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ハワイ旅行を、30枚の写真と言葉で振り返る。

ハワイ、4泊6日の旅。風景、2人での写真、それぞれのソロの写真、食べ物、本当に知らずにたくさんの写真を撮っていた。

たまにパートナーと「ここからはカメラはしまって目に焼き付けるだけの時間ね」と言い合うこともしばしば。目に焼き付けたい景色はただじっと見つめる。

それでもやっぱり、写真に残すということは、いつまでも忘れないためにはとても大切だ。だから私は写真に残す、言葉を残す。そのときの感情を閉じ込めるために。

ホテルの部屋からの定点観察

私たちが泊まったホテルは、ワイキキの中心地にある「ハレプナ ワイキキ バイ ハレクラニ」。初日、ホテルをチェックインして部屋の扉を開けた瞬間に目に飛び込んできた、青々とした海の美しさが忘れられない。時間帯や天気によって刻一刻と移り変わる目の前の景色に目を奪われて、離れられない。朝起きてすぐ、晴れた日の昼間、そして夕日、どの景色すらも惹きつけて止まない海と空。そんな部屋からの景色の定点観察を楽しんだ。もう、それだけで十分だったかのように、思う存分、目の前に広がる景色を堪能する。

1日目、チェックインしてすぐに目に飛び込んできた青。太陽の光に輝いて、より一層と青々している姿に、怖くて仕方がなかった飛行機に泣きそうになりながら乗ってきてよかった、と心底思えた。
1日目の夕方。少しずつ太陽が沈んで、あたり一面のオレンジが深くなっていく姿を、ただただ見つめる。これほどまでの贅沢があるだろうか。
2日目の早朝6時頃。昼間の喧騒が嘘かのように静まり返った空気、うっすらとした雲からは朝日の影響かオレンジの光が差し込んでいた。
3日目の昼間。滞在中で1番天気が良くて、海の青ってこんなに何色にも移り変わるのだ、と感心してしまうほどの深い青だった。
吸い込まれて戻れなくなりそうな、青。
4日目の朝。少しずつ明るくなって、人が泳ぎ始める。まさに静かに流れる時間から動き始める時間の過程を感じるのが好き。
最終日の朝。この後スコールが降るなんて思えない、曇りだけれど明るい空。

額縁のように収める海の風景

海そのものも好きだけれど、私は何よりも「海がさりげなく在る風景」が好きだ。気づけば、遠くから海が見える構図でばかり写真を撮っていた。手前にヤシの木があったり、人がいたり、お店があったり。その奥にうっすらと、でも確実に見える青い空と海。まるで額縁に収めたかのような、ここでしか見られない風景を私はいつでも思い出したい。

海が主役でなくてもいい。ただ風景となり、遠くで惹きつける青い何かであってくれれば。
こんなにも人を惹きつけてやまない海には、どんな力が備わっているのだろうか。
ただただ眺めているだけで心が穏やかになる、そんな風景をいつまでも愛していたい。それがある限り、私は大丈夫だ。
この風景を横目にいつまでもどこまでも散歩をしよう。難しいことなど考えずに、ただ目の前にある風景だけを捉えて。
何気ない風景の中に、忘れられない一瞬がある。
夕日そのものももちろん綺麗だけれど、海に沈む夕日は格別だ。どこまでもオレンジに染まって、夜になることが信じられない。
太陽が沈むとともに、赤く染まる景色。多くの人がうっとりと目を細めて眺める様子に、つい私も穏やかな気持ちになる。

おいしいものは、綺麗な景色とともに

ハワイ滞在中、レストランで食事をするよりも、部屋で、外で食事をすることのほうが多かった。綺麗な景色を見ながら食べるものの味は、風景とともに記憶に鮮明に残っている。目で見て、風を感じて、波の音を聴いて、そんな五感を使って食事を楽しむ様は、何よりも愛おしい思い出だ。

刻一刻と夕暮れに染まる空を眺めながら、散策がてら見つけたハンバーガーとポケ丼を食べる。静かで幸福のひとときを。
木漏れ日の揺らめく光を味わいながら、冷たくてジューシーなアサイーボウルを。瑞々しい空気が通り過ぎる。
「プールサイドでビール片手に本を読む」これは私がいつかやってみたかったことのひとつだった。叶えられたと嬉々としてじっくりと飲んだビールの味は忘れられない。
朝ごはんも、散歩のついでに外で楽しむ。歩く、景色を眺める、コーヒーを飲む。たったこれだけでこんなにも幸せになれるなんて。
晴れた日にベランダで食べたどん兵衛の味。なんてことないことでさえ、ありがたく喜べる自分でありたいと常に思う。
心地いい海風と音楽。この空気と時間にお金を払っているといっても過言ではない。

忘れられない風景を積み重ねていく

写真に残さなくたって忘れられない風景はたくさんあるけれど、でもやっぱり、いつでもあの時に戻れるように写真に残しておくのはいいものだ。ほら、写真を見るだけで、そのときの情景や感じたこと、話したことが瞬時に思い起こされるから。

現地のカメラマンさんに撮ってもらった300枚の写真。普段とは少し違う私たちがいて、どこかむず痒い気持ち。
「談笑しててください」カメラマンさんに言われたのはただそれだけ。きめた顔よりも、柔らかく目を細めて笑う私たちがいる。
写真を撮ることを疎かにしたくないなぁと思う。撮ろうとしたこと、撮っている最中のこと、撮った後に見返すこと、すべてが記憶になる。
いつもの私では選ばないようなデザインのワンピース。異国の地で、「着たいと思った服を着ちゃえばいいんだよ」と私自身に声をかけていた。
皆が皆自由で居ることで、自分自身も開放的になる。いつもは決して着ないノースリーブの服を自然と選んでいることに気づく。
パートナーが撮ってくれる写真の中の私はいつも楽しそうで。こんな表情をしているんだ、と新しい発見をする。
私にとっては異国の地であっても、こんなにも暮らしている人がいる。その不思議さをどのような言葉で表したらいいのだろうか。
さっき歩いたばかりの場所を空に近い場所から眺めるときの不思議さも。
飛行機は本当に怖いけれど、この景色と感情に出会えるのであれば、もう一度くらい怖い思いをしてもいいのかもしれない。


おまけ

アーニャがいたから、8時間の不安な機内を乗り越えられた。ありがとう。




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