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読書感想文:問題解決したい全ての人に使える本_20211024

皆さんの周りには「なんでこれ、誰も解決しないのかなぁ、という問題はありませんか。

「9割の社会問題はビジネスで解決できる」。

この本には、貧困やフードロスなど、お金にならないような、以前はボランティア頼りだった社会問題をビジネスに変える方法が書かれています。

そして、社会問題を解決する方法だけかと思いきや、ここに書かれた起業の方法が、私たちの身近な問題を解決することにも使えるのです。

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会社員は、会社の掲げる数値目標にコミットして働きます。会社の目標を自分事にして、働く意味を見いだします。

一方で時々、会社組織とは関係なく、問題意識を持つ人が自然に集まって、身近な問題を解決するためのプロジェクトが立ち上がる場合もあります。

でもこのような改善活動って、地下に潜って、いつの間にか消えてしまいがち。そんな印象を持っています。

私は会社員なので、「改善活動」と聞いて真っ先に思い浮かぶのが、組合です。本業以外に関わるのを皆が避けるので、仲間が見つかりません。

うっかり真面目に活動すると「あいつにやらしておいたらいいやん」となり、10年も組合役員をやることになる・・・・・・。私のことです。産休・育休がなかったら、辞めさせてもらえなかったかも。


なぜ、このような改善活動が潰れやすいのか。

理由の一つは、改善活動を「解決方法」から考えるから、と私は感じています。「こんな便利な道具があれば、みんな使うよね」「こんな集まりがあれば、みんな参加するよね」、このようなことが出発点になりがちです。

「解決方法」から始めると、ついつい目の前の「解決方法」の改善に走ります。ガチガチのベストな「解決方法」を作ろうとしてしまう。

そして、がんばって頭で考えた「解決方法」は、意外と周りの反応が薄かったりします。

どうやったら皆にウケるんだ!と迷走しながら「解決方法」を探して、動きが取れなくなってしまうんですよね。

周りからは「つまらない解決方法を提示して、周りの仕事を増やす、意識高い系」と陰口をたたかれ、活動が地下に潜っていきます。


私が現在、事務局としてお手伝いしているチームの改善活動も、最初は「解決方法」からのスタートでした。

「こういう趣旨でチャットルームを作ったら、アイデアを育てる土壌ができて、新規プロジェクトを生みやすくなるんじゃない?」というものです。

これまでに、チャットツールのお試しはできたのですが、そこから半年、活動が止まっていました。

活動が停滞した理由は二つあると、私は考えました。

一つは、チームが意図したほどに、お試しでの議論が盛り上がらなかったこと。もう一つは、メンバーによって、やりたい施策がバラバラだったこと。


そこで、チームメンバーにまず「やりたいこと」をすりあわせることを、提案しました。「9割の社会問題は~」では、ソーシャルコンセプト、と説明されていた辺りのことです。

そしてやってみると、この作業には、非常に時間がかかりました。

なぜか。皆の「やりたいこと」を言語化してみると、単に「こんな施策・実験をしてみたい」ということだったりしたからです。

これでは、一つの施策や実験が上手くいかないと、活動が止まります。

やはり「何を目指して、この活動をやっているのか」を一致させる作業が必要です。それさえあれば、一つの方法が上手くいかなくても、停滞したりしないはずです。

「やりたいこと」をすりあわせる作業は話し合いの時間が多くなります。

チームのメンバーからは「なんでもいいから、早く動いて試してデータをとらないと」という不満が何度も上がりました。また「やりたいこと」をすりあわせる議論でも、すぐに「解決方法」の議論になってしまいました。

我慢を重ねて打合せを行い、議論開始から3か月が経過する頃です。

皆の議論をたどっていくと、チームメンバーに共通してる「目指す姿」がはっきりしてきました。

ただし、やってみたい実験・施策はバラバラ。

でも、目指す姿ははっきりしているので、実験・施策は各自にお任せしてもよさそうな状態になってきました。

まずは「施策」が似通った人を2~3名のチームにして、素早く実験が繰り返せる体制にしてみました。

半年間、動いて無かったプロジェクトですが、徐々に忙しくなってきています。

皆のモチベーションも高く、この後でどうなるのか楽しみです。

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この本を参考に「やりたいこと」をすりあわせて全員が活動にコミットすることで、消滅しないで活動することができました。

この本の良さは、読んで、使ってみた人が分かるのではないでしょうか。


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