」作るか
④価値を伝える:実際に「価値を感じてもらう」

キャリアの場合は「商品=自分」と捉えて、
①〜④の順に当てはめて考えてみましょう。

【キャリア(商品=自分)の場合】

①「誰に」対して役に立つか
②その人は自分に「何を」して欲しいのか
③「どのように」して役に立てるか
④実際に「期待に応える」

中でも、やりたいことや個性が「無い」
と感じている人にとっては、
「①と②が重要」であると思います。

<補足>
"②価値を定義する"というステップが、本書の最もコアな部分ですので、この記事の続きとして以下のnoteで説明しています。

▼自分が提供できる「価値」とは

◼︎私の転職活動を振り返ってみると

ここまでの話を基に、
私の転職活動を振り返ってみます。

①「誰に」対して役に立つか

前職ではIT企業にて、大手企業向けに業務システムの営業をしておりました。大きなプロジェクトや金額を動かせることに、やりがいを感じる人も多いと思いますが、私には合いませんでした。

「誰の役に立っているか分からない」
と、感じていたからです。

そんな時に、相談に乗ってくれたのが、キャリアアドバイザーをしている友人でした。その友人は仕事の一環として、私の役に立ってくれている。

私も、身近な人の役に立てる仕事の方がいいなぁと、当時思った記憶があります。

②その人は自分に「何を」して欲しいのか

身近な人の役に立ちたいと言っても、私には何が求めているんだろうか。アドバイスというよりは、単に話を聞いてほしい時や、何か考えを肯定してほしい時に、よく声が掛かる気がする。

そんな場面が多いから、人の話を聞くような仕事だといいかなぁ、と漠然と思っておりました。

これはあくまで結果論ですが、私も友人と同様、
キャリアアドバイザーという仕事に就きました。

「話を聞く」という私からの価値提供によって
「目の前にいる人」の役に立てている。

と思えば、

私自身、大きな夢や尖った個性は無くとも、
必要な人にはなれているのかなぁ。

なんて思ったりもします。

◼︎まとめ

やりたいことが無く、夢を語れなかったり、
飛び抜けて尖った個性なんて無かったとしても、

「この人の役には立ちたいな」とか、
「自分ってよく○○を頼まれるよな」といった

目の届く範囲で「人の期待に応える」ことや
「相手の役に立つ」ことに集中すればいい。

そうすることで「あなたは必要な人」となる。

私自身、そんな考え方に共感しました。
ご興味のある方は、ぜひご一読ください。

▼『マーケターのように生きろ:「あなたが必要だ」と言われ続ける人の思考と行動』/井上 大輔 著 (2021年)

★なお、著者・井上大輔さんは、書籍のベースとなる考え方を、noteで多く発信しておられます。
(本書の中にも、noteの事例が出てきます。)
ぜひ、ご参考ください。


明日は、
マーケティング活動「4つのステップ」のうち、
「②価値を定義する」を少し詳しく触れます。

みたしん

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