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M&Aの意義を改めて|M&Aアドバイザーのつぶやき
こんにちは。かきもとみさです。私は世の中に少ない女性M&Aアドバイザーとして仕事をしています。
なんだか年末に向けた案件が大詰めで、忙しくなってきました。なので今日は「M&Aアドバイザーのつぶやき」の雑談回で、短めです。
今年の8月にクロージングした売主企業の社長に、先日インタビューをしました。いま、弊社のホームページにも掲載すべく、一生懸命、いま記事にしている最中です。
インタビューを通じて社長のお話を聞いて、改めて「M&Aの意義」を認識したので書き残しておこうと思い綴ります。
事業提携では成せない「覚悟」が伴うのがM&A
M&A成立後、来年には社長を退任し、買手企業の役員が代表者として交代することが決まっている中、売手企業の従業員のひとりが社長にこんなことを聞いたそうです。
「社長、最初から辞めるつもりだったの?」と。
「最初から」というのは、社長が会社の行く末を悩み始めた当初、「第三者の手を借りなくては」と検討し始めた1年前くらいの時期のことです。
憶測ですが、従業員としては「社長を降りることは本望だったのか?」と聞きたかったのだと思います。
それに対する社長の答えがこちら。
第三者の力を借りたいと思ったときに、うちみたいな中小企業が他の会社と「業務提携しましょう」と話をしたって、そんなのは口約束にしかならない。
それでは相手の会社だって自分の会社が可愛いのだから、いざというときにうちの会社のことなんか本当の意味では心配なんかしてくれないでしょ?
でも、お金を出してくれる人であれば、大きな買い物をするわけだから、本気になって真剣にうちの会社のことを心配してくれる。
だから、その代わりとして自分はもう社長を降りて、次の代に任せて、私が補佐役に回ることがすべてを解決することだと思ったんだよ。
社長はさらっと仰っていましたが、これこそM&Aの意義だなぁと、改めて思いました。
「大きなお金を払うから、覚悟を決めてもらう」
「その後、どんな困難があっても、本当の意味で、自分事として解決に取り組んでくれる」
「覚悟があるから、従業員のことも決して見捨てずに、家族として守ってくれる」
譲渡対価を支払うということは、手塩にかけて育ててきた会社と従業員を譲り渡すことと、この「強い覚悟」との等価交換を表しているのだな、と改めて思いました。
社長の言葉というのは、重みがあって、非常に勉強になりますね。
この案件に微力ながら関われたことに、すごく感謝しています。
インタビュー自体は、また別途アップしてnoteにも抜粋掲載したいと思っていますので、興味のある方はお楽しみに…。
本日はここまでです。
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