Misako M

小学生のころ、父親の仕事の関係で海外生活約10年。帰国子女の走り。現在教育関係の翻訳・…

Misako M

小学生のころ、父親の仕事の関係で海外生活約10年。帰国子女の走り。現在教育関係の翻訳・通訳。首都圏・東北・近畿を夫の仕事の都合で移動。現在は奈良在住。帰国子女のあれこれと成人した三人の子どもたちを育てた経験などなどを綴ります。

最近の記事

Stress-Free Homeschooling 5

Chapter 6 こなしていく(学習の巻) 「Bethanyを学校に通わせようと思う。」とEllaは私に言った。 私は「どうして?」とこの素敵な有能な若いママに聞いた。Bethanyは6歳で下に3歳と1歳の二人の妹がいた。 「下の子たちに手がかかる中、Bethanyの勉強をちゃんと見てやれる自信がないんです。」というのがEllaの返事だった。 「今のところはどんな感じ?」というのが私の次の質問。 Ellaは考えて、「そうですね。Bethanyは自分で読めるようになって、今は

    • Stress-Free Homeschooling 4

      Chapter 5 こなしていく(学習以外の巻)充血した目のBarbaraは朝5時半に赤ちゃんの泣き声でベッドからよろめきながら起き上がり、ベビーベッドから赤ちゃんを抱き上げてソファにうずくまった。既に午後11時と午前2時にも起こされていたから日中ずっと起きていられるとは思えずにいた。オッパイをあげ、オムツを替えてベビーベッドに赤ちゃんを戻し、再び自分のベッドに這って戻った。7時半になると3歳児がベッドに入ってきて、何分か抱っこしていると、そろそろ起きて朝の支度を始めないと

      • Stress-Free Homeschooling 3

        Chapter 4 現実的な期待 その素敵な白髪のご婦人はドアを開けて私を中へ招き入れた。玄関口を通り過ぎ、右手に垣間見えた塵一つないピカピカの応接間にピッタリな静寂が漂う家だった。このエレガントな部屋の中は何一つ歪んで置かれたものはない。私たちは廊下を下り、静かな整理整頓が行き届いた居心地の良い居間に通された。 いいえ、これは夢ではない。何年か前に同じ教会に通う年配の女性信者と一緒に祈りを捧げるために立ち寄ったお宅で実際に体験し、目にした光景だ。我が家とはかけ離れた対照的な

        • Stress-Free Homeschooling 2

          第3章 優先事項 「もし僕の優先事項は何かと聞かれていたら、それは“神”といったと思います。」とその若者は言った。彼が衝撃を受けた優先事項についての講義のことを私に話をしていた。 「でも、今となっては実際はそうではないことがわかりました。」と続けた。 一般的に、良く話題にする事柄、時間とお金と労力を費やす事柄の中に自分が優先しているものが見つかると言われている。 皆さんにも一旦手を止めて自分自身の優先事項は何か、考えてみてはどうだろうか。この若者が私にシェアしたのと同じ観

        Stress-Free Homeschooling 5

          Stress-Free Homeschooling

          第2章  取り組むにあたっての疑問を解消する 「息子をホームスクーリングしたいと思っているんだけど、」と友だちのEvaは熱心に語りかけた。「でも私、数学が大の苦手で!」と見るからに「自分は能力不足」と顔に書いてキッチンのスツールにちょこんと腰かけて私を見ていた。彼女は第1子が生まれるまで高校で英語を教えていた経験があるのにもかかわらず、数学への苦手意識が歯止めとなって未だに自分の息子にホームスクーリングを始める決心がつかない。「Eva、あなたの息子はまだ3歳半。あなたは数

          Stress-Free Homeschooling

          いざ!ホームスクーリング

          コロナ禍で学習のオンライン化が飛躍的に進んだ。けれど、ホームスクーリングとは違う取り組みだ。日本ではホームスクーリングをしている家庭はごく少数派。不登校の子どもたちの居場所として受け入れるフリースクールは聞いたことはあったが、いずれにしても学校に馴染めないでいる子どもたちの親が取る最終手段のようなマイナスのイメージが強い。学校に行かないことに対する一般的な日本人の反応は、社会性が身につかない、勉強が遅れる、進学や就職への悪影響などである。学校へ行かない、行けない子どもはその時

          いざ!ホームスクーリング

          親友Robin

          小学3年生の夏から中学3年の冬までカナダで暮らしていた。その時に最初に友達になったRobinとは帰国してもしばらく文通をしていた。エアメールで送っても手紙が届くのには10日から2週間かかる。毎日往復4時間かけて通学していた私は平日は日々の宿題などをこなすのが精一杯。週末はバタンキューで次第に手紙も書かなくなっていた。 時は流れ、大学4年生か社会人になった頃、久しぶりに彼女から手紙が届いた。そこには結婚して二人の女の子がいると書かれていた。20代前半で二児の母親になっていたと

          親友Robin

          Oh!Sun🌞(お産)

          我が家に子どもが三人いる理由 C'mon, babe👍 私には三人子どもがいる。上の子と下の子では10学年の差があるので結構長い子育て期間だった。「十年一昔」と言うように、上の子と下の子ではお産も子育ても取り巻く環境が違った。それは、その間に母としての私の考えがガラリと変わったからかもしれない。 第1子は結婚して間もなく授かった。そんなに早く子どもができるとは思っていなかったのでちょっとびっくりしたが、出来たからには元気な子を産まなければと使命感は沸々と湧いてきた。当時は

          Oh!Sun🌞(お産)

          半世紀前の帰国子女物語

          帰国子女ってなに?って言われたころの話 今では帰国子女と言えばそれなりに一目置かれたりして一種のステータスのようにも捉えられているけれど、私が帰国子女となった45年ほど前は本当に認知度が低く、帰国後の就学にも困ったものだった。 帰国した時期が中3の3学期ということが最大のネックだったのかもしれない。姉が高校を卒業するタイミングでの帰国となったため、親は姉の進学の方が心配なようだった。でも意外にすんなりと短大英文科への進学が決まり、義務教育期間だった私の方がなかなか受け入

          半世紀前の帰国子女物語