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お好きなコースをお選び下さい!#2 幽玄ドリームポップコース編

#1 王道UKロックコース編 に続き、#2は幽玄ドリームポップコース編です。
このコースの代表格はSlowdive(スロウダイブ)です。

Slowdive(スロウダイブ)は1989年にイングランドのレディングで結成。
前回#1で紹介したRide(ライド)とはまた違い、ロック色が薄くなり、冷たく静かでゴシックな雰囲気のシューゲイザーバンドです。

Slowdiveはシューゲイザーのイメージを作ったバンド

日本でシューゲイザーが好きな人達が根底に持っている“シューゲイザーらしさ”と言うのは多くの場合ノイズとアンニュイな曲調です。

このノイズと言うのはギターの音の事です。バンドマンの方などはこれを歪(ひずみ)と言います。
また別の項でいろいろ説明したいと思いますが、歪とはアンプやエフェクターと呼ばれる機械を使ってギターの信号を増幅し綺麗な音ではなく、少し濁った音を出すロックの手法の事を言います。
(主にエフェクターと呼ばれるペダル型の機械に使われる言葉ですが)

話を戻してシューゲイザーにおけるノイズの定義について簡単に説明すると“ギターの煩い音”の部分がロック、ポップスよりもはっきり聴こえるくらい出ていて、ギターが煩いと言ってもガレージロックのような激しさは無く、ヘビーメタル、ハードロックのようにリフ(ディープパープルのSmoke on the Waterのイントロで聴けるあれ)で迫力を出すのでもなく、歪んだままでコード弾き(ジャカジャカとギターの弦を掻き鳴らす)と言う事になるのですが、2個目のMorningriseを聴いて頂ければ解る通り、そのイメージを作ったバンドがSlowdive(スロウダイブ)と言っても過言ではありません。

90年代シューゲイザームーブメントの中心として活躍したバンドですが1995年に3rdアルバムPygmalion(ピグマリオン)をリリース後突然解散。
解散後はメンバーそれぞれの活動になります。
ニール・ハルステッド、レイチェル・ゴスウェル、イアン・マカッチョンはMojave 3(モハーヴィ3)を結成。
ギタリストのクリスチャン・セイヴィルはMonster Movie(モンスター・ムーヴィー)として活動。

しかしSlowdive(スロウダイブ)は2014年にこれまた突然再結成を発表。
現在も活動を続けているようです。

Slowdiveが現代に与えた影響

当然これが好きな人は大好きなわけですが(笑)解り易くキャッチーなポップさは無いので、前述した通りシューゲイザーのイメージを作った本家のバンドでありながら残念ながら日本での人気と知名度はそれほどでもありません。

しかし海外では今でも絶大な人気があり、影響力も大きい事が伺えます。
ノイズや幻想的なイメージを踏襲した後継バンドは現在まで多く出現しましたが、近年ではこのような若いバンドにも影響を与えています。

こちらはDIIV(ダイヴ)と言うアメリカの新進気鋭のインディ・ロック、シューゲイザーバンドですが、この曲調は冒頭で載せたSlowdiveのイメージとはかけ離れていますよね?どこに影響を与えているのか?と思った方も多いでしょう。
しかしSlowdiveにはこのような一面もあるんです。

突出した一面がパプリックイメージとして広まってしまうとなかなかそれを拭う事は難しいのかも知れませんが、実はSlowdiveと言うバンドは多様な音楽性をこの独特の雰囲気の中で消化してそれをオリジナリティとして表現していた才能溢れるバンドなんです。
ノイズ系のシューゲイザーが第一波だとしたら今回紹介したDIIVはさらに深い部分にまで解釈を踏み込んだ第二波のバンドと言えるでしょう。

このように世界ではどんどんシューゲイザーと言うジャンルは進化、拡大を続けています。少しでも皆さんにこのジャンルの素晴らしさが伝わるようにまたいろいろなバンドを紹介していきたいと思っています!

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